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AFC総会。これまでの流れに逆らうサルマン氏

2009/05/11(月)

2009年5月8日、クアラルンプール発:チェルシーバルセロナの試合をハプニングと疑惑に満ちたものだったとお思いなら、一度、AFCの総会をご覧になってみるといい。金曜日にクアラルンプールで開催された第23回AFC総会は、なんと6時間(90分×4)にも及び、開始のホイッスルと同時に非常に興味深いシーンが展開された。スタンフォードブリッジさながらの痛烈な批判が飛び交い、そして陰謀がはりめぐらされたその様子は、FIFAの理事を選出するという本来の議題、“11.1”を忘れてしまいそうなほどだった。そう、まるで勝者には権力と利権が約束されたAFCの会長選挙そのものだった。

結果は、既に報道されているように、現AFC会長のモハメッド・ビン・ハマム氏が、対立候補のバーレーンサッカー協会会長、シェイク・サルマン・ビン・イブラヒム・アル・カリファ氏を23票対21票で破った。46の有効投票数のうち2票は無効とされ、1996年以来無投票でFIFA理事の席を維持してきたハマム会長を、半数が支持しなかったということだ。日本は、韓国と並んでシェイク・サルマン氏を支持した。
このアジアの両巨頭は前日の午後、サルマン氏を支持する28の協会とのミーティングに出席していた。もし全28協会がサルマン氏に投票していたら――これは余談だが、彼は熱心なマンチェスター・ユナイテッドのファンでもある――彼らのスローガン、“アジアに変革を!”が達成できていたに違いない。しかし、その前に行なわれた財政に関する投票でサルマン氏側は大敗、その予兆はあった。これらの投票は議事場内での公開投票だったが、FIFA理事選は非公開だった。ハマム氏側の監視やプレッシャーを受けることなく、また仕返しを受ける恐れなくFIFA理事を選出できる。これは変革に向けて大きなチャンスだったのだ。しかし、チェルシー対バルサ戦のように、彼らは僅差で敗れた。

総会では、これまでに蓄積したサッカー界、もちろん両陣営の膿が明らかになった。そして勝利した後、ハマム会長は彼の使命の一つとして、大々的に報道された痛烈な批判合戦を繰り広げた鄭夢準氏との関係修復を挙げた。アジアを一つにまとめるためにやるべきことは多い。ハマム会長はやり方を変えるつもりはないと言っているが、今回の結果により、彼の影響力は明らかに落ちるはずだ。

さて、本来のサッカーに戻ろう。
そもそも世界的なスポーツというものは権力闘争に陥りがちだが、今回のドタバタ劇は度が過ぎてしまったようだ。

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コメント

一体なぜここまで対立が深まったのか、そもそもハマム氏の何が批判を浴びているのかが、日本の一般のサッカーファンにはさっぱり解りません。

W杯招致にも影響を与えそうな重大事だと思うのですが、どこもちゃんと書こうとしないのが残念です。

投稿: yama | 2009年5月14日 (木) 17時34分

ハンドボールを思い出すな
韓国とくっついてロクなことがなかった記憶が
サッカーは、その轍を踏まないでくれ

投稿:   | 2009年5月12日 (火) 16時53分

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