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結局、大久保はファンタジスタだったのか?

2008/10/23(木)

2008年10月21日:ヴィッセル神戸を観ていると、退屈しない。あるいは、大久保嘉人を観ていると退屈しない、と言ったほうが正確かもしれない。
ヴィッセルのこのエースは、土曜日の埼玉スタジアム2002で決勝ゴールに結びつく大きな働きを見せた。レアンドロが決めたこのゴールは、今シーズンのベストゴール候補に挙げられるほどのものだった。
試合終了まで残り8分、大久保は自陣の右サイドでボールを持つと、内側にドリブル。そして、待ち受けていたレアンドロに左足で見事なパスを送った。レアンドロはペナルティエリアの左サイドから鋭く切り返し、鈴木啓太のはかない抵抗を用心深く振り切りゴール右上隅に強烈なシュートを叩き込んだ。

「ファンタスティックなゴールでした」。松田浩監督はうれしそうに語った。
まったくその通り。昨シーズンの最終盤、鹿島がレッズを相手に貴重な勝利を挙げた試合があったが、その試合での野沢のスーパーゴールを髣髴(ほうふつ)させるゴールだった。
さらに松田監督はこう付け加えた。「全員参加のコレクティブなカウンター・アタックでした」。そのなかで、大久保が重要な働きを果たしたのである。

松田監督は最近、大久保を中盤の左サイドで起用しているが、それでも大久保が相手ゴール前での大きな脅威になっていることに変わりはない。
レッズ戦の前半、大久保は、金南一が出した絶妙のクロスをヘディング・シュートで決めるチャンスがあったが、これは横に外してしまった。さらにその後、ペナルティエリアの角でゴールがはっきりと見える場面があったが、シュートを打つのを躊躇。結果的に、フリーキックをもらおうとする見え透いた演技をして、阿部の強烈なタックルに倒れこんだ。

大久保は後半には良くなり、山岸がなんとかセーブしたシュートが2本あったし、至近距離からの強烈なシュートはバーを直撃。また、明らかにディフェンスを振り切ったときには、闘莉王に後方から引っ張られた。このときは何の罰則もなくプレーが流されたが、レッズのリベロがレッドカードをもらっていてもおかしくないプレーだった。

しかし、この日の勝利を最終的に決め、試合後に松田を意気揚々とさせたのは、大久保からレアンドロへのスルーパス。
「もともと彼はミッドフィルダーだったのです」とヴィッセルの監督は言う。「高校時代は攻撃的ミッドフィルダーで、私はずっと、そのパスセンスを買っていました。彼のラストパスは危険で、今日はそれがキラーパスとなりました。プレーシャーのなかでも、良く見えています」。
「彼の一番の長所はパスだと思います。自分でも決定的なチャンスを2つ得ましたが、外していましたね」。

いったい、大久保とは何者なのだろう? ゴールを奪う選手なのか、それともゴールをアシストする選手なのか?
私は今でも、代表レベルで前者の役割を果たして欲しいと思っているが、最近のプレーを見ると後者の方が正解なのかもしれない。

ヴィッセルには、来シーズンに中澤佑二と山瀬功治のマリノス・コンビを獲得するという噂がある。実現すれば、億万長者の三木谷浩史は、Jリーグのロマン・アブラモビッチと呼ばれようになるだろう。
その噂について松田監督に質問したのだが、「それは自分には関係のないことだ」というのが彼の答えだった。
「来シーズンも監督でいるかどうかさえ分からないのですから」。
「今月末までには、それをはっきりさせたいですね」。

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ジェレミーさんさすが
わかってらっしゃる

投稿: スルーライオン | 2008年10月24日 (金) 08時24分

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