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炎の洗礼に立ち向かうネルシーニョ

2009/07/23(木)

2009年7月22日:監督が去り、順位は下から2番目、直近の試合はホームで敗れ、ディフェンスの中心選手が退場処分となり出場停止中……。表面だけを見れば、柏レイソルのホームである日立台には怪しい雲が立ち込めている。しかし、少し落ち着いて、全体を展望すれば、レイソルにはこれから立ち直り、さらなる降格を逃れるための時間は十分に残されている。
ホームでガンバに0-2で敗れたため、18試合を消化した時点での勝点は15にとどまっているものの、残留安全圏との勝点差はわずか4だし、11位との差も7に過ぎない。まだ16試合を残しているため、順位を駆け上がるための勝点はいくらでも獲得することができ、現在の状況は昨シーズンのジェフ・ユナイテッドほど絶望的なわけでもない。

レイソルが触手を伸ばしたのは、かつてヴェルディとグランパスの指揮を執ったほか、一時は代表監督の座にも近づいた人物、ネルシーニョ・バプティスタ。このブラジル人監督が最初に着手するのは、ディフェンスの強化だろう。レイソルの得失点差は現在マイナス18となっており、この得失点差がシーズン終了時に残留と降格を分ける要因となるかもしれないからだ。私が言うディフェンスとは、バックの4人だけではなく、チーム全体としてのディフェンス、とくに体の小ささが目立つ中盤の中央の選手たちが行なうディフェンスのことである。ネルシーニョは、その重要なポジションでチームを一つにまとめ、さらに攻撃型の選手の特性も活かしてくれるような人物を探すだろう。

新監督は、フォーワード陣の手駒が豊富なのにはすでに気づいているかもしれない。レイソルには、エキセントリックなプレーをするフランサや危険なポポから、常に一生懸命つなぎ役を演じる働き者の北嶋――ガンバ戦での野心的なボレーシュートがバーに当たったのは残念と言うほかはない――、トリッキーで派手なプレーをする若手の大津、スピードと気迫が特徴の、活気に満ちた動きとシュート力が売り物の菅沼など、人材が揃っている。ゴールを奪うのに十分な素材は揃っているが、ネルシーニョは正しい組み合わせを発見し、すべての選手に自分のためではなく、チームのためにプレーするのだという自覚を植えつけなければならない。

レイソルでの監督デビューはアントラーズ戦となるのだが、アントラーズはネルシーニョにとって最も敬遠したかった相手だろうし、しかもアウェーである。もっとも、少なくともこの「炎のバプティズム(洗礼)」によって、ネルシーニョは順位表の上にいるチームと下にいるチームの違い、それから残りのシーズンでこなさなければならない課題をはっきりと知ることができるだろう。

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