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夢見心地のオズワルド監督

2007/12/20(木)

2007年12月19日:月曜夜のJリーグアウォーズは、今シーズンのチャンピオンが鹿島アントラーズであるという事実を忘れさせるようなものとなった。ベスト11にはレッズから5人、ナビスコカップ王者のガンバから3人が選ばれ、年間最終選手はロブソン・ポンテ。レッズはさらに、アジアチャンピオンズリーグでの優勝、FIFAクラブワールドカップの3位が評価され、特別賞が与えられた。

ただし、特筆すべきものといえばオズワルド・オリベイラ監督の表情が全て。彼の嬉しそうな笑顔が事実を物語っていた。つまり、チャンピオンはアントラーズで、彼が今も夢見心地だということである。
最終節でアントラーズがエスパルスを3−0で破り、レッズがアウェーで横浜FCに0−1で敗れたため、アントラーズは最後に浦和を飛び越えた。そうしてアントラーズが5度目のリーグ優勝と計10度目のメジャータイトルを獲得してから2週間以上が過ぎた。
シーズン最終戦までの9連勝を含め、信じられないような仕事をやってのけたというのに、オズワルド監督がいまだに来シーズンの契約を更改していないのが、私には驚きである。
「これからの2週間で話がまとまるはずだ」とオズワルド監督は語った。
アントラーズファンは、最後の最後にどんでん返しがおこらないよう祈り続けることになるだろう。なぜなら彼は、過去の常勝アントラーズ時代の監督のような充分な選手層と金銭的な余裕がないまま、就任1年目で素晴らしい業績を残したのである。彼の起用した選手は求められたプレーをし、不安定な立ち上がりのあと、この監督は強固なチーム・スピリットを作り上げたのである。

ベスト11の選出については、オズワルド監督は鹿島から2〜3人の選手、とくにゴールキーパーの曽ヶ端と若手のライトバックの内田が選ばれるかもしれないと思っていたようだが、あまり気にかけてもいなかった。
私の場合、MVPはいつも優勝チームの精神的支柱となる選手を選ぶことにしているので、今回は岩政とした。岩政はアントラーズからただ1人、ベスト11に選ばれた。オズワルドに彼の選ぶMVPは誰かと尋ねたところ、彼はフロンターレのストライカー・ジュニーニョを選んだ。ただし、22ゴールで得点王を受賞するためMVPには選ばれないだろうとも思っていたそうだ。
さて、その素質と潜在能力からオズワルドがひそかに期待している選手はだれだろう? じつは、野沢である。野沢はシーズンの残り1試合の時点でレッズを破った、浦和スタジアムの試合であの美しく、きわめて重要なゴールを決めた選手である。

もちろん、アントラーズがリーグとカップのダブル優勝をする可能性も充分にありうる。土曜日に天皇杯の準々決勝を戦う相手は、ホンダFC。来シーズンを見据える前に、オズワルド・アントラーズにはまだもう1つやり遂げるべき仕事が残されているのだ。

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