2009年7月29日:土曜日、ジメジメした気候のなか、長く、曲がりくねった道のりを埼玉スタジアム2002まで歩かなければならなかったが、その苦労に報いるのに十分なプレーを、グランパスに入団したジョシュア・ケネディは見せてくれた。この大男は観る者を失望させず、レッズのディフェンス陣を混乱に陥れ、レッズ・ゴールでの山岸のひどいミスのおかげで自らもゴールを記録した。
雲をつくような長身のターゲット・マンたちは、その高さゆえに言われなき非難のターゲットになることが往々にしてある。「走れない。ボール・コントロールができない。パスの組み立てに加わることができない。ヘディングしかできない」といった具合に。しかし、そういった理由だけで長身選手をあっさり見限ってしまうサッカー通は愚かというほかはない。たとえば、イングランド代表でのピーター・クラウチの働きを見ればいい。
話を戻すと、ケネディ獲得はグランパスにとって大きな意味を持っている。彼は自チームのディフェンダーにとっては格好の目印になり、相手ディフェンダーにとっては確実に災厄の種となるからだ。
グランパスがプレッシャーをかけられていても、阿部が左足を一閃させて50メートルのパスを出すだけで、プレッシャーが緩和される。さらに攻撃の際、ボールの出しどころに困ったらペナルティエリアにボールを放り込み、すべてを任せればいいのだ。土曜日、マギヌンがまったくその通りのことをし、ケネディが残りの仕事を引き受けた。ペナルティエリア奥深くの位置の空中戦でもがき苦しむ坪井は、まるで溺れかけている人間のようだった。
玉田の2つのゴールでも、ケネディは自分の役割をきっちりと果たしていた。もっとも、「背番号16」は公式記録の「アシスト」欄には加えられず、試合後もその役割をアピールすることもなかった。しかし、玉田の2ゴールについてもケネディへのロングボールが伏線となっており、レッズのディフェンス陣が大慌てしているときに、小川が玉田へのパスコースを発見したのだった。シンプルだが、効果的、そして止めるのが厄介な攻撃だった――とりわけ闘莉王がまたも欠場しているときには。
ケネディが良いプレーを見せた瞬間は他にもあり、たとえば前半にはヘディングでの鮮やかなクリアで高原に何もさせなかったし、ピッチの中央付近でポンテにタックルを仕掛け、レッズのプレーメーカーを驚かせた。試合が進むにつれ、グランパスのファンによる「Come on Joshua」というコールが力強くなっていったことだろう。
ドイツで9年間過ごした後、ケネディは自らが望む新たな挑戦の機会を手に入れ、そしてJリーグはつねにニュースであり続ける選手を得たのである。
