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日本よ、W杯誘致は忘れるべきだ

2009/01/26(月)

2009年1月23日:日本サッカー協会(JFA)が2016年のオリンピックを口にすればするほど、2018年や2022年のワールドカップ開催のチャンスは減ることになるだろう。私には、彼らがなぜこのオリンピックとワールドカップ(W杯)を関連付けるのか理解できない。オリンピック誘致に成功することは、W杯誘致には有利というよりむしろ不利に働くことになると私は思うのだ。つまり、世界のいかなるスポーツ界も、2016年オリンピック開催直後の2018年や2022年に、同じ国でW杯を開催させることに気乗りしないだろうし、そもそも他の地域のスポーツ界がこれを許さないだろうということである。

メインスタジアムについては、日産スタジアムの現在陸上競技トラックのある部分に1万席のスタンドを増設し、収容人員8万のスタジアムに改修するのは、日本にとって簡単だ。ピッチと観客の距離を縮め、より良い環境にすることで競技場は飛躍的に良くなる。2万人の観衆が集まってもスタンドの1/3にしか満たない横浜F・マリノスのサポーターたちは、ホームゲームで大歓声を上げるのにJリーグで一番苦労している。
とはいえ、FIFA(国際サッカー連盟)の規定に合うメインスタジアムを持つために、東京が2016年のオリンピック誘致に成功する必要などどこにもない。W杯開催に必要なスタジアムはすでに十分過ぎるほどあるのだ。オリンピックと新たに建設されるスタジアムをセールスポイントにするのはやめた方が良い。

FIFAの2018年、2022年ワールドカップ開催立候補の期限は2月2日となっている。個人的には、日本は立候補すべきでないと感じている。2018年ワールドカップがヨーロッパで開催されるのはほぼ間違いない。2010年南アフリカ、2014年ブラジルと、(ドイツで開催された2006年から)12年もの空白があり、テレビやスポンサーからプレッシャーもかかるだろう。
ひょっとすると、日本には2022年W杯開催のチャンスはあるのかもしれない。だがそれでも、韓国との共催でワールドカップを行なった2002年からわずか20年、他にも強力な候補国がある。私は、2022年はオーストラリアになるのではないかと思っている。ただ、アメリカや中国そしてカタールだってFIFAへの影響力は大きく、立候補してくる可能性はある。したがって、私は、日本は立候補を控えた方が良いと考えている。

すでに過密スケジュールをこなしていくのに精一杯。それだったら、W杯で巨額の出費をすることなく、草の根レベルからサッカーというものを発展させていくことを考えた方がいいだろう。そもそも、ハナから誘致は絶望的だと、私は思う。

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コメント

私も同意見です。
18年はイングランドかロシアでしょうし、
22年はサッカーの実力も五輪の開催実績も十分なオーストラリアといったところでしょう。

投稿: りばて | 2009年1月29日 (木) 00時37分

破綻寸前の国で行われるロンドン・オリンピックの心配でもした方が良いのでは?

投稿: | 2009年1月28日 (水) 11時08分

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