帰ってきた“アーアーア・カ・ミ・ネ”
2009年 10月23日:9月にカタールへ移籍したカボレについて、FC東京にとって良かった面を見てみよう。それは、赤嶺真吾がチーム内でポジションを奪回する機会を得たということだ。
今シーズン、城福浩監督は平山相太と長身のブラジル人ストライカーにコンビを組ませることにし、赤嶺は監督の構想から消えていった。 しかしいま、赤嶺に道が開かれている。先週土曜日のレイソル戦で彼が決めたゴールは美しかった。迅速で自然、いかにも赤嶺らしいフィニッシュは、カボレがいなくともゴールは再びいくらでも生まれると思わせるものだった。まるで物差しで測ったような羽生のパスに合わせた、赤嶺の低いドライブのかかったシュートは、レイソルのGK菅野がセーブを考える間もなくゴール隅に決まった。見事なゴール、大量4得点のきっかけとなったゴールだった。
カボレはその体格と機動力で存在感を示していたが、同時に何度もチャンスを逃してもいた。特にGKとの1対1。今シーズンのあるときなどは、このブラジル人選手の名前はカボレでなく、本当はキャバレーというのではないかと思ったほどだ。次に何をしでかすかを考えると逆に楽しみでもあった。 カボレはJリーグから中東へ移籍していったマグノ・アウベスや、ダヴィ、バレー、そしてレアンドロのように大量得点を挙げるわけではない。にもかかわらず、アルアラビをはじめ多数のチームが彼に興味を持っているのを知ったときには驚いた。
多くのFC東京ファンにとっては、さぞかし複雑な心境だろう。カボレを失うことは、Jリーグの中でも特にメロディアスで親しみやすい応援歌、“アーアーア・カ・ミ・ネ”でサポーターたちの人気を集める赤嶺に新たなチャンスが生まれるということなのである。
FC東京の応援歌についても一言。平山にもう少しいい歌を!
4音節の名前は、3音節の、あの有名な“ウーアー カンートーナ”にはフィットしない。“ウーアー ヒ・ラ・ヤ・マ”? 申し訳ないが、なんだかしっくりこない。ナビスコカップまでもう少しあるし、考える時間はあるだろうね。
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