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ついに勝利。それにフェアプレーも

2008/04/03(木)

厳しい新シーズンの出だしとなったこのチームには、週末のゲームに団結して臨むことが何より必要だった。そして、彼らは見事に団結し、シーズン初勝利を飾っただけでなく、流れのなかから3つのゴールを奪った。忠誠心溢れるサポーターは、ようやくいつも通りにシーズンが進行し、これからは順位を上げていくはずだと感じているに違いない。
そう、まさに印象的なパフォーマンス。そのチームの名は、徳島ヴォルティス(ごめんなさい、浦和レッズの話だと思った?)。

J1の試合がなかった土曜日のお楽しみは、湘南ベルマーレ対徳島ヴォルティス戦。実際期待通りの試合となり、とくに平塚競技場の4,474人の観客のなかにいたアウェーチームのファンにとってはこたえられないものとなった。ヴォルティス・ファンの数はさほど多くなかったが、息のつけない展開のなかで自チームを懸命に応援し、最終的には3−2で勝利を祝うことができた。

たくさんの横断幕が張られていたが、そのなかに「Share good times and bad times(良いときも悪いときもいつも一緒)」と書かれていたものがあった。なかなかの出来栄えであったが、そう見えたのにはセイドゥ・ドゥンビアのダイナミックなプレーが少なからず貢献していたのだろう。
柏レイソルで頭角を現すことができなかったこのコートジボワール出身の20歳のフォーワードは、ベルマーレ戦で1ゴールを挙げただけでなく、玉乃淳と阿部祐太郎が決めた他の2点もお膳立て。勝利の立役者となった。現在彼は、徳島の注目選手である。

この試合ではたくさんのゴールが生まれたが、なかでも最高だったのは勝ち越し点となった76分の阿部のゴール。ベルマーレが攻勢をかけているなか、ドゥンビアが先陣を切り、右サイドからのヴォルティスのカウンターが始まった。ドゥンビアは自らのスピードとパワーを最大限に発揮し、かつてエスパルスの守備の要であった斉藤俊秀をあっさり抜き去り絶好のクロスを供給。ドゥンビアの突進にぴたりと合わせて動いていた阿部がボールに全身を投げ出し、フライングヘッドで強烈なシュートを決めた。

ただし、ヴォルティスが勝点3の獲得を祝うまでには、防戦一方となる場面も何回かあった。このときに徳島のキャプテンである西河翔吾が見せた一連のフェアプレーとスポーツマンシップを、私は賞賛したい。
まもなく90分が経過しようというころ。徳島が3−2でリードを保っていたときに、ベルマーレのキャプテン、ジャーン・ウィッテと空中戦で競り合った徳島のディフェンダーがピッチに倒れこんだ。そのディフェンダーが倒れたままだったので、はじめは、ケガをしたふりをしてトレーナーを呼び時間稼ぎをするつもりかと思った。だが西河は、そのチームメートに立ち上がりプレーを続けるように合図を送ったのである。
ゲーム全体に影響を及ぼすようなことでないが、現在の風潮のなかではホッとするような光景だった。というわけで、私のフェアプレー賞は、西河翔吾に決まりだ。

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