Jで再起をかける平山
9月9日発:平山相太の物語は、意外な展開を見せた。
アテネオリンピックの日本代表のセンターフォワードは先週、暗雲立ち込めるなかヘラクレス(オランダ)を去った。
クラブは、彼がオフ中に体重が増加し、コンディションが悪いので解雇すると発表した。
平山にとってはオランダでのわずか2シーズン目だったが、(移籍先する)Jリーグのクラブを探すため帰国すると報じられている。
これは、若い平山にとっては良いことだろう。そもそも、国見高校卒業後に筑波大学に進んだことが大きなマイナスだった。
彼がプロのサッカー界で生きていくことを目標としているのだとしたら、Jリーグのクラブに入るべきだったのだ。
平山は、また一からやり直さなければならない。Jリーグのクラブに入ることになれば(もちろん数多くのチームがオファーを出すだろう)、すぐにゲームのペースを掴むことができるはずだ。おそらく、オランダにいるよりも早く…。
アテネオリンピックの時、そしてその後にメディアの注目を浴びてきたからと言って、すぐさまJリーグで活躍できるとは限らない。
まずはJリーグに馴染み、選手として成熟することが必要だ。そして結果を出すことに集中しなくてはならない。
さもなければ、平山のプロとしてのキャリアはスタートする前に終わってしまう。
私は、彼がうまくヘラクレスに溶け込んだと思っていただけに、先週オランダから飛び込んできたニュースには驚いた。
昨シーズンは良いゴールも挙げていたし、ボールを持ちすぎるとかオフサイドが多いなど、私が彼を不器用な選手だと評価していたオリンピック予選の頃より、ずっとサッカー選手らしくなってきていた。
ただし、平山はまだ若い。
良いコーチに出会い、経験を積むことで変わっていくだろう。
彼の最大の武器は高さだが、しかしこれだけで成功できるほど甘くはない。
私は、平山が日本に帰国し、Jリーグのクラブで新たなキャリアをスタートさせることを願っている。
平山がオシム監督の目に留まることを望んでいるのなら、彼の居場所はただ一つしかない。
そしてそれは、オランダのベンチではないことは間違いない。
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