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報われた、エスパルスの冒険

2008/10/09(木)

2008年10月8日:FC東京対清水エスパルス戦の翌日、取材にきていなかったメディア関係の同僚数人がそろって同じような質問をした。「FC東京、どうしちゃったの?」
それに答えるのが大変だった。私には、5-1で勝利した清水エスパルスのプレーの躍動感と質の高いゴールしか印象に残っていなかったからだ。
前半の東京の守備は、良くはなかった。それは確かだ。しかし、残り30分の時点でエメルソンがゴールを決め3-1とし、FC東京に反撃の機運が出た直後、誰あろう今野のヘディング・シュートが相手GK山本(海人)の正面に飛んでいなければ、結果は違っていたかもしれない。

もっとも、その日の勝利――5ゴールの得点者がすべて違うという見事な勝利――を呼び込んだのは、エスパルスの選手たちの終始一貫した冒険心と自信だった。
東京の選手たちが山本(真希)の右サイド突破に注意を払っていたとき、山本はゴールのファーの隅を狙っており、低い弾道の鋭いシュートがネットに突き刺さった。FC東京0-1清水。
東京のディフェンス陣が兵藤のゴール方向に曲がってくるコーナーキックへの対応を誤り、密集のなかで待ち構えていた岩下がチャンスをものにする。FC東京0-2。
梶山が自陣深くでボールを持っているところを急襲され、枝村から原にボールが渡る。原はジダンのようなターンで茂庭を翻弄、塩田の頭上を抜いてゴール。このファンタスティックなゴールでFC東京0-3。そして前半終了。

実際のゴールシーン以外で私が本当に感銘を受けたのは、原の歓喜の雄叫びだ。その声はピッチサイドのマイクに拾われ、おなじみの『Jリーグアフターゲームショー』でもハッキリ聞きとることができた。原は楽しんであれをやっているのだろう。そうだとすれば、ナビスコカップの決勝戦でロスタイムに決勝ゴールでも決めたものなら、いったい何をするつもりなのだろう?
原は、岡崎がゴールを決めたときも重要な役割を果たしていた。ゴール前に突進して東京ディフェンスを引き付けてから“岡ちゃん”(ナイス・バナーだ、エスパルス・ファン)にパス。岡崎は長友を振り切り塩田の守るゴールに強烈なシュートを決めた。1-4、ゲームオーバーだ。

さらに、岡崎が戸田の5点目のシュートをお膳立て。ゴール前でキープしたボールをマイナスのパスで元FC東京の人気者に渡すと、狙い済ましたようなシュートがゴール下隅に決まった。戸田はホームのファンから暖かい歓待を受けると、ハイ・ファイブでお返しをした。まあ正確にいえば、スコアはワン・ファイブ(1-5)だったが。

FC東京はどうしたのか?
実際のところ、まったく悪いというわけでもなかった。ビジター・チームにすべてが好転したときには、こんな試合になることもある、ということだ。

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コメント

原選手の談では、あの雄叫びと天に突き挙げた指は自然と出たそうです。

あの日の清水は”原選手と亡くなられたご母堂の為に”必ず勝利しようと全員で誓っていたそうです。
これもひとつのドラマですね・・・

投稿: | 2009年4月 6日 (月) 11時00分

ご存知の方も多いと思われますが、原選手のご母堂が試合数日前にご逝去された為に天国の母上に捧げるゴールであったと本人がコメントしております。

投稿: | 2008年10月 9日 (木) 18時15分

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