1強? 2強? それとも3強?
先週末はJ1全34節中の第14節。あとから振り返れば、2007年シーズンのターニング・ポイントになっているかもしれない。
あっという間にガンバ大阪が勝点7差をつけ首位に立っている。ただし、レッズはA3チャンピオンズカップ出場のため試合がなかった(ところで、この3つのAは何を意味しているのだろう? 「Another Avoidable Absence(今回もやむなく欠席)」の略?)。
レッズは試合をしていないにも関わらず、2位につけている。そう、順位の近いチームがその日に勝てなかったからだ。2強のマッチレースを予想していた人にとっては、すでに憂慮すべき状況となっているのである。
さまざまな理由が重なり、ホームでヴィッセル神戸を3−1で下したアルビレック新潟が4位に躍進した。
シーズン当初、私はアルビレックスが弱体化していた(現在は改善しつつある)FC東京を味スタで粉砕した試合を観戦し、そこで目撃したもの――つまり、3人の良い外国人選手を擁する、きちんとよくまとまったチーム――に感心した。
神戸戦では外国人選手は2人だけだったが、その2人が3ゴール全ての得点者となった。
中盤の右側の位置でプレーしていたマルシオ・リシャルデスが最初の2ゴールをマーク。1点目はゴールの隅ではなく、ゴール中央に向かう軌道で榎本達也の意表をついたフリーキック。もう1つは、至近距離からの、きれいにミートしたヘディングシュートだった。
3点目も、2点目と同じようなスタイリッシュなヘディングシュート。これはエジミウソンが、彼らしいクレバーな動きから決めた。ちなみに、エジミウソンは私のお気に入りの外国人選手の1人で、そのパワーとバランスを兼ね備えた能力は魅力的であり、危険でもある。
実際、彼はいつも安定したプレーを見せている。ガンバが彼をとらなかったのが私には不思議でならない。その能力と性格が保証されているブラジル出身の選手を小規模なクラブから獲得するという、リスクを犯さないやり方がガンバの得意技なのに! 来シーズンには、獲得するかもしれないね。
シーズンはまだ半ばにも達していないが、勝点7の差はガンバにとっては上々の成果。ライバルにとっては今後プレッシャーとなるだろう。
個人的には、ガンバに追いつける能力があるチームは2つだと思っている。レッズとフロンターレである。ただし、この両チームは引き分けがあまりに多く、今シーズンの勝利数はガンバの9勝にくらべて、6勝ずつに留まっている。それが、ガンバとの勝点差になっているのだ。
中盤と攻撃陣については、ガンバはピッチにも、ベンチにも豊富な人材を揃えている。唯一の弱みを挙げるなら、それはセンターバックのシジクレイと山口をカバーする選手が物足りないことである。
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