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ブラジル人選手はプロ入り前に何本のクロスを上げるのか

2009/07/20(月)

2009年7月18日:先日、シンガポールのボート・キーをぶらついていた時のこと。川沿いのとあるバーの外にある3台のテレビに映し出されたサッカーゲームの歓声とカラフルな映像に、私の目は釘づけになった。スタジアムの照明に照らされた鮮やかな緑のピッチを赤いユニフォームが攻め上がり、湧きおこる歓声。そして、バーの外で試合を見ている通りすがりの人々の拍手、どよめき。最初は、シンガポールのファンのためにマンチェスター・ユナイテッドの試合をリプレイで放映しているのだと思った。しかし近付いて見てみると、喜ばしくも驚いたことに、それは、さいたまスタジアムで行なわれていた浦和レッズサンフレッチェ広島のライブ映像だった。

フットボールチャンネルの放送だったのだが、私は最後の20分――高原がボールをスルーしてエジミウソンが1-1の同点弾、高原へのストヤノフのファウルで得たPKはエジミウソンが外した。そして、ポンテのフリーキックからエジミウソンが2-1と逆転のゴールを決めたシーン――を見ることができた。地元の客たちも、Jリーグの試合にかなり感心した様子だった。

ところで、JFA会長の犬飼基昭氏が、日本人選手がシュートを打たなさすぎるJリーグは“退屈”だと語ったという記事を見て、私がどれだけ驚いたことか。それだけでなく会長は、「ブラジル人選手はプロになる前に30万本のシュートを打つ。日本人選手は5,000本」とのバカげた統計を挙げていたのである。
“平均的”なブラジル人選手は、何歳でプロになるのだ? 16歳? いや18歳がほとんど? だとすれば、とんでもない数のシュートだ。これらの中には、日曜日の午後に砂浜でおばあちゃん相手に打ったシュートや、道端で妹たちを相手に打ったシュート、はたまた床の上に置いた上着の間で寝ている犬をGKに見立てて打ったシュートも含まれているのだろうか?
この統計がブラジルサッカー協会から出たというのはあまりにもバカげているし、その統計を、JFA会長ともあろう人物が、Jリーグを非難するために使うというのもおかしな話だ。

確かに、日本のサッカーはボールを回しすぎてシュートチャンスを逃すこともあり、見ていてフラストレーションを感じる時もある。ただ私にとっては、選手がウィングで良いポジションを得ながらもクロスを上げないのは同様にじれったく思う(決して“退屈”ではないが……)。
ブラジル人選手は日本人選手と比較して、プロになる前に一体どれくらいクロスを上げるのだろう? おそらく、ブラジルサッカー協会に聞けばこのデータも出してくれるだろう。シュートを打つべき時に打たない、また、クロスを上げるべき時に上げない。これはサッカーに対する感覚やセンスが欠如しているということだ。だが、私はそういう話をしたいのではない。

私が言いたいのは、犬飼氏の観点やコメントはあまりにも思慮に欠けるということである。日本の内外、サッカー界で彼の意見に同調する人は極めて少ないだろう。あの晩、シンガポールのボート・キーにいた人たちはもちろんだ。

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コメント

まあJリーグを世界中で最も過小評価しているのは日本人ですけどね。

投稿: | 2009年8月 6日 (木) 19時29分

サッカーファンなら世界でもJリーグが面白いリーグな方だという事は解ってるでしょ。犬飼さんが言いたかったのは、Jリーグに興味ない層のイメージだと思う。彼らにとってはシュートこそ最も期待するプレーだし、チャンスにパスに逃げてしまうのはサッカーファンが見てても幻滅する。その他のシュート数云々はナンセンスだと思うけど、言い方や伝わり方(特に最近のメディアは悪質)で曲解されちゃってるだけで、あながち全てが間違ってるとも思わないな。

投稿: | 2009年7月24日 (金) 23時00分

ジェレミーが取り上げずに、ほかのメディアで聞いたら、
「うーむ、それはそうかもな…」
と思っていた可能性は高い。
いつからモノサシを海外製しか認めなくなったのか。
たしかにイライラするほど撃たない選手も多いけれど、
あえて撃つ選手も増えてきたように感じる。
十把一絡げにいつまでも日本人のネガティブな面ばかり喧伝している場合では
ないだろうな、と思いました。

投稿: | 2009年7月23日 (木) 03時02分

日本サッカー協会にも、ベストメンバー規定が導入されたら、犬飼会長は、生き残れるのかな?

投稿: ノイジー俊二 | 2009年7月22日 (水) 16時02分

この会長は、本当ちょっと変な人だと思う。。バランス欠いてるとゆーか。。

今後も何かと、騒動・もめごと 引き起こすのは、間違いない気がするな(苦笑)

投稿: | 2009年7月22日 (水) 14時17分

さすがにあの発言は内容が的外れなだけにスルーしてる人が多いと思います。
シュートやクロスのタイミングは単純にセンスの問題が大きいでしょう。
日本のサッカークラブはシュート打つと自己中心的と周りから言われる教育なんですよ。
ドリブルもそうなんですけどね。
他人にボールを与えるというパスだけは許される。
失敗して許されるのはパスだけなんです。
全国的に日向小次郎を崇拝運動を進めるべきだと思います。
明らかに日本サッカーのレベルが向上しないのは指導方法のせいです。

投稿: | 2009年7月22日 (水) 04時50分

トップの人がつまらないって思ってても言っちゃ駄目でしょ。

言った本人にも責任があるのがわからないんでしょうかね

投稿: Lily | 2009年7月22日 (水) 02時49分

ファンが印象に基づいて語るのはしょうがないですが、
協会会長が同じレベルでは困りますね。
長沼、岡野、川淵といった前任者たちは、
選手や指導者の実績がある分、それなりの説得力があったかも。

投稿: ケン | 2009年7月22日 (水) 00時22分

>1
もう許してやろうよ(笑

投稿:   | 2009年7月21日 (火) 23時29分

柳沢シュート打て!

投稿: | 2009年7月21日 (火) 14時29分

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