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申し分ない選出だったニューヒーロー賞

2008/11/03(月)

2008年11月1日:チームスポーツの世界では、個人賞の選出は得てして激しい議論を招く。しかしナビスコカップの前夜祭で発表された「ニューヒーロー賞」には、誰も異存はないだろう。
土曜日に国立競技場で行なわれるナビスコカップ決勝、清水エスパルス対大分トリニータ戦の前夜、Jリーグは19歳の金崎夢生の受賞を発表した。両チームには他にも数名の候補者がいたのだが、金崎が栄えある賞に選ばれたのだ。

来年2月16日に二十歳になる攻撃的MFの金崎は、華麗なフットサル・テクニックとハイテンポなプレーで今やすっかり有名人となっている。そしてもう1つ、有利なのはその体格――筋骨たくましい180センチの長身は、ヨーロッパのスカウトの目にも留まりやすいというものだ。
巷の話では、グランパスをはじめ、金崎に惚れ込んだいくつかのJリーグのトップチームの冬のショッピングリストに、チームメートの森重真人と共に入っているという。当然。グランパスのドラガン・ストイコビッチ監督は、長身で自信と創造性に溢れた選手を好む。金崎は様々な面で彼らのニーズにフィットする。そしてストイコビッチ監督のような知識と経験豊富な指導者のもとで、さらに進化できる選手だろう。

こうした栄誉称賛は、トリニータのブラジル人監督、12月22日に東京ドームで行なわれるJリーグ・アウォーズ・ナイトでの最優秀監督賞の有力候補、ペリクレス・シャムスカの功績が大きい。
2人のブラジル人MF、エジミウソンとホベルトが確固たる基盤をつくり、金崎がピッチの残り1/3でマジックを織り成す。そして2人と共に3バックの前で森重がアンカーとしてプレーし、チームのバランスと形を維持している。これにより金崎は守備的な責任から解放され、自由にピッチを動きまわってオープンスペースを探し、2人のストライカーにボールを繋ぐことができるのだ。

金崎は才能溢れるエキサイティングなプレーヤーである。今シーズン、まさかの快進撃を見せたチームにあって目覚しいゴールを数多く挙げた。この「ニューヒーロー賞」は彼の功績を称えるものであり、チームは今シーズンさらなるトロフィーをチームとして獲得できることを願っていることだろう。
土曜日のエスパルスとのナビスコカップ決勝は、リーグカップ、リーグチャンピオン、そして天皇杯の3冠への第一歩。シャムスカ監督には創造性豊かなプレーヤーたちと金崎のエネルギーが、今後さらに必要になっていくはずだ。

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コメント

金崎と森重、この2人は将来日本代表の中核になるといえるでしょう。
今のうちから代表で起用されないのが残念でなりません。

投稿: コヴァルスキ | 2008年11月 6日 (木) 14時33分

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