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味スタで見た夢

2006/10/26(木)

現在は火曜日の午後。私は、目の前にあるピンク色のサッカー専門紙をじっと眺めている。
紙面には「FC東京3−2ガンバ大阪」と書かれているが、いまだにまったく信じられない。おそらくミスプリントだろう。
味スタでの、あの劇的な試合から2日経っているというのに、私はいまだにぼんやりした状態だ。あれは現実だったのだろうか? それとも、夢を見ていただけ?
FC東京がリーグチャンピオンを相手に0−2から逆転したというだけでなく、立て続けに3得点を奪ってしまったのだ。
素晴らしいゴールの連続。その後の狂乱状態。なんとか家に帰り着いたときも、目のなかでは青と赤の残像ばかりがスローモーションで再生されていた。

読者の皆さんは、FC東京のゴールの記事はすでにお読みになっていると思うが、私のコメントもここで付け加えておきたい。
最初は、今野。今野はデビュー当時から私の好きな選手の1人で、ナビスコカップの試合後に行なわれるニューヒーロー賞の投票では、いつも今野に投票していたくらいだ。そう、FC東京の試合でないときも!
今野のゴールでいちばん気に入った点は、ボールに届くと彼が実際に信じていたことだ。0−2と2点のビハインドを負っているときの、頭上へのロングパス。あのような状況では、諦め、ボールがキーパーに流れるままにしている選手もいることだろう。だが、ライオンハート・今野は違う。決して諦めず、持ち前の俊敏さ、ボールタッチ、冷静なフィニッシュで反撃の口火を切った。

次は、規朗(鈴木)の番だ。このゴールを、なんと表現すればよいのだろう? ミサイルのような轟音を立てながらゴール上隅に突き刺さったシュート。私の席から良く見えた。ガンバのキーパーがボールを止めに入っていたなら、体ごと持っていかれ、ボールと一緒にゴールネットに突き刺さっていたことだろう。そう、信じられないようなゴールだった。ロベルト・カルロスの電撃シュートも、比べものにならない。

そして、決勝ゴールを挙げたのは“Fly High”ナオ(石川)。左サイドでまたも今野が仕事をし、密集地帯でボールを捌く。鈴木のクロスに、石川はうっとりするようなボールタッチでスペースを作り出し、それから、柔らかな、カーブのかかったロナウド・スタイルのゴール。いとおしむように蹴りだしたボールが、ゴールの隅に転がった。
そのゴールが決まったとき、スタジアムが爆発した。私自身も、正直言って、まあ、かなり感情的になっていた。すさまじい逆転劇だったし、残念なシーズンを過ごしてきた偉大な東京ファンだけに許された、格好の贈り物だ。

ガンバの選手もファンも、大きなショックを受けたようだ。もう少しで勝点3を挙げ、浦和が手の届くところに近づくはずだったのに、あっという間に残り6試合で勝点6差になってしまった。この不幸な運命のいたずらに意気消沈してしまう可能性もある。
そう、あれは飛田給での驚くべき午後。それとも、あれは夢に過ぎなかったのだろうか?

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コメント

改めてこの試合のビデオを見ましたが…やはりあの時の飛田給には、何かが降りて来てましたな(笑)
 

ノリオのキャノン砲や石川ナオのシルキーTouchからのGoal!
今みても色褪せない。 

そんな試合を今のFC Tokyo に是非とも見せてもらいたいですな。

投稿: フェレンツ・プスカシュ | 2009年4月19日 (日) 08時42分

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