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梅崎の一長一短

2008/06/16(月)

2008年6月13日:梅崎司、素早くそして賢い…そして同時になんとも鬱陶しい選手である。本当に良い選手なんだ。日本サッカー史上最高の選手になれるほどの大いなる可能性を秘めた21歳の優れた選手。だが彼は簡単に、そして度々、グラウンドに倒れこむ。皆さんは、彼のそんな姿に違和感を覚えないだろうか?

木曜夜に国立競技場で行なわれたカメルーン戦、おそらく梅崎は日本記録を作ったのではないだろうか。ボールに6回しか触っていないのに7回もフリーキックを貰ったのだから。オーケー、少し表現が大ゲサだったかもしれない。しかし、彼は倒れこむ度にレフリーがフリーキックをくれることを期待するかのように、やりすぎる。これはあまりにも危険な賭けだ。もしもレフリーがそれを流したら――よくあることだ――その間、彼はゲームから離れることになる。ピッチに転がりアピールしたり、文句を言うことがチームにとって良いわけがあるまい。
優れた選手であることは間違いない。カメルーン戦で、18名のオリンピック代表入りを確実にしたことだろう。

前半9分、梅先は右サイドから森本に低いクロスを合わせ、決定的なチャンスをお膳立てした。ただ、これは森本がファーポストへ大きく外してしまった。オリンピック代表の座が危うい彼にとっては痛恨のミスである。
森本が右サイドバックのジョルジュ・ヌドゥムに対するショッキングなプレーで退場にならなかったのはラッキー以外の何でもない。親善試合ということ、まだ27分だったことなどから、レフリーも大目に見たのだろう。あのプレーにはレッドカードが出て当然だと思ったし、夜にテレビで見返してその思いをさらに強めた。森本の代表入りは厳しいが、梅崎は間違いないだろう。

話をトゥーロン国際大会に戻そう。レッズの若き戦士、梅崎はフランス戦で見事なヘディングシュートを決めた。遅れてボックスに走り込んでくると、岡崎の右からの絶妙なクロスをドンピシャのタイミングで、ニアポストからファーポストへヘッドで叩き込んだのだ。DFには梅先の姿が見えていなかっただろうし、GKもなす術がなかった。
それは開始16分のことで、梅先は試合中、フランス選手とベンチを悩ませ続けた(彼のディフェンスも、フランスにとって鬱陶しいものなら私も文句はないのだが…)。

カメルーン戦で彼は、ジョスラン・マエビの好セーブに阻まれたが、技アリのサイドボレーでシュートを放つなど、マーカーをかわして上手いタイミングでボックスへ走りこんでいた。67分でベンチへ戻ったときには、反町監督は熱烈な握手を求めた。まるで「よくやった!代表チーム入り決定だ!」とでも言うように。
梅先には明るい未来が待っている。その資格がある。まだ、フリーキックの名人とまではいかないものの、良いフリーキックも持っている。フリーキックをもらう名人であることは間違いないのだけれど。

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