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2007年9月

駒場と味スタの両極端な試合

2007/09/27(木)

週末に、奇妙な試合が2つ。
土曜日、私は浦和駒場スタジアムでのアルディージャ対ジェフユナイテッド戦に向かった。ピッチの状態が悪いなかでの試合は、日本サッカーの逆宣伝だった。
大宮の試合は、J1残留を目指すチームとは思えないもの。まるでプレシーズンのエキジビションか、両チームにとって何の意味も持たないシーズン終盤の消化試合のよう…。

斉藤のゴールでジェフが1−0の勝利を収めたが、相手が10人になった後半に追加点を挙げられなかったのは、アマル・オシム監督にとって大きな悩みの種だ。結局、ジェフが完封勝利できたのは、自陣ゴール・マウスのなかで最初にタイミングよくボールをインターセプトし、それからペナルティ・エリアのちょうど外で見事なタックルを見せた、リベロの中島のプレーがあったからである。
しかし、全体的には見どころの乏しい試合で、パスミスがあまりに多く、創造性あるいはコンビネーションの妙が楽しめる瞬間はほとんどなかった。

日曜日の味スタは、FC東京対エスパルス。こちらのほうがずっと、ずっと良かった。
試合開始後しばらくは、一方のチームが圧倒的に試合を支配していた――しかも、それはホームチームではなかった。エスパルスは私がこれまで見てきたなかでもっとも大柄なチームで、本当に見事な立ち上がりを見せ、自信満々。よく組織されていた。
だが突如、2点のリードを奪われた。

東京の1点目のゴールは、右サイドの石川のクロスにダイビング・ヘッドで合わせ、ファーサイドにゴールを入れてしまった、高木和道の不運なオウンゴール。これはむしろ石川を褒めるべきで、うまく抜け出してから、ハーフボレーで供給したクロスは華麗だった。

直後の赤嶺のシュートも同様で、福西がペナルティ・エリア内に猛然とダッシュした後に、ニアサイドに左足で倒れ込みながらのハーフボレーを放ったのだ。
ゲームを支配していたにも関わらず、エスパルスは苦しい立場に追い込まれ、敗北が迫ってきた。試合の様相があっという間に変わったのは信じられないくらいだったが、東京は今野がチームを牽引したおかげで、流れを2度と引き渡すことはないように見えた。

しばらくはディフェンスの中央での藤山の相棒役を割り当てられていたが、首尾よく中盤の中央の位置に戻ることができた今野は、いつも私のMVPだ――しかも、この評価は試合前、キックオフの前から決まっているのだ。今野より良いプレーをして、私のMVPを獲得する選手もいるにはいるが、そんなことは、まあ稀である。

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2つの好結果。だが準々決勝はまだ終わっていない

2007/09/24(月)

9月21日:水曜夜に行なわれたアジアチャンピオンズリーグの準々決勝・第1戦、日本勢は2チームとも、とりあえず満足のいく結果を残した。レッズはホームで全北モーターズを2−1で破り、フロンターレはイランでセパハン相手にスコアレスドロー。

レッズは全北を相手に、試合の大半を優位に進めていた。全北はいつになく元気がなく、ほぼ全ての面でレッズに劣っていた。そう、レッズのロブソン・ポンテが残り10分で交代するまでは…。ポンテの交代とともにレッズはゲームの主導権と勢いを失い、対する全北は勢いを取り戻し、パニックを起こしはじめたレッズから試合終了間際に1点を返した。
それでも、オジェック監督の言うように、レッズは勝った。オジェック監督は、第2戦も積極的に攻めていくと断言した。アウェーゴール・ルールのおかげで、全北は1−0で勝ちさえすれば準決勝に進める。だが、レッズは間違いなく得点を挙げる攻撃力を持っている。

一方、フロンターレは等々力での対セパハン戦ではまだ課題が残っている。
アウェーでの第1戦のスコアレスドローはフロンターレにとって良い結果と言えるが、セパハンにとっても、悪い結果でもない。ホームチームは、第1戦でゴールを挙げられなければ、次戦が非常に重要となる。
フロンターレは有利な立場にあるが、それでもセパハンは非常に危険な相手だ。彼らが1点でもゴールを挙げれば、フロンターレは2ゴールが必要になる。

