良い手本を示した駒野
7月14日:だいぶ良くなってきたと思いませんか?
日本代表はUAEを破った(3−1)だけでなく、プロとしてきちっと仕事をした。プレーに強固さと切れ味が、特にDF陣に出てきた。そして日本にとって非常に有利なペナルティのおかげで、ハーフタイムには勝利を確実なものとした。
とはいえ、UAEが1人少ない10人にもかかわらずバックスを1人引いて戦えたことや、川口、阿部、中澤の連携にはコミュニケーションに問題があることなど、不安材料もある。
サポーターは、勝利にはしゃいでばかりもいられない。まだ勝点4を得ただけ。そしてまだ開催国との最後のグループゲームが残っているのだ。
日本選手達にとってはまたとない経験になるだろう。驚くべき雰囲気に飲み込まれることなく試合を支配するために、相手チームを速攻で押さえこまなければならない。みっともない番狂わせを避けるためにも。
優れた技術と経験、そして高さのアドバンテージで日本は勝利を収めるだろうけれど、ベトナムは頭から徹底的に叩きのめす必要がある。
UAE戦では高原が素晴らしい2点を挙げ、日本の優位さを誇示することができた。しかしこれは高原にスペースを与えた巻の存在が大きい。
だが、私が最も感心したのは駒野だ。ゲーム序盤に見せた左ウィングからのカットイン、そしてシュート。さらにその直後、今度は遠藤が中盤を駆け上がりゴールを狙った。
日本選手たちが積極的な姿勢を見せてくれたのは非常に喜ばしいことだし、その甲斐あって、その夜の試合の流れを決めることができた。
パス回しばかりで、シュートできるポジションにあってもシュートを打たないのではなく、残りの試合でもこのポジティブな姿勢を保ってくれることを願う。
オシム監督も、シュートを打つよう檄を飛ばしていたに違いない。そして駒野のようにシュートが外れても、激を飛ばし続けたに違いない。
試合が三分の一も過ぎないうちに、高原の2得点で日本はゲームを支配。そしてUAEのペナルティで試合は決定的となった。
キーパーがファーポストに浮き球を上げた遠藤を掴んだとして、主審がペナルティを科した時、私は正直、そのコールが信じられなかった。しかし、それは日本の心配することではない。そしてこの物議を払拭するように、俊輔がPKを冷静に決めたのだ。
試合終盤になると、オシム監督はキーとなる選手を今後に備えて休ませ、攻撃の手を緩めないために、巻と元JEFの阿部のもとに羽生(高原と交代)と水野(中村俊輔と交代)を投入した――その様子は、JFAは“JEF FOOTBALL ASSOCIATION”なのでは思えるほどだった。
月曜日はお祭り騒ぎになることだろう。日本の目標はまだ達成されるたわけではないのだ。しかし、ずいぶん良くなってきている。
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