2009年6月26日:水曜の茨城は長い一夜となった。そして、AFCアジアチャンピオンズリーグ制覇を目指す鹿島アントラーズにとって忍耐の1年が始まる。新たなタイトル、さらには12月にUAEで開催されるFIFAクラブワールドカップの出場権、何としても取りたいタイトルだった。
しかし、10時まであと10分というところで、彼らのチャレンジはベスト16でついえた。14人目のキッカー、FCソウルの朴容昊が曽ケ端を破り、PK合戦を5-4で制して2-2のドロー、120分の戦いに幕を下ろした。アントラーズは小笠原満男を退場で失い、残り55分を10人で戦い続けた。
Jリーグの王者が消え、そしてガンバ大阪も消えた。アブダビでの鹿島アントラーズ対バルセロナ戦は、夢と消えた。少なくとも今年は。
「これは我々の夢でした」。鹿島のオズワルド・オリヴェイラ監督は物憂げにそう言った。「来年まで延期です。まあ、あと1年夢が見られるということです」。
快活に会話を終わらせるのは、いかにもオズワルドらしい。今シーズンの残りもまだ長いというのに、彼はすでに来シーズンを楽しみにしているのだ。そして、彼らにとってJリーグ3連覇が最大の目標となった。
PK戦の前、アントラーズベンチ前で輪になった選手たちへの熱狂的なスピーチの内容を、どうしても私はオズワルドに聞きたかった。ホームチームのゴールの後ろに、8,069人の観客のうち7,000人は集まったのではないかというアントラーズ・ファンの歓声をおさえて、オズワルドの檄はメインスタンドの上まで聞こえていたのではないかとさえ思った。
「選手たちはプレッシャーを感じていたし、彼らを奮い立たせなくてはならなかった。特にこうした経験のない選手はね」彼はそう答えた。
小笠原は退場してしまっていたし、本山と野沢は疲れて交代させてしまっていた。頼れる3人が、鹿島のリストから消えていたのだ。途中出場の中田と増田は、最初の2本をFCソウルのキーパーに防がれ決めることができなかった。サドンデスに入って内田のPKはバーを大きく越え、朴に決勝ゴールを決められてしまった。
「彼らを慰めなくてはならなかった」。オズワルドはその3人について語った。「こんなことは、いろんな場所、いろんなチーム、そして偉大な選手にもよく起こる。我々は次の目標に向かって団結しなければならない」。
アントラーズにとって、今年の夢はついえたかもしれない。しかしまだ川崎フロンターレと名古屋グランパスが残っており、月曜日には準々決勝の抽選が行なわれるのだ。