そう、等々力での最初のゴールは、とても大きな意味を持つことになるだろう。だが、フロンターレは早く試合を決めてしまおうと焦らないことだ。そして、セパハンのカウンターに十分気をつけなくてはならない。相手に得点を与える危険を覚悟で頭から攻めていくのか、それとも慎重に相手ディフェンスを崩していくのか――。フロンターレがどのような作戦で戦うのか、興味深い。

先ほども言ったとおり、セパハンにとって、ホームでの第1戦のスコアレスドローは決して悪い結果ではないのだ。試合のペースをつかもうと、第2戦でホームチームにかかるプレッシャーは大きい。
表向きは、日本のチームにとって第1戦の試合結果は良かったように見える。しかし第2戦の90分で何が起こるのかは、まだわからないのだ。

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選手交代が伏線となった、大分劇場のどんでん返し

2007/09/20(木)

9月18日:ロスタイムもすでに、ほぼ消費されている。試合はアウェーチームが2−1でリード。選手交代もまだ2回。さて、次に予想されるのは?
そう、アウェーチームのベンチが動き、選手交代を告げるボードが掲げられる。11番の左ウィングと2番のセンターバックを代えるようだ。11番はできるだけゆっくり歩いてピッチを離れ、貴重な数秒を稼ぐ。背番号2は自陣ゴールに向かって走る。自チームがコーナーキックの守備側だからだ。

ボールが上げられ、選手がジャンプしてヘディング・シュート。ゴールネットが揺れ、ホームチームが2−2となる劇的な同点ゴールを決めた。
アウェーチームがキックオフし、試合終了のホイッスル。ディフェンスを補強しようとしたアウェーチームは、ツキに見放されただけなのだろうか? それとも、露骨な時間稼ぎのために行なった無意味な選手交代の報いを受け、試合のリズムを損なってしまったのだろうか?

この「戦術」をどのように評価するかは自由だが、土曜の夜、等々力での川崎フロンターレ戦で大分のシャムスカ監督がとった選択は、まったくの逆効果だったように思う。
この試合は、3分のロスタイムに突入した時点では1−1だった。しかし途中出場の大分の西山哲平が左足でゴール下隅にシュートを決めて2−1とし、流れを一変させた。ここで、ゴール裏の大分ファン、選手、それからベンチは大騒ぎ。まるでワールドカップで優勝したかのような喜びよう。

当然、フロンターレは2度目の同点を目指して攻め上がり、強引に右側からのコーナーキックを得た。シャムスカ監督はこの時点で鈴木慎吾(11番)を三木隆司(2番)に代えようとしたが、レフェリーはプレー続行を指示。大分はこのコーナーは防いだが、再びコーナーキックを与えた。今度は左側から。
ここで、大分は選手交代。フロンターレは途中出場の大橋がコーナーキックを蹴り、これも途中出場の井川が大分ディフェンスの混乱を衝き、2−2となる同点のヘディング・ゴール。試合は振り出しに戻った。大分の選手たちはドーハ・スタイルで等々力の芝に崩れ落ちる。

終了間際にあんな交代をしたシャムスカ監督の自業自得。私はそう思わずにはいられなかった。彼のチームは集中し、おそらくフロンターレの最後のチャンスを防ぎきろうとしていた。コーナーキックに対処し、なんとか守りきろうという気構えができていたのである。
その後、選手交代があった数秒で、すべてがストップしてしまった。大分の選手たちが警戒を緩め、集中力を失い、フロンターレに主導権を握られてしまったのだろうか?私は、この空白が同点に結びついたのだと思っている。つまり、選手交代は大分ではなく、フロンターレが有利になるように働いたのだ。振り返れば、シャムスカ監督はそのままプレーを続けさせ、チームの忍耐力を信頼しなければならなかったのだろう。

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成長を続ける反町ジャパン

2007/09/18(火)

9月14日:水曜日に行なわれたカタール戦(オリンピック予選)は、日本代表にとって大きな一勝となった。68分に退場者を1人出しながら、スピードがあり屈強、がむしゃらに攻めてくる相手に対して素晴らしい勝利だった。
オリンピック予選が始まった頃の日本代表には、私は正直なところ、北京へ行けるかどうか自信がもてなかった。しかし、彼らは間違いなく良くなってきているし、よりダイナミックに、チームもまとまり、プロらしくなってきている。そしてアウェーでの2試合を控えた今、彼らは3試合を戦い勝点7でグループC首位と好位置につけている。

