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フロンターレを完封した京都の“カトナチオ”

2008/04/10(木)

2008年4月8日:ディフェンス学を学ぶ者のために、京都サンガF.C.が土曜日(5日)に等々力陸上競技場で上級者クラスの講習を行なった。
京都はスリーバックで目覚しい働きをした35歳のシジクレイが中心となり、川崎フロンターレの攻撃をことごとくはじき返した。フロンターレも青息吐息で攻め立てたが、本陣の攻略までには至らず。0−1での敗戦という辛い結果を甘受するしかなかった。

この試合は、京都にとってはJ1復帰以来初のアウェー戦勝利。加藤久監督の功績は大いに讃えられなければならない。加藤監督の守備陣は見事に訓練されており、カウンターアタックはぞっとするほどの迫力。イタリア名物“カテナチオ”の日本版が誕生したとさえ思えた。今後はこのシステムを“カトナチオ”と呼ぼうではないか。

1960年代にインテルの指揮を執ったアルゼンチン出身のエレニオ・エレーラ監督が好んで使ったカテナオチ(イタリア語で閂(かんぬき)の意味)は、ネガティブなスタイルのサッカーそのものの象徴となった。だが私は、京都あるいは加藤監督を批判する気など微塵もない。
むしろその反対で、前線にキープ力とスピード(ジュニーニョ)パワー(チョン)を装備し、さらにサイドからの攻撃(森および山岸)高さ(寺田)中盤の構成力(中村、大橋)を持つ危険な相手に対し、チームが一丸となって行なったディフェンス方法を称賛したいのである。

京都のディフェンダーは地に足をしっかりと着けてタックルすべきボールを見定め、無謀な飛び出しで自らを役立たずな存在にするような真似はしなかった。また、必ず相手フォワードの内側に付き、壁となってシュートやクロスを防いだ。その守備は観ているものを感心させたし、相手チームをジワジワ苦しめた。
ジュニーニョに対するシジクレイの仕事ぶりは、あらゆるディフェンダーのお手本となるものだった。また、右側の増島と左側の手島はともにベテランらしい落ち着きと集中力を発揮。後半早々に手島がピッチを去ると、シジクレイが左に移り、森岡がバックの中央に入ってディフェンス陣を統括してチームをリフレッシュさせた。

中盤の中央は、アタリバがずっと引いた位置にいるなかで、佐藤勇人がビックリ箱のような働き――スッと飛び出してはボールを持っているフロンターレ選手を脅かし、その後またもとの場所に戻る――をしていた。
そして、まさに“カトナチオ”スタイルの京都は後半の半ば過ぎに反撃、柳沢の決勝ゴールで1−0という完璧な“カテナチオ”的勝利を達成したのである。

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