マルディーニにブーイング? 〜壊れたレッズファン〜
2007年12月15日:レッズファンの皆さんに、いくつか話しておきたいことがある。アジアチャンピオンズリーグ、そしてFIFAクラブワールドカップ(W杯)で大勢のファンがチームをサポートする姿は、非常に印象深いものだった。スタンドもまるで劇場の観客のように静かで、どちらかというと練習試合のようだったクラブW杯(トヨタカップ)で、あなた方は素晴らしい雰囲気を作ってくれたと言っても良いだろう。
しかし…あの名選手、パオロ・マルディーニに対するブーイング! あれは一体どういうことなのだろう? マルディーニは、その態度、誠実さ、プロ意識のどれをとってもサッカー選手のお手本のようなプレーヤー。紳士であり素晴らしいプレーヤーなのだ。彼のような偉大な選手が残り10分でピッチに現れたなら、たとえ相手チームであろうとそれなりの迎え方があろうというもの。何でもかんでも、ブーイングすれば良いというわけではない。それをレッズファンは知るべきだ。
例えば、田中達也にファウルを犯した土屋や、ジュビロの監督として埼玉スタジアムにやってきた山本昌邦・元オリンピック代表監督にレッズファンがブーイングをするのは正当化できる。私も、一サッカーファンとして特に文句はない。これもサッカーの一部。ブーイングを受けた側も、それに慣れていかねばならない。
しかし、マルディーニにブーイング? マルディーニが横浜の日本人ミランファンからだけでなく、スタジアムから盛大な歓声で迎えられていたら、どんなに素晴らしかったことか。セリエAのライバル・インテルのサポーターだって、マルディーニにはブーイングをしないのに…。
レッズファンも、味の素スタジアムのFC東京ファンを見習うべきだろう。イングランドから帰国した川口能活がジュビロ磐田のGKとしてやって来た、あのときのFC東京サポーターの対応には非常に感心した。
マルディーニほどではないにしても、川口も紳士。サッカーの伝道師と言って良い。ゴール裏に陣取ったウルトラス東京は、川口にスタンディングオベーションを送ったのだ。
フーリガンが席巻するイングランドに育った私は、GKがそれに応えると応援と歓声がヤジやVサインに変わるだろうと、半ば期待していた。しかし、東京のファンの態度は素晴らしいものだった。マルディーニにブーイング? レッズファンよ、あなた方はこんなレベルではないはずだ。
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