しかし、ここにきて反町監督は、再び修正を加えなければならなくなった。次戦、本田拓也は出場停止だし、梶山はケガをしてしまった。中盤の要の2人が出られない。さて、反町監督はどうするのだろう?
最初の一手は、シンプルだ。本田の代わりに青山敏弘を中盤のキーマンとして使う。青山は水曜日の試合では、56分から梶山に代わって途中出場し、攻め込んでくるカタールのFWにタックルしてボールを奪うなど、日本の1−0の勝利に大きく貢献した。
そして、反町監督はアウェーでの2試合に向け強固な基盤を作るために、伊野波を中盤の中央に持ってくるのではなかろうか。出場停止の本田はカタール戦後に戻ってくるが、彼なら新しい4バックスの左サイドに容易にフィットできるはずだ。

カタール戦後半の伊野波は、まるで台風の目の中にいるようだった。そして、慣れない左バックとして、過酷な状況架でよく頑張っていた。攻撃的な家永でさえディフェンスのヘルプで動きまわっていたし、反町監督はチームの左サイド強化のために、安田を伊野波の前方に投入するのではないかと思っていた。
ところが彼は、水野を引っ込め家永を右サイドにスイッチさせた。この試合終盤の彼のプレーは非常に素晴らしく、ボールをキープし、カウンターの拠点となっていた。一切のくだらない茶番を断ち、チームが彼を必要としている時に堅く確実なプレーを見せてくれた。まさに、この日の家永のプレーは今まで私が見た中で最高のものだった。

一方、中盤強化のためにもう一人、小林が投入された。だが、なぜ彼は顔を覆ってピッチを転げまわってばかりいたのだろう。終盤に入り、わずか1点のリードを守るにはすぐに起き上がりチームを助けなければならないはずだ。それとも彼は、自分のためにゲームが中断されるとでも思ったのだろうか。
もちろんゲームは止まるはずもなく、小林は立ち上がりバツが悪そうに駆け戻ってくるしかなかった。これはとても悪い傾向。監督は選手達に止めさせなければならない。特に、退場者を出しチームがすでに10人になっている時には――。

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勝点2を失ったのはどちらか?

2007/09/13(木)

9月11日:勝点1を得たのか、それとも勝点2を失ったのか? それが問題となるは、土曜日に行なわれたオリンピック予選、アウェーでサウジアラビアに0−0と引き分けた日本代表である。
試合前は、スコアレスドローで良しとされていたが、63分にサウジが1人退場。10人になると、流れは日本に向き始めていた。期せずして、勝点3をまるまる手に入れるチャンスが訪れたのだ。日本はそのチャンスをモノにすることができなかった。しかし0−0という結果を、勝点2の損失ととらえるべきではない。私は今でも、アウェー戦としては満足できる結果であると評価しているし、日本は水曜夜のカタールとの大一番に向け、体勢をととのえることができたと考えている。

退場者が出たチームが奮起するのは、よくあることだ。選手たちは憤りを覚え、それぞれ懸命に走るようになる。そうして(退場者が出る前の)その状態を維持したり、あるいはさらに向上させたりすればヒーローとして扱われるから、モチベーションも数段上がる。
サウジはまさにそのケース。10人でよく戦った。だがそれでも結局、ホーム戦で勝点1を得たのではなく、勝点2を失ったという見方になるだろう。

反町監督の選手起用は、興味深かった。平山を外しただけでなく、右サイドバックに内田を入れ、水野を前にスライド、さらに森島をワントップにして、そのサポートに家長を置いたのだ。
内田はこれまでずっと鹿島でやってきたようなプレーを見せて良かったが、水野は中央寄りでプレーしたため、あまり効果を発揮していなかった。正直言って、私は、水野が右サイドを全速力で駆け上がり、ディフェンスを抜き去ったり、あるいは内に切れ込んだりして、それからクロスを上げるほうが好ましいと思っている。
故障から復帰した伊野波がリベロとして帰ってきたのは、心強かった。反町監督は水本をそのままキャプテンにしていたが…。青山、伊野波、水本のスリーバックは、オリンピック予選の最終予選に入っても以前のままの素晴らしい姿を維持しなければならないが、日本の問題点はフォワードにある。彼らは点がとれないだけでなく、中盤の支配もできないのだ。

