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松田監督不在のJ1は寂しい

2009/03/09(月)

2009年3月6日:日本人選手を海外の有名な選手に例えることは、とりわけメディア的な観点からいうといつも面白いものだ。若き吉原宏太を、エリア内での決定力から“日本のロマーリオ”と呼び、左ウィングでの妙技から本山雅志を“日本のライアン・ギグズ”と呼ぶ。さらには遠藤保仁を、絶妙なパスとロングレンジのシュート力から“日本のレドンド”と称したり、フィリップ・トルシエ監督もよくやっていた。

最近でも、こうした“ネームゲーム”を好んでやっている監督がいる。ヴィッセル神戸から解雇され、今シーズン新たにJ2に参入した栃木SCの指揮官となった松田浩監督である。昨季終盤、ヴィッセルを率いてヴェルディ戦で味の素スタジアムへ乗り込んだ彼は、元ヴィッセルのDF土屋征夫をまだ褒めちぎっていた。5年前の土屋は日本最高のDF、“日本のカンナバーロ”だ。背は高くないが、高いジャンプ力と天性の強さを持った素晴らしい選手だったと松田監督は話した。

また、FC東京から移籍し、最初の1年を終えようとしていた鈴木規郎についても、私たちは話をした。さて、松田監督は鈴木を誰に例えたと思う?
「彼には、マルセイユでプレーしていた頃のクリス・ワドルのようになって欲しいと思っています」と松田監督。「ほら、左利きで右ウィング、中へ切れ込んでシュートを打つでしょ」。

松田監督は昨季初め、鈴木が左サイド、バックスかミッドフィールドで代表入りを果たすことを期待していると言った。しかし、松田監督は鈴木を左サイドに使うこのプランを捨て、彼を右サイド、すなわち“ワドル”役をさせたのだった。シーズン終了と同時に松田監督は神戸を去り、ブラジル人のカイオ・ジュニオールが新たに監督となった今、鈴木はどう使われるのだろうか。

J1から、松田監督の“世界的な観察眼”がなくなるのは寂しい。同意するかどうかは別としても、いつも興味深い話だったからね。

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コメント

私は、マスコミでもあるのですが…、
松田さんのおかげで、サッカーがライフワークに刻まれました。

すごく気さくな、
すごくべらんめいな、
気風のよさのある方でした。

忘れられない存在です。

だから、福岡VS神戸の入れ替え戦は、忘れられません。

今季、彼がどんなチームを作るのか、
楽しみにしています。

栗原圭介も好きなんで、楽しみにしています♪

投稿: mashu | 2009年3月13日 (金) 23時10分

松田監督が現役時代(広島時代)に決めたロングシュートは、アーリー・ハーン並でしたね!

投稿: 夏鳥 | 2009年3月11日 (水) 19時09分

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