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J2銀行に運を貯め込む栃木SC

2009/04/20(月)

2009年4月18日:「それで、ゴールが決まらない理由は何ですか? 技術的なもの? それとも精神的なもの?」
水曜夜、徳島ヴォルティスを相手にスコアレスドローに終わった栃木SCの松田浩監督に、私はそう尋ねた(栃木はJ2の8試合、サッカーの試合で実に12時間分を終え、わずか1ゴールしか挙げていない)。監督は、一体どちらなのかしばらく考え、答えた。「運、でしょうね」。

確かにその通りかもしれない。栃木の選手たちが自信を失っているわけでもなく、90分間を戦い抜くための準備もしっかりできているのだ。ボールがあらぬ方向へ跳ねたり、相手のミス、あるいはレェフリーやラインズマンの判定の違いなど、プレーヤーが如何ともしがたい予期せぬゴールを生む要素はいたるところにあるものだ。ボールは肝心なときこそ思うように跳ねてくれない。これこそ松田監督の言う“運”というものなのだ。

「良いゲームでしたよ。選手たちもよくやってくれました。ただ、ゴールが挙げられなかった。このままやっていくだけですよ」と松田監督。まあ、西が丘サッカー場のゴール裏に陣取った黄色いシャツの熱烈な栃木ファンが掲げるバナーの通り、「闘い続けろ!」ということか――。
監督は、金融に例えていうなら、選手たちは多くの“運”を銀行に預けているのだと思うことにしていると語った。いつかある日、きっとその貯金を下ろして、ご褒美がもらえるだろうと…。「ただそれがいつになるのかが分からないんですよ」。

昨シーズン後、ヴィッセル神戸でのドタバタ劇のすえ栃木にやって来て、チームを再建中の松田監督には、元ヴェルディのベテラン、米山栗原、そして京都サンガからはチームの看板男の大久保裕樹といった経験豊富な選手が揃っている。
翌日の午後、テレビでもう一度試合を観て気づいたが、テレビカメラは大久保をかつての“平山”や“俊輔”のようなスター扱いをしていた。私も日本にずいぶん長いこと住んでいるが、これだけは未だに釈然としないし、不要なことだと思う。

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コメント

I'm very happy to see your comment on Tochigi SC.
My team is trying very hard.
However, we haven't had a true great game yet.
I know that we just started in the J League and someday, hopefully sonner this painful frustration will be paid off.
Coach said that we are saving at the bank,
however I little disagree with him.
I think we are playing painful game of slot.
Someday when we have a jackpot, everything will be paid off
Until then we will be "Keep On Fighting".

投稿: Tochigi Fan | 2009年4月21日 (火) 00時26分

米山頑張れ!

投稿:   | 2009年4月20日 (月) 23時37分

土曜日、仙台と栃木の試合を見てきました。

前半は仙台ペース。
しかし、後半はしっかり立て直した栃木でした。攻撃もしっかりしていました。
栃木が強くなれば、仙台にとっては昇格の「壁」になるはずです。

上で名前をあげられたほかに、新潟からレンタルの河原君がとてもよかった。あれほど動き回る選手はあんまりいないなぁ。。
それと、米山さんのFK。すごいものがありましたよ。

投稿: もすもす | 2009年4月20日 (月) 11時26分

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