ホームのカタール戦を前に、反町監督は今こそ、内田を犠牲にして水野を右サイドに残すべきかどうか、それから森島とコンビを組むストライカーをもう1人起用すべきかどうかを決断しなければならない。
2試合で勝点4を獲得し、日本の北京への道のりは依然として順調だ。しかし、国立競技場で行なわれるカタールとのホームゲームでは、その後の2試合がアウェーとなることも考慮して、必ず勝点3をとらなければならない。

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なでしこジャパンに課せられた高い目標

2007/09/10(月)

9月7日:ブラジルを2−1で下し、ワールドカップに弾みをつけて臨める機会などそうそうあるものではない。しかし、9月11日火曜日に上海でイングランドとFIFA女子ワールドカップの初戦を戦う “なでしこジャパン”は、その好機を得た。
キリンビールのバックアップを受け、国立競技場でカナダ、ジェフのホームスタジアムであるフクダ電子アリーナでブラジルと、なでしこジャパンはワールドカップに向けた良いウォーミングアップをすることができた。

私は2試合とも観に行ったのだが、残念なことに、観客はまばら。木曜夜の国立は2,000人にも満たず、好天に恵まれた日曜午後のフクアリでさえようやく4,000人を超えた程度だった。
とはいえ、スタジアムに訪れたファンの熱狂ぶりは素晴らしく、女子サッカー日本代表の周囲には良い雰囲気が漂っている。

日本サッカー協会(JFA)も女子サッカーの発展に費用を惜しまず、日本の女子サッカー界は現在とても恵まれた環境にある。
JFAの川淵三郎会長はキリンチャレンジカップのプログラムで、「すべての日本代表チームの中で、“なでしこジャパン”だけが世界レベルに達しつつある。“なでしこジャパン”の躍進は間違いなく他の日本代表チームに大きな影響を与えてくるだろう」と述べている。
2007年ワールドカップと2008年北京オリンピックの目標は準決勝進出、そして長期的には2015年までに世界のトップ5(現在は世界第10位)を目指すという、キャプテンからの心強いメッセージだ。
そうはいっても、川淵氏とJFAが掲げる今回のワールドカップ、そして来年のオリンピックの目標は高い。仮に彼女たちが目標を達成できなかったとしても、それを失敗と位置づけないでもらいたいと思う。

初戦の相手イングランドについて、どのくらい強いのかと数人が尋ねてきたが、私は正直なところさっぱりわからない。
もちろん女子サッカーは好きだが、イングランドが今どうなっているかを追いかけているわけではないのだ。エミール・へスキー以外に、誰がイングランド代表にいるかさえ知らない。
幸運なことに、先日、埃にまみれた書類の中からポケットサイズのサッカー年鑑、“Playfair Foorball Annual 2004-2005”を見つけた。
その年鑑の“その他”のカテゴリーの中に“女子サッカー”の章があった。実際には章などというものでなく、329ページの下半分、イングランドFAアカデミー、U−17リーグの記事の下という程度だ。

2004年の女子リーグはアーセナルがチャールトンに1ポイント差をつけ優勝。QPR(クィーンズ・パーク・レンジャース)のホームグラウンド、ロフタスロードで行なわれたカップ戦も、アーセナルが3−0でチャールトンを破った。
「観客1万2,000人以上、フリーティングがレディーガンナーズの全得点をマーク!」
見出し記者(ヘッドラインライター)にとっては、願ったり叶ったりの試合というところだろうか。

女子サッカーの人気は世界レベルで上昇しており、日本もそれについていこうとしている。
来週の中国では、是非がんばってもらいたい。グループAの日本は、イングランド、アルゼンチン、そしてドイツと対戦する。とても楽しみだ。他の多くの人にも、そうであって欲しいものだ。

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チョのゴールでエスパルス前進

2007/09/06(木)

