ゴン ~J2クラブが狙う大物~
2009年11月13日:さすがゴンだ! 中山雅史にとって、現役を引退しジュビロ磐田にアドバイザーとして残るというのは容易な選択だった。今後の仕事の心配もなく、経済的にも何のリスクもない。しかし案の定、彼の答えはノー。42歳のゴンは現役続行を希望し、J2や、さらに下のチームへの移籍も辞さないとした。
サッカーに対する姿勢、プロ意識、そして人気と3拍子揃ったゴンは、2部の弱小クラブにしてみれば喉から手が出るほど欲しい存在のはずだ。メディアからも注目され、ひょっとすると地元のサポーターからのオファー、それに加えホームゲーム、いや、どこでプレーしたとしても観客数増が期待できる。そしてさらに、彼の存在がチームにとって、他の選手たち、とりわけ尊敬できる模範となることが必要とされる、才能ある若い選手を惹きつけることができる。
ゴンの現役続行という決断は、いかにも彼らしい。クラブと日本のために、これまで常に100%以上の働きをしてきた。だが、1994年以来、磐田でリーグ戦353試合に出場し157ゴールを挙げた彼の時代も、チームの立て直しとともに終焉を迎えた。ジュビロはこのベテランのセンターフォワードに最大限の敬意を払ってきた。今回のチームの決定には、何ら責められるべき点はない。フロント入りを2年前に告げることだってできたのである。しかし、すでに選手としての峠を越えたとはいえ、これまでチームに全てを捧げてきたゴンの希望を尊重してきたのだ。
1年あるいは2年後、ゴンが本当に十分やったと考えたとき、ジュビロは彼へのポストを用意できるかもしれない。もっとも、JFAだって、彼のサッカーへの情熱を全国の子どもたちに伝える派遣大使として熱望するだろう。これはとても魅力的なキャリアオプションだ。現役でプレーし続けたいという彼の気持ちに敬意を払い、尊重すべきである。
私にとって、若きゴンの思い出といえば、1995年6月、雨のウェンブリー・スタジアム、カズとトップでタッグを組んだアンブロ・カップでの対イングランド戦だ。彼は素早い動きで、バックのデイヴィッド・アンズワースやジョン・スケイルズ相手に良いプレーをしていた。
あれから14年。ゴンはまだまだやれるぞ!
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コメント
同感!
投稿: | 2009年11月19日 (木) 07時43分
熱意や姿勢というのは目に見えないが非常に重要なこと。
カズと共にやれるところまでやって欲しい。
素晴らしい記事だと思います。
投稿: | 2009年11月18日 (水) 21時43分
カズ・ゴンのツートップが観れたら素晴らしい事ですね!もしJ2ならジェフ戦も楽しみに!!
投稿: 千葉より | 2009年11月17日 (火) 23時15分
目頭が熱くなる記事をありがとう!!
投稿: 赤い埼玉人 | 2009年11月16日 (月) 17時48分