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またもスマートなガンバのルーカス獲得

2008/01/10(木)

例によって、ガンバ大阪が外国人選手の移籍市場で活発に動いている――ただし、彼の獲得にはそれほど苦労はなかったようだ。
今回、ガンバは、遠くFC東京にいた経験豊かなストライカー、ルーカスをターゲットとし、獲得に成功した。これまでの外国人選手と同じく、ルーカスはまったくリスクがない。これまでJリーグで数シーズンプレーしており、ストライカーとしての安定した実力が立証されているからである。
リーグ戦120試合出場で48ゴールという実績はなかなかのもの。来シーズンはパワフルなバレーとのコンビで力を発揮することだろう。ちなみに、バレーもヴァンフォーレ甲府から獲得した選手であることは言うまでもない。
ルーカスは残念な経緯で退団しなければならなかったマグノ・アウベスの後釜だが、ガンバはブラジルにも再び足を踏み入れ、ディフェンス陣でシジクレイの穴を埋める選手としてインテルナショナルからミネイロを獲得した。

とりあえず、Jリーグの他クラブで成功した外国人選手を獲得するという、ガンバのポリシーに話を戻そう。このクラブは選手の記録を綿密に調査し、ピッチの内外での気性もチェック。その上で、より多くのお金とタイトルに挑戦するチャンスをオファーするのである。本当にわかりやすいやり方でしょう?

数日前、私はこの方法について日本人の同僚と議論したのだが、この同僚はまったく異なる見解を持っていた。
クラブが海外に赴き新外国人選手を獲得してリーグへの関心を高めようとしないのは、日本サッカーにとって好ましいことではない。彼はそう考えていた。また、クラブが外国(ブラジルのこと。ほとんどのクラブではイマジネーションの欠如により外国といえばブラジルということになる)の新顔の選手に絶えずオファーを続ければ、ファンを引きつけることになると言うのである。

私には、理解に苦しむ考えだった。まったく未知の選手(とそのエージェント)にクラブは今まで以上のお金を費やすべき、つまりノンリーグの選手にプレミアリーグ並みの報酬を支払うべきだと言っているように思えるからだ。
そういう観点から見れば、ガンバのポリシーはまったく堅実なもので、うまいビジネスのやり方に思える。最高の外国人選手をガンバが「奪っている」と感じているクラブは、当初から2年または3年の契約を提示すべきなのだ。もっとも、そうするのは当然ながら大きなギャンブル。高いリスクがつきまとうものであるのだが…。
ガンバのポリシーを否定する人がいるのが、私には理解できない。

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