頭一つ抜きん出た岩下
2009年5月31日:昨シーズンが終わり、高木和道のガンバ大阪への移籍が決まったとき、清水エスパルスの監督・長谷川健太にとって、その代わりの選手を探すのはそれほど困難というわけではなかった。代わりはすでにいたからだ。その選手の名は、岩下敬輔。
土曜日の日立柏サッカー場、岩下はディフェンスの中央で素晴らしい仕事をし、ナビスコカップのグループBでエスパルスが柏レイソルを2-1で破った。
その日のエスパルスは、23歳以下の選手を対象としたニューヒーロー賞への投票をメディアから集めそうな選手が3、4人いたが、私の投票をしっかりと獲得したのは、統率力と闘争力を発揮していた岩下であった。
昨季、ディフェンス中央には高木と青山直晃という長身と才能に恵まれたコンビが居座っていたため、やむなく左バックを務めていた彼の姿を私は覚えている。しかし、高木が冬にアジアのチャンピオン・チームに移籍したため、岩下には4バックの中央の位置を獲得するチャンスが与えられ、彼は両手でそのチャンスをしっかりと掴みとった。いや、両足と頭も使ったかもしれない。というのも、兵働のコーナーキックに合わせて高々と舞い上がった彼のファーポストからのヘディングシュートは、その跳躍力と力強さでレイソルのディフェンスとファンを一様に驚かせたのである。
まるで優れたセンターハーフのように、彼は空中戦に果敢に挑み、常に集中してプレーするため、相手のストライカーを決して楽にさせたり、安心させたりもしない。岩下と青山の空中戦での果敢さを見ていると、2人はどちらが高くジャンプでき、どちらが遠くにボールをクリアできるかを2人だけで競い合っているのかと思えるときもある。
2人ともまだ22歳だから、これから6年かそれ以上の間、コンビが続く可能性が高い。これはエスパルスにとってはとても良いことで、クラブには長期契約で2人をチームに繋ぎ止めるようにしっかりとアドバイスしたいところである。また、より大きな、お金のあるクラブに略奪された場合に備えて、もしまだであるのなら、巨額の移籍金だけでも得られるように準備しておくべきである。
試合後、私はエスパルスのノルウェー人ストライカーのフローデ・ヨンセンと話をしたが、この大柄の男は岩下を絶賛した。
「彼は、エスパルスにとってとても重要な選手だ」とヨンセン。「偉大なサッカー選手であり、練習でも、試合でも、つねに全力でとり組んでいる」。
自分がグランパスのフォワードでプレーしていたとき、正直言って岩下のことはあまり印象に残っていなかった、とヨンセンが言うほど、高木が移籍する前の岩下はエスパルスでは地味な存在だった。
「左バックでプレーしていたときがあったと思うけど、彼は強くて、速くて、テクニックもある。それにゲームが読めるんだ。それが大事だよね」。
青山、それから注目の存在である中盤の中央の山本真希もニューヒーロー賞の候補だったが、この日は岩下が他の候補より頭一つ抜きん出ているように見えた――ちょうど彼がレイソルの攻撃陣と空中戦を競っているときのように。
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コメント
2009年6月4日(木)17時38分 投稿者様
ご指摘、まことにありがとうございます。
最終段落「石川」の表記は、確かに「岩下」の誤りでした。
お詫びして訂正いたします。
今後ともご愛読のほど、よろしくお願い申し上げます。
投稿: 編集部 | 2009年6月 5日 (金) 11時40分
青山はな~フィードが酷すぎ・・・
それが一番の原因で北京脱落したようなもんだから
DFは素晴らしい、でもフィードがホントやばい
投稿: | 2009年6月 5日 (金) 01時32分
日本語の記事、間違えていますよ。
>この日は石川が他の候補より頭一つ抜きん出ているように見えた
これじゃ誰を褒めたいのかわかりません(笑)
投稿: | 2009年6月 4日 (木) 17時38分