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ポンテ復調について賭けにでたレッズ

2008/09/01(月)

2008年8月30日:レッズにとって、2007年度のJリーグMVPロブソン・ポンテをプレーさせることには危険を孕んでいる。ドイツ人のゲルト・エンゲルス監督はどうやらポンテをトップリーグの試合で使いながら復調させることにしたようだが、先日の東京ヴェルディの試合を見る限り、彼の調子はベストから限りなく遠い。復調もかなり遅れているようだ。

試合後、エンゲルス監督はポンテを90分フルでプレーさせるのは非常にリスクが高いことを認めた。しかし同時に、ポンテは常に才能の片鱗を見せてくれるとも語った。
「彼には90分間プレーしてもらわなくてはならない」。
「我々には次の試合まで2週間半の時間がある」。

水曜日は、5分のロスタイムが残り2分となったところで阿部の素晴らしいヘッドでなんとか追いついたとはいえ、ゴールラインを割ることこそできなかったものの、ヴェルディのディエゴと大黒にいいようにやられて負けるところだった。
ヴェルディの最後のチャンスは、ポンテが与えたFKによるものだった。ポンテはボールをコントロールできず、ファウルを犯すしかテがなかった。彼は、明らかに疲れていた。

試合をもう少しさかのぼってみると、ハーフタイムに高原と田中達也をエジミウソンと永井に代えたのも、エンゲルス監督にとってギャンブルだったと私は思う。前半彼らにはほとんどチャンスボールが、特にサイドから回ってこなかった。それはまるで、レッズが後半の猛攻に備えてエネルギーを貯めているかのように見えた。だが後半4分、ディエゴの目の覚めるようなゴールでヴェルディが先制点。レッズにようやくエンジンがかかった。
しかしエンゲルス監督にはもう、1つしか交代枠が残されていなかった。平川にしびれを切らしたエンゲルス監督は、平川に代えて山田を投入。この交代は、ベテランの冷静さに期待したという。

交代させるべき選手は他にもいた。ポンテもその一人だ。個人的には、梅崎かエスクデロが攻撃にフレッシュな力を入れるのを見たかったが、両選手とも出場機会はなかった。
エジミウソンにとっては、またしても不満が残る結果となった。来シーズン、彼がアルビレックス新潟に戻ったとしても私はまったく驚かない。アルビレックスではいつも素晴らしいプレーを見せてくれた彼の加入は、レッズにとって非常に良いと思っていた。サイドをしなやかに走り、前線を引っ張ってチームにゴールをもたらすだろうと。
しかし、レッズではまだ機能していない。ひじょうにナーバスに見えるし、ポンテ同様、体調も万全ではない。
後半、彼には右サイドを突破するチャンスがあった。新潟にいた頃ならためらうことなく突破しただろうが、今の彼にはまったくその気がなく、あっさりとインサイドへパスを出してしまった。

ポンテ、エジミウソン、そして田中の攻撃陣への不安はあるが、レッズはわずか1ポイント差で首位を追っている。11試合を残し、ライバル達にとっては頭痛のタネだろう。レッズFW陣が、シーズン終了までにゴールを量産するのは間違いないだろうから。

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