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MVPは関塚監督!?

2009/05/04(月)

2009年5月1日:試合後の選手と監督の採点表を見るのは、いつだって面白い。しかし、水曜日の川崎フロンターレ対京都サンガ戦のそれには、とりわけ目を奪われた。それというのもエル・ゴラッソのマン・オブ・ザ・マッチで、10人中8人がフロンターレの監督、関塚隆を選んでいたからだ。
賛否は敢えて問わずにおくとして、関塚監督自身はきっと少々照れていることだろう。ただし彼の選手起用、そして交代がチームをよみがえらせ、さらに試合が進むにつれてチームに活力を与え、その結果、4-1の勝利に繋がったのだ。

0-3とリードを許した京都が最も見たくなかった鄭大世に代わりトップで出場した矢島卓郎は特に良いプレーを見せ、今季初ゴールを決めた。63分(後半18分)、フロンターレお得意のカウンター攻撃からの素晴らしいゴールで、急速にチームが崩壊しはじめた京都にとどめを刺す1発だった。
ヴィトール・ジュニオールの京都ディフェンス陣を寸断する頭脳的なジュニーニョへのパス、そして彼の左サイドからファーポストへの低いクロスに、京都のレフトバック、染谷悠太を抜いて走りこんだ矢島が決めたシーンが、テレビのリプレイで映し出されていた。だがプレー自体は、シジクレイの右クロスをフロンターレのエリア内でヘッドでクリアしたところから始まっていた。フロンターレは京都のライトバック渡邉大剛とシジクレイがポジションから外れてできたスペースをうまく使った。
見ていて胸のすくようなプレーだった。そしてジュニーニョのゴール、矢島に代わって入った黒津のダメ押しゴールで、抵抗する京都の息の根を止めた。試合終了間際、不注意から加藤弘堅にゴールを許したフロンターレの選手たちは落胆をあらわにしていた。それは出だし不調だった今シーズン、何とか順位を押し上げようという彼らの意識の表れだろう。

前半、染谷の完璧なクロスを豊田陽平が決め損ねたことは、フロンターレにとっては幸運だった。しかしフロンターレは気持ちを早々に切り替えリードを奪った。ここでも、関塚監督の変更が効いていた。左MFに起用した田坂祐介が京都のライトバック角田誠をブロックしてスペースを作り、ヴィトール・ジュニオールの先制ゴールをお膳立てした。田坂にしてやられた角田は、前半終了後に途中交代させられてしまった。

一方、京都ベンチでは、加藤久監督が選手たちを叱咤し何とかリズムを掴もうとしていた。だがこの日のフロンターレには歯が立たなかった。起爆剤が必要だったフロンターレ。試合前、試合中と関塚監督がその起爆剤となったのだった。だからこそ採点表で7.5をマークしたジュニーニョを差し置いて、珍しいことではあるが、監督がマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたわけだ。

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コメント

一位抜けは決まってないだろ

投稿: 通りすがり | 2009年5月 6日 (水) 20時24分

GL突破が決まってるのにアウェーにベストメンバーで望むあたり
あんま良い監督には見えないな・・・

投稿: | 2009年5月 6日 (水) 16時37分

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