ガンバ…恵比寿の誇り
2008年11月15日:今日の仕事も終わりに近づき、街のネオンが輝きだす頃…やはり東京の恵比寿が一番だなと思う。とりわけ、ビッグゲームを見るためにフットニックバーの外で5時の開店を待ち、ドアが開けられ暖かい店内で席に付いた時にそれを実感する。サッカーファンが行列をなし、その横を行き交う人たちが「一体この騒ぎは何だ」と訝しがる。水曜夜の光景は、まさにそんな感じだった。
そう、水曜の夜はもちろんアジアチャンピオンズリーグ決勝の第2戦、アデレード・ユナイテッド対ガンバ大阪戦だった。試合が始まる午後6時には、バーは青と黒の縦縞でほぼ満席。たまたま店にいた外国人たちは、どこのチームがプレーしているのか、どこで行なわれているのか、そして何の大会なのかなどと尋ねていたが、日本人たちはすっかり盛り上がり、やがてワイルドな祝勝会へと化していった。
機敏な佐々木の足が低いシュートを放つ。ルーカスがかわしてフィニッシュ! ガンバが1-0とリードした。これで2戦合計4-0、試合開始からわずか4分でほぼ終わったようなものだった。さらに前半15分、今度は二川の素晴らしいパスから再びルーカスが決めた。ダメ押しのゴールである。
2点目を挙げた後も、感心したことがいくつもある。まずガンバ。彼らは正確なパッシングゲームをその後も続け、時間稼ぎのムダな作戦をとらなかった(“日本のアーセナル”の再現だな)。それから、バーにいたたくさんのファン。彼らは盛り上がり、カップファイナルの緊張した雰囲気、興奮、そしてプライドをひしひしと感じさせてくれた。
さらにはハインドマーシュ・スタジアムの赤いシャツを着たオージーファン。彼らも、もう望みはないと知りつつ試合終了のホイッスルまで席を立とうとしなかった。キックオフの前から、第1戦を0-3で落としたアデレードが逆転する可能性は非常に低かった。勝負が決まってしまったにもかかわらず、ファンたちはスタジアムに残り、それがまた世界中に放映されたテレビ画像でもカラフルな光景を作ってくれた。生まれたゴール、それはどちらもブラジル人選手によるものだったが、特に日本人選手のスピードと技術も世界の視聴者を感心させるものだった。
地上波でもスカパーでも放映されなかったため少々お高くついてしまったが、フットニックでの最高の一夜だった。ファンたちは弾むような足取りで、軽くなった財布と共に大満足で帰路についた。昨年の浦和レッズ、そして今回のガンバと、日本のクラブチームはアジアのプレミアクラブ大会に堂々たる足跡を刻んだと言える。
AFCは、これまでのホーム&アウェー方式をやめ、東京の国立競技場でのシングルマッチ方式に変更することを決定した。オーガナイザーとしては、来シーズンの決勝にも日本のクラブチームが残ってくれることを願っているに違いない。
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コメント
ジェレミーさんお初です。
この素晴らしいチャンピオンが来年ディフェンディングチャンピオンとして再びACLに出場出来無かったら寂しい事です。
そうならない為にも自分はガンバサポでは無いけどガンバのACL出場権確保を願ってます。
投稿: 青 | 2008年11月18日 (火) 01時33分