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グループ首位のグランパス、だが確信からはほど遠い

2009/04/13(月)

2009年4月9日:順位表は嘘をつかないハズだ…。
名古屋グランパスは現在、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループEで首位に立っている。3戦負けなしの勝点5。普通に考えれば、決勝ラウンドの出場権を得られる上位2チームに入れる公算は強い。しかしドラガン・ストイコビッチ監督は、日本、韓国、中国、そしてオーストラリアというアジアの強豪4ヶ国のチームの熾烈な争いのなかで、今はたまたま首位にいるだけで、それに惑わされてはいけないと感じているだろう。
グランパスはここまでホームで2試合戦っているのだが、いずれも勝てておらず、北京国安ニューカッスル・ジェッツと引き分けた。そして、グループリーグ残り3試合のうち2試合がアウェーとなっている。

ひとつ確かなこと。それは、お粗末な内容でニューカッスル・ジェッツに1-1と引き分けた後、残りの後半3試合ではメンバーの入替えやテストのようなことをやっている余裕はない、ということだ。
この試合、チームは右サイドバックに田中隼磨、左には阿部翔平の代わりに竹内彬、そしてダヴィと花井聖をトップに置くという、昨シーズン、J1で3位という成績を挙げたのとはまったく違うものだった。玉田は途中出場、そして向こう見ずなセンターハーフ、増川(隆洋)とボランチの吉村(圭司)は、今回は裏方へ。グランパスは、チームが機能しはじめるまでに非常に時間がかかった。

試合開始からチームには活気とやる気が欠けていた。だから前半早々、楢崎が右ポストへの低いシュートを何とか防いだ後、そのルーズボールにタレク・エルリッチがグランパスDF陣の誰より早く反応し先制点を奪われたのも、不思議でも何でもなかった。
だが、前半のチームのお粗末な出来からして楢崎を責めることはできない。楢崎としては、彼のポジションからチームを活気付けるためにできることは限られていた。

浮き足立ちボールを失い続けるホームチームを前に、瑞穂陸上競技場は長いあいだ静まりかえっていた。ベンチにいるピクシーのポーカーフェースがそれを物語っていた。
ピクシーが欲していたのは熱気と情熱、そしてスピード。後半、監督は花井に代えて玉田をピッチに送り出した。結果としてこの交代が功を奏し、相手GKには荷の重い、俊輔のようなフリーキックで玉田はチームを引っ張った。

確かにこの日、グランパスはグループEの首位を守ったかもしれない。だが、ストイコビッチ監督は承知しているだろう。首位あるいは2位に入り決勝ラウンド進出を果たすためには、チームにはもっと緊張感と集中力が必要だということを。

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今年は駄目かもね・・・

投稿:   | 2009年4月13日 (月) 15時25分

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