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タフな初戦に対する岡田監督の現実的な見解

2009/12/10(木)

2009年12月9日:ワールドカップでは、初戦が大きな意味を持ち、そのチームの大会全体での成否を決めることが往々にしてある。勝てばグループリーグ突破に向けて有利な立場となり、勝点3を持って残り2試合を戦うことができる。引き分けなら、今後への礎ができたことになる。負けたら、即座にプレッシャーが襲いかかってくるのだ。
「初戦での敗戦は絶対に避けなければならない」。ケープタウンでの抽選会から日本に戻る途上、岡田武史監督はそう話していた。こういう発言は決して弱気から生まれたわけではない。むしろ実践的で現実的な考え方である。勝点1でもとればチームに自信が芽生えるし、次の2試合につなげることができるからだ。

南アフリカでは日本はカメルーンと初戦を戦う。不屈のライオンは以前のような怖さは――ここ何年にもわたって――なくなっているが、アフリカの大地で大勢の観客を味方につけた彼らが厄介な相手となるのは間違いない。パスや動きやテクニックは忘れること。その日の日本にとっていちばん大切なことは、自分を見失わないことと気迫であり、強靭で運動能力に優れたアフリカ勢に立ち向かう心、目前にいるスター選手たちと過去の実績に怯まない心なのである。

スポットライトが多く集まるのはインテルのストライカー、サミュエル・エトオだろうが、カメルーンには他にもフィールドの大事な場所で活躍する、日本にはあまりいないタイプの選手がいる。アレックス・ソングがそうだ。
世界中でアーセナルのファンが増えており、ファブレガスファンペルシー、ナスリ、ウォルコット、ロシツキー、アルシャビンらを高く評価する人もいるだろうが、中盤のエンジン・ルームでの見事な働きによってチームにバランスをもたらしているのはソングである。まだ22歳のソングは、このようなレベルの高いリーグで年齢に相応しくないほどの成熟したプレーを見せており、日本の攻撃陣にとってはこの岩のような存在を突き崩さない限りゴールに近づくという希望さえ抱くことができなくなるだろう。

ソングがガナーズ(アーセナルの愛称)のディフェンス中央でもプレーしているという事実は、彼の強さと器用さを示すものであり、彼がディフェンスを前からサポートできるだけでなく、中盤でボールを確保でき、さらに相手の流れを断ち切ることのできる理想的な選手であることをうかがわせる。6月14日の試合を迎える頃には、ソングは遠藤や長谷部、中村(両方の中村)のことを徹底的に調べ、相応の準備をしてくるだろう。

岡田監督が言うように、初戦で負けないようにすることがなにより大事であり、そのためにはしゃれたテクニックやうまいボール回し以外のものが数多く必要になるだろう。日本代表には、闘志満々で、大陸全体を代表したような気概でプレーしてくる相手に対して堂々と戦えるだけの準備をしておいて欲しいと思う。

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コメント

南アフリカ大会は全敗して、協会の癌である早稲田閥と古河閥を追い出してほしい

投稿: | 2009年12月13日 (日) 19時40分

君がW杯に出ればいいと思うよ

投稿: | 2009年12月11日 (金) 03時00分

日本がグループリーグを突破するための戦略を考えたい。

まず、戦いに勝利するためには自分のことだけでは無く、
相手のこともよく理解しなければならない。

3チームの考え方と状況を考える。
・3チームとも、予選を突破するためには「日本には絶対に勝たなければならない」
 と考えている。仮に日本と引き分けた場合、他の2チームが日本に勝利すれば、
 予選落ちの可能性が濃厚になるからだ。従って「日本とは引き分けも許されない」
・2位で予選通過した場合、イタリアがF組で1位になる可能性が高いので、対戦
 することが濃厚となる。優勝候補の「オランダは1位通過しなければならない」。
 デンマーク、カメルーンも「できれば1位通過したい」と考えている。

この状況を踏まえると、3チームとも日本に対する戦術は決まってくる。
・中盤を支配して得点チャンスを増やし、なるべく早い時間に得点して、日本戦の
 勝利を確実なものとすること。
・仮に後半途中まで、0-0であれば、リスクを犯したパワープレーを仕掛けてでも
 得点を取って勝利すること(日本との引き分けは予選落ちのリスクを大きい)。

対戦する3チームが上記の考えに基づき、上記の戦術を仕掛けてくるのであれば、
日本が予選を突破するために採るべき戦略は決まる。

基本的であるが強力な戦術である専守防衛のカウンター戦術である。
特に前半は走りまわって、0-0で抑えることが重要であり、無駄に攻撃して体力を
消費することは絶対に避けること。
そして、後半に入り、得点できない相手が苛立ちを見せてパワープレーを仕掛けて
きた時に、わずかに勝利のチャンス=予選突破が見えてくる。

9月のオランダ戦を考えてみたい。仮に、前半、日本は下手に攻撃をしないで体力を
温存させていたらどうなっていたか?
90分間、プレスをし続けることができただろう。従って引き分けることができた。
また、苛立ちをみせたオランダのファールで退場者がでていたかもしれない。
その時こそ勝利のチャンスである。
カウンターで得点するのは予選3試合のうち1試合で良いのだ。
簡単ではないが、失点しなければ負けることもない。1点決めれば1勝2分で
予選突破することができる。

逆に日本が絶対にしてはいけないことは「前半から攻撃すること」である。
相手がしっかり守っている時に日本が得点できる可能性は非常に低い。
仮に得点できても、その前に相手が得点する可能性の方が遙かに高い。
従って、前半は体力を温存してひたすら守ることだ。
それ以外のことをした場合、確実に敗北する。

当然のことながら、その戦いをするためには、アジアで得点して勝つための選手
ではなく、90分間、守備をできる人間を選ぶべきである。
攻撃はカウンターのみで3人いれば良い。

この戦略・戦術が日本をグループリーグ突破へと導いてくれることを確信している。

投稿: | 2009年12月10日 (木) 17時35分

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