« バルサ 〜完璧な勝者〜 | トップページ | パーフェクトなタイミング 〜宮本の移籍〜 »

2人のディフェンダーの受賞

2006/12/21(木)

ディフェンダーが個人として最高の栄誉を獲得する時代になったようである。
このような賞はフォワードや花形のプレーヤー、ゴール・ゲッターに贈られることがあまりに多く、ディフェンダーの価値ある仕事は報われないことが多かった。
ディフェンダーという仕事はファンタジスタに比べて派手なものではなく、したがって新聞の見出しになることもそれほどない。だからと言って、ディフェンダーが評価に値しないというわけはない。

そういうわけで、今週の2つの賞の受賞者発表は私にとって喜ばしいものとなった。FIFA年間最優秀選手がファビオ・カンナバーロに贈られ、さらに我らが闘莉王がJリーグMVPとなったのである。
私にとっては、どちらの受賞も自然で、当然なものだった。
ディフェンスが重視されたたワールドカップにおいて、カンナバーロはイタリアのなかでもはっきりと際立っていた。カンナバーロは、ここ何シーズンか私が高く評価していた選手で、世界中のどの監督であっても、彼がいるチームで指揮を執りたいと思うだろう。カンナバーロはタフで、人を惹きつける、生まれつきのリーダー。空中戦でも、地上の混戦にも強い。

カンナバーロはレアルで成功していないと言う評論家もいるかもしれないが、個人的には、そんなことはあまり関係ないと思っている。なんと言っても、2006年はワールドカップ・イヤーであり、ドイツで起こったこと――あるいは起こらなかったこと――が、1年の象徴になるべきだ
それゆえ、カンナバーロがジダンやロナウジーニョを差し置いて選ばれたのは、当然のこと。
カンナバーロがジダンやロナウジーニョより優れたサッカー選手なのか? もちろん、そうではない。しかし、カンナバーロは自分のポジションで立派な仕事をしたし、本当に大事なときに最高のプレーをしたのである。

同じことが闘莉王にも当てはまる。
少し前にこのコラムで書いたように、闘莉王はどのチームでプレーしてもそのチームの中心人物となる選手で、今シーズンは浦和レッズのシンボルとなっている。
ドイツでのワールドカップの直前、日本外国人スポーツ記者協会にギド・ブッフバルトを招いた夜のことを、私は決して忘れないだろう。ゲスト・スピーカーのブッフバルトは、「闘莉王は日本最高のディフェンダーであるが、ここ2年間、ジーコからレッズの選手について聞かれたことはなかった」と語った。
闘莉王がドイツ行きの飛行機に乗り、オーストラリアとクロアチアを相手に奮戦したらどうなっていたか、と私は今でも思う。

もっとも、あれは遠い昔のことであるし、闘莉王はイビチャ・オシムが率いる日本代表で長く活躍することが期待されている。私は、彼が日本代表のキャプテンに任命されるべきだと依然として考えているし、オシムがそうしなかったのが少し不思議でもある。
総じて言えば、カンナバーロと闘莉王の受賞はサッカーにとって良いことである。

固定リンク | | コメント (0)

コメント

この記事へのコメントは終了しました。