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希望に満ちたフィンケ・レッズ

2009/05/21(木)

2009年5月19日:最近2試合のホームゲームで得た勝点は1に過ぎないのに、土曜日の埼玉スタジアム2002では浦和レッズのファンに暗さや不安感はあまり見られなかった。実際には、そのような雰囲気は、これまで払われてきた努力を評価する気持ち、それから、新生レッズがチームとして成熟するにはまだ時間がかかるだろうと理解する気持ちに掻き消されていたようであった。
新監督のフォルカー・フィンケも同じような感触を抱いているようで、スコアレスドローとなったガンバ大阪戦のあとも、今シーズンを通じてたくさんの整備を行なわなければならないチームだから、この結果は受け入れられるものであると力説していた。

今シーズン、私がレッズの試合を生で観戦するのは今回が3度目であったが、今シーズンのレッズは昨シーズンに比べて随分と趣が違うようだった。
昨年のチームは生気がなく、それぞれが傍観者のようで、一致団結した集団からは程遠い状態であったのに、今シーズンのレッズは新たな目的を見出し、新鮮な気持ちで心を一つにしているようだ。相互に助け合い、それぞれがチームの一翼を担わなければならないのだと、選手たちが自覚しているのである。また、名前や実績だけでスタメンを保証されることはなくなっており、パフォーマンスやモチベーションのレベルが低い選手には、問答無用で交代やメンバー落ちの措置がとられている。

言い換えれば、選手たちは自らのポジョションを得るために、そしてそのポジョションを守るために戦わなければならず、その結果としてチーム全体にハングリー精神とやる気が再び漲るようになっているのだ。
このような変容を遂げるようになった大きな要因としては、ユースチーム出身の山田直輝原口元気の存在があるが、他にもさまざまな要因がある。
そうした要因の一つとして土曜日に感じたのは、病気と故障に見舞われた苦しい1年から復帰し、リベンジに燃えるキャプテン、鈴木啓太のプレーだった。

イビチャ・オシムが代表監督を務めていたとき、鈴木は精力的かつ成熟したパフォーマンスにより中盤のアンカーとしての地位を確立していた。最近は代表チームへの招集がなくなっているが、ガンバ戦で見せたような力を維持できれば、また代表で鈴木のプレーが見られるようになるだろう。鈴木は調子と鋭さを取り戻しつつあり、阿部勇樹が横にいるため、機会があれば積極的に攻め上がろうという姿勢を見せていた。
5月21日木曜日の代表メンバー発表に、鈴木の名前がいきなり入るかどうかはまだ分からないが、フィンケ監督にしてみれば、鈴木にはまだしばらくは代表入りせず、クラブで調整を続けてもらったほうが、心配の種も少なくなるだろう。

エジミウソンも、右サイドのエスクデロ、中央の若き山田、それから左サイドの原口からのサポートを受け、ワントップのセンターフォワードとして効果を発揮しており、山田がゴールの枠に当てた2本のシュートで最終パスを供給していたのはいずれも彼だった。山田の最初のシュートは結果的にはポストに阻まれたが、それは藤ヶ谷の片手での巧妙なセーブでボールが方向を変えたから。2つめはバーに当たったが、ペナルティエリアの周辺からはじめて打たれたシュートで、ボールを浮かせ、キーパーの位置を迂回させながらボールをゴール上隅に決めようとした、小野伸二スタイルのシュートであった。

山田があのように積極的にゴールを狙ったことは、評価したい。レッズはボールタッチが多すぎ、ペナルティエリアの周囲でパスを回しすぎるきらいがあると私には感じられていたからだ。どんなに上手く攻めていたって、シュートがなければ意味がないのである。

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