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MVP候補に挙がるレッズトリオ

2006/11/27(月)

11月25日発:今年もまた、Jリーグアウォーズの時期がやってきた。今年のJリーグMVPには誰が選ばれるだろう。
とある日の午後、さいたまスタジアムでメディア仲間数人と話していると、3人の名前があがった。3人ともレッズの選手だ。

ワシントンを有力視する人が多いが、私の最有力候補は彼ではない。
もちろん、ワシントンは価値ある選手だ。
彼ほどの得点能力があれば、どんな選手だって価値があると言える。
彼は浦和に移籍してくる前にヴェルディでもこれを証明してみせた。
そして今年、J1の得点王としてゴールデンシューズ・トロフィーを手にするのはほぼ間違いないだろう。
ワシントンについては文句のつけようがないはずだ。数字は誤魔化しがきかないし、一目瞭然だ。

次に名前が挙がったのは、山田暢久だった。
いや、ノブヒサ・デルピエロと呼ぶべきだろうか。
先日の甲府戦での彼のゴールは、それほどに素晴らしかった。
ただし甲府にとっては、2つのPKにレッドカードと、試合から得るものは何もないと感じるほどの扱いを受けていた。

シーズン開幕間もない頃、私は山田の得点能力について書いた。
チャンスに飛びつき、そしてゴールを見たとたんにパニックに陥るほかの選手たちと違って、彼はいつもクールで落ち着いている。
だからこそ甲府戦で見せたように、左ウィングから切れ込み、3人のディフェンダーをかわしてファーポストにカーブをかけた美しいシュートを放てるのだ。
ニューカッスル・ユナイテッドやトットナムでポール・ガスコインのこうしたゴールをよく見たものだ。ノブヒサ・デルピエロにとってこれ以上の賛辞はないだろう。

タイトル争いが佳境に入るにつれ、山田も神憑りの様子を見せている。ポンテやワシントンとのコンビネーションが好調、またミッドフィールド中央から長谷部や啓太が、そしてウィングバックの平川とアレックスがきちんとサポートできる今、甲府戦で達也や伸二がベンチにいるのも頷ける。
後半開始早々、キーパーの頭上を越し、ゲーム最初のゴールとなったワシントンのヘディングを呼んだ、山田の左足からのクロスはまさに完璧だった。

それから、そう、闘莉王を忘れてはいけない。
彼は常に全力でプレーし、チームの核となれる選手だ。
闘莉王はレッズが許したゴールはすべて自身の屈辱と考えている。
要は、相手チームが得点を挙げ喜ぶ姿を見るのが何よりも嫌いなのだ。
得点されてもうなだれることなく、やり返すべく得点を狙っているのだ。

これらすべてを考えると、私のJリーグMVP最有力候補は闘莉王。次点は啓太だ。ほとんどの場合、こうした賞は得点を挙げ注目を浴びる選手が受賞している。しかし、重要でありながら目立たない役割を果たしている選手だって等しく表彰されるべきだ。
マリノスが完全優勝を果たした時、MVPは中澤もしくは久保、奥に与えられるべきだったのに、エメルソンが受賞したのはまだ記憶に新しい。

なんにせよ、12月18日にすべてがハッキリする。

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