グラスゴーで俊輔が得た多大な利益
東京発(10月21日):セルティックに残留した中村俊輔の決断は、正しかったようだ。
昨季終了後の俊輔の目標はスペインでプレーすることで、彼はセルティックをその踏み台として考えているだけ。そんな報道がイギリスで流れた。
しかし、スコットランドリーグは俊輔にとって申し分ないし、また、さらに彼はセルティックに大きく貢献してきている。
リーグのレベルは俊輔にちょうど良い。小さなリーグで強者としてプレーすることで、その技術を如何なく発揮できるのだ。
よりテンポの速いイギリス・サッカーの中で、レッジーナにいた頃よりも速いペースでプレーしている。
左足でクールにトップコーナーに決めハットトリックを達成したダンディ・ユナイテッド戦、そして3−0でベンフィカを粉砕した欧州チャンピオンズリーグの90分間。
俊輔はチームにすっかり定着し、楽しんでプレーしている。
スペインに行き一からやり直すより、スコットランドでプレーすることを選んだのはまさに正解だったようだ。
そしてこれは、“おそらく”日本にとっても喜ばしいことだ。
オシム監督が就任した日本代表で、俊輔が引き続きプレーするつもりなら、彼自身もステップアップしなくてはならない。
フリーキックのスペシャリストとしてだけでなく、もっと走り、オープンプレーで貢献することが必要になる。
もちろん今もそうしているし、だからこそニュースにも彼の名が挙がるのだ。
しかしそれでもオシム監督が俊輔を招集せずJリーグの選手をテストしているのは、正しいことだと思う。
代表チームの門は俊輔に閉じられてしまったわけではない。
来年になり新生日本代表に貫禄と新たな次元を加える必要が出たとき、オシム監督は俊輔を招集するかもしれない。
啓太と阿部、もしくは今野を守備的MFに、そして巻と播戸もしくは達也の後方に俊輔が控える。そんな布陣を思い浮かべてみてほしい。
オシム監督にとってそれはまだ将来のオプション。
そう、来年夏のアジアカップ決勝に向けての…。
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