面白くなったJOMOカップ
2008年8月4日:柏レイソルには長年にわたり魅力的な韓国人選手がおり、その代表的な存在としてはホン・ミョンボ、ユ・サンチョル、ファン・ソンホンの3大選手が挙げられる。しかし、チェ・ソングッの場合は、柏が降格の憂き目にあった2005年のシーズン中に短期間在籍し、パッとした活躍もなく8試合に出場しただけだから、成功したとは言えない。
だから、土曜日のJOMOカップに臨む彼には、心に期するものがあったかもしれず、装いを新たにしたこの夏の祭典では、Kリーグ選抜が国立競技場でJリーグ選抜を3-1で粉砕した。
チェはKリーグ選抜の先制点となるきれいなゴールを決めたほか、3点目をお膳立てしたのだが、そのときの動きはこの試合の帰趨を決めるものであり、この日の両チームの違いを如実に示すものであった。
2-0でリードし、ゆったりと構える余裕があったのに、Kリーグ選抜はディフェンス中央のキム・チゴンがJリーグ選抜を急襲して攻撃を防ぎ、右サイドにいたチェにボールを渡した。
チェは広く開けたスペースに向かって駆け出し、Jリーグ選抜のディフェンダーが散り散りになっている隙に完璧なタイミングでエドゥーにパスを送った。エドゥーは自信満々で左足からチップシュートを放ち、ボールは楢崎を超えて3点目のゴールとなった。ゲームオーバー。
正直言って、自分がこの試合を非常に楽しんでいたのには驚いた。前のフォーマットはひどく退屈で、オールスターと銘打っていてもあくびの出るようなもの。選手たちも本当は出たくないのではないかと思える試合だった。JイーストとJウェストの試合は、延長戦やゴールデンゴール、PK戦、2ステージ制といった仕組と同じく欠点だらけの役立たずなもの。
しかし、Jリーグ選抜対Kリーグ選抜という新たなフォーマットが生まれた結果、このイベントが、スポンサーのジャパンエナジー社にとっても充分な投資効果の見込めるものとなったのは確かだろう。タフで、激しい試合であり、タックルが飛び交い、試合が進むにつれてあちこちで競り合いが繰り広げられていた。
端的に言えば、サッカーの試合はこうあるべきであり、27,629人の観衆のなかにいた韓国人サポーターの騒々しい応援がイベントを盛り上げていた。
そう、このイベントには2つのプロリーグのやる気を掻き立てるものがある。MVPのチェは、来年も出場したいと意欲を示した。
2005年のJリーグ在籍は短いものだったが、この25歳のミッドフィルダーの今回の日本遠征は、賞金の100万円と新車のメルセデスベンツを獲得し、笑いの止まらないものとなった。いろいろ噂を聞いたところでは、彼はまたJリーグでプレーしたいという希望を持っているそうだが、土曜日の彼のパフォーマンスは、クラブのスカウトたちも見過ごすことはできないだろう。
私のお気に入りの選手は、大柄のディフェンダーのイ・ジョンス。この選手は、右のバックで先発したあと左側に移ったのだが、試合開始早々3分に金崎夢生に激しいタックルを浴びせ、いきなりイエローカードをもらっていた。
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