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オシムの新たなお気に入り、駒野

2007/03/29(木)

高原がゴールを決め、俊輔が凱旋したのだから、ヨーロッパ組の2人がペルー戦後にメディアンの脚光を浴びたのは当然のこと。
しかし、私が選ぶ日本代表の「マン・オブ・ザ・マッチ」は、この2人ではなかった。私のMVPは、駒野友一である。彼は日本の左サイドで良いプレーをしたし、すぐにオシムのお気に入りになったのだとも思う。

駒野は、あまり敵に回したくないタイプの選手ではないだろうか。駒野を相手にプレーするのはとても厄介だし、フラストレーションもたまりそうだ。まったくフリーにさせてくれないと思っていたら、逆に自分が振り切られてしまう。
状況を見るために、1〜2秒ボールを持っても大丈夫だと思っていると、タフで、ちっちゃなテリアみたいに足元に絡んできて、ボールを奪い去っていく。どんな手段を駆使しても彼を振り切ることはできず、相手選手は忍耐力と意志の強さがテストされるのである。

ペルー戦で、駒野はいたるところに出没した。左サイドを素早く、積極的に駆け上がり、逆サイドの加地のお手本となった。私はこれまでずっと加地のファンで、今もそうなのだが、両サイドを比較すると、今回は駒野のほうがはるかに積極的で、野心的であった。
前半、加地にはもっとも攻め上がり、相手選手と勝負して欲しかったのだが、リスクを犯して背後にカバーがいない状態になるのを嫌がっているように見えた。
阿部と啓太がいるというのに…。
この2人には、状況を素早く読み、ピッチ上を移動して両サイドをカバーする能力が備わっているのに…。

フルバック/ウィングバック/サイドプレーヤーについては、日本は人材が豊富だ。右サイドには加地と水野、左サイドには三都主、駒野、本田がいる。それに、もちろん、駒野はどちらのサイドでもプレーできる。
現在25歳(7月に26歳になる)駒野はまだまだ成長の余地があり、オシムのもとでさらに進化するだろう。スピードがあり、プレーの範囲が広く、爆発力がある駒野はまさにオシムの大好きなタイプ――そして、相手選手の大嫌いなタイプ――である。

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