シンプル・イズ・ザ・ベスト
2008年11月21日:それは、日産スタジアムで行なわれたJ1の試合でのこと。アウェー側のスタンドに掲げられたバナーを、テレビカメラが映し出した。京都サンガのサポーターが掲出したバナーには、英語で「Simple is the best way」とあった。
水曜夜、日本代表がカタールを3-0で破ったドーハでの試合を見た私はふと、岡田武史監督もこのバナーを見て早速実行したのではないかと思った。それほど、日本代表のプレーはまさにシンプルそのものだったからだ。
最近の日本代表のプレーは、完璧な技術とタイミングが要求される複雑な動き、それからゴール前でのボールの回し過ぎにより、シンプルなはずのものを非常に複雑なものに見せていた。しかし、ドーハでの彼らはサッカーの原点に戻り、よりダイレクトなプレーで即結果を出したようだ。
日本は積極的にボールを前線へ送り込んでフォワードのペースをうまく生かし、カタールのディフェンス陣を後方に釘付けにしていた。田中達也の先制ゴールは、内田からのパスをスマートに決めたものだった。
先制ゴールを挙げる前から、闘莉王や田中達也は積極的にゴールを狙っていた。そして後半早々、玉田の素晴らしいシュートで2点目。このゴールは、カタールを完全に打ちのめした。
グランパス・ファン、そして日本代表のファンたちはこれまで、玉田が左足でシュートを打つチャンスに、カッコよく決めるためにワンタッチ余計なことをしてチャンスを逃すのを何度見てきだろう……。しかし今回は、ペナルティエリアの端からダイレクトで叩きこんだ。
日本はその後もエリア内にクロスを上げつづけ、相手キーパーにプレッシャーをかけつづけた。3つ目のゴールは、中村俊輔のファーポストへの美しいクロスを闘莉王がヘッドで決めた。
彼らは自信を持ってプレーし、シンプルなプレーに徹底していた。これが、この試合で私が日本に最も感心したところだ。シンプル・イズ・ベスト! これで、岡田監督の頭の中のモヤモヤが少しでも晴れたことを願っている。
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コメント
これが継続されることを願います
あと、もうちょっと連動しないといけないと思う
投稿: | 2008年11月24日 (月) 14時05分