9月4日:1つのゴールが明暗を分ける。それがローカル・ダービーで、ロスタイムが4分を経過した時点ならなおさらだ。
土曜日のエコパでの静岡ダービー。藤本淳吾の絶妙なフリーキックにチョ・ジェジンが体を折り曲げ頭で合わせ、この試合唯一のゴールを決めたとき、時計は94分を指そうとしていた。
ゴールのあとには荒々しい祝福シーン。チョはユニフォームを脱ぎ、ゴール裏のエスパルスファンに投げ入れた。それはかなり見ものだった。それからタトゥもなかなか印象深かった。

一方、相手のダメージは深刻だ。ジュビロの監督で、かつては守備の要だったアジウソンは0−1の敗北を受けて辞任。クラブは内部昇格の内山篤新監督のもとで、またも過去の栄光を取り戻すための活動を始めねばならない。しかし、栄光を取り戻すのは今シーズンではない。ジュビロは現在、勝点34で9位。J1の無風地帯にいるのだ。

エスパルスについて言えば、これ以上順位を落とすことはないだろう。
長谷川健太は限られた手駒で素晴らしい仕事をしているし、チームにはあらゆるポジョションに魅力的な、若きタレントが揃っている。中盤の中央では、スティーブ・ペリマンがその在任時に日本最高のMFと評した伊東がすべてを取り仕切っており、さらにフェルナンジーニョの並外れたテクニックがブラジル風の彩を添える。そして前線ではチョが強さと安定感を発揮している。

エスパルスは勝点44で4。首位のレッズとは8ポイント差があり、まだタイトルに挑戦できる位置ではないし、ダークホースとも言えないだろう。ダークホースの称号は、鹿島アントラーズにこそ与えられるべきだ。フロンターレを圧倒した鹿島の力を無視することはできない。
しかし、これからのシーズンでさらに経験を積めば、エスパルスも2008年には優勝を狙えるだけのチームとなるだろう。
その一方で、地域内のライバルであるジュビロは、またも、またもやり直しである。
最初に書いたように、1つのゴールが明暗を分けるのだ。

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情熱と感情、そして…

2007/09/03(月)

8月31日:「サッカーとは情熱と感情のスポーツだ」。FIFAのセップ・ブラッター会長は常にそう語っている。
名古屋グランパスエイトの実直なオランダ人監督、セフ・フェルホーセン氏は先日、等々力スタジアムで少々それらを露にしすぎだようだ。そしてあっという間に退席処分となってしまった。個人的には、フェルホーセン監督にとって厳しい判定だったと思っている。しかも1度でなく2度も…。

フロンターレのペナルティエリア内でルーズボールを奪おうとした左ウィングの本田がイエローをもらったのは、アンラッキーとしか言いようがない。あれはまったく正当なもので、逆にファウルでフリーキックをもらっても不思議ではないプレーだった。それなのに、イエローカード?
そして、それは本田の2枚目の警告だった。結果、イエロー2枚でレッドカード。68分に本田は退場となってしまった。

チームは1−0と好調にリードしており、フェルホーセン監督はその判定に怒り心頭。それを観衆にも隠そうとしなかった。彼が何語を使ったかはわからないが、そんなことはどうでもいい。たとえスワヒリ語でも、意味は十分通じただろう。
本田が退場となり、試合は続行。観客は、何とか追いつこうとするフロンターレを相手にグランパスが時間を稼いでリードを守るのをゆったりと観戦するはずだった。

ところが、そうはならなかった。
ラインズマンの一人が、フェルホーセン監督の派手なヤジを主審に知らせる必要があると考えたのだろう。主審は監督に退席を命じた。結局これは、落ち着いたかに見えた状況を再び悪化させただけだった。
まあ、仕方のないことなのかもしれない。フェルホーセン監督も、彼の濃いヒゲよりもしつこい文句をズケズケと言ったのだ。ブラッター会長の言う、“情熱と感情”以上にね。
しかしながら、あの場面でラインズマンが監督のヤジを無視して試合を続けさせてくれれば良かったのにと思う。試合がどう転ぶかわからない状態で主力選手を失った監督への同情が、少しくらいあっても…。少なくとも試合終了のホイッスルが吹かれるまでは試合も落ち着いていただろうに、これで再びヒートアップしてしまった。
サッカーでは、オフィシャルはあらゆる非難に耐えなければならないのは私もよく承知している。
しかし、ついカッとしてしまった人に対して、時として寛大さを見せる場面があっても良いのではないだろうか。

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