やっと親善試合が終わった!
やっと、全て終わった。
2006年ワールドカップ・ドイツ大会に向けた日本代表の強化試合は、土曜日のマルタ戦(1−0で勝利)をもって正式に終了した。
しかし、ジーコ体制の4年間で戦った数多くの親善試合と同じように、マルタ戦もまったくの時間の無駄だった。
ジーコは一体何を学んだのだろう?
おそらく、何も…。
今回の中身のない勝利が、チームの士気と自信にどれほど効果があったのだろう?答えは、上に同じだ。
開始早々に日本の決勝点となるゴールを決めた玉田を除いて、誰にとってもあまり収穫のない試合だった。
マルタを完封したディフェンスの選手たちも、相手のレベルの低さをわかっていただろう。
試合中、たくさんの選手交代が行なわれたが、こちらもやはり意味はなく、日本は明らかに格下の相手を打ち破るのに苦労をしていた。まるで、個人の寄せ集めがおざなりにプレーしているような試合。本番になれば誰が選ばれ、誰が選ばれないか、選手たちはみなそれを知っているからだ。
もっとも、私自身は準備試合が終わって安心しているし、ジーコもそうかもしれない。
ジーコは、本当の戦いができる、オーストラリア戦を待ち遠しく思っているかもしれない。
テストはもうないし、やたら多くの選手交代もないし、言い訳も、もうない――あとは、グループFの初戦で、2つのチームが勝点3という大きな成果を得るために戦うだけなのである。
日曜日は、小野、稲本、小笠原、そして巻が途中出場した。高原と柳沢が欠場したにもかかわらず、ジーコが巻を先発で使わなかったのには驚いた。大黒はゲーム途中で送り出すのにうってつけの選手だからだ。
元ガンバ大阪のこのフォワードは、後半に出てくると危険な存在となる。彼のゴール前での動きの鋭さは大いに認めるが、私には、今回のような高いレベルでスタメンの11人に名を連ね、終始一貫して仕事ができるタイプの選手だとは思えないのだ。
60分か70分は巻が走り回って相手DFを消耗させ、それから大黒を送り出し、試合を決める方が…。
今回、玉田はチャンスをものにした。しかし最近、ジーコが4−4−2を採用したときの中盤の左サイドのほうが玉田に向いていると思うことがある。その場合、彼の後ろには堅実な左バックが必要だが。
それから中田浩二について。以前書いたことを繰り返すことになるのだが、彼をディフェンスの左サイドに使うのはもったいない。浩二は経験もサッカー選手としての頭脳も持っているのだから、中盤の中央で使うべき選手だ。
私は、3−5−2あるいは4−4−2の中盤で、中田浩二がもう1人の中田(英寿)と並んでプレーするところを見たくて仕方ない。中田浩二は天性のディフェンダーであるとともに、前線に駆け上がり、ゴールを決められる選手でもある。
前に書いたように、これまでの親善試合はどれも、問題を解決するより新しい問題を生み出してばかりいたように思えるが、とにかくそれが終わったのは喜ばしいことである。
さあ来い、オージー!
日本代表は、もうやるしかないのである。
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