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マリノス、駒場で不発

2006/04/13(木)

横浜F・マリノスは一体どうなってしまったのだろう?
ここ数日で私はマリノスの試合を2度観たのだが、控え選手を含めたチーム力は申し分ないのに、どうしても優勝するチームには見えないのだ。
もっとも直近の試合は、土曜日の浦和駒場スタジアム。
相手は大宮アルディージャ。レッズの出ていないJリーグの試合を駒場で観るのは、なんともおかしな気分だった。
いつもロビーで試合前のタバコを吸っているアシスタントコーチ、ゲルト・エンゲルスはどこに行ったんだ? 右サイドを駆け上がる野人はどうしたんだ?

マリノスも、おかしな気分になっていたに違いない。モチベーションも危機感も欠けており、1−2の敗戦もまったく当然と言えるような内容だった。
敗戦後の岡田武史監督は不機嫌きわまりないといった様子。そのため、私は英語で話しかけるのを遠慮した。彼の英会話能力は全く問題ないのだけれど…。私は彼が通り過ぎるのを静観し、あまり近づかないようにした!でも、彼が悪いわけでもない。

彼が指揮する、高給のスター選手たちは地味な大宮に苦汁を飲まされた。そのプレーぶりは野次を浴びせかけられた、試合後の大規模な「アウェーの洗礼」も当然と思えるようなものだった。
あれだけのメンバーが揃っているのだから、マリノスにはだらしないプレーに対する弁解の余地などないはずである。
松田、栗原、中澤が強固な3バックを形成。22歳の栗原は、ドイツワールドカップ(W杯)後の日本代表に招集される可能性がある有望選手だ。空中戦に強く、彼の左右に位置する2人の「達人」から多くを学ぶことができる。
中盤もバランスが良い。右サイドには田中、左サイドにはドゥトラがおり、中央では上野とマグロンが下支えし、吉田が久保とマルケスという2人のストライカーと連携するのを助ける。
ただし、吉田は少し線が細く、インパクトのあるプレーがあまりないため、フォワード2人があまり有効に機能できていない。
久保は、大宮のまずい守備に乗じて得意のヘディングでゴールを決めたものの、あまり目立つシーンはなく、体調は100%の状態からは程遠いようだった。ドイツW杯で久保に大きな期待を寄せるであろう日本代表のジーコ監督にとって、今の久保の状態は悩みの種になっているに違いない。

マルケスはクレバーな選手だが、日産スタジアムでFC東京と1−1で引き分けた、先週の試合での伊野波のマンマークが軽いトラウマとして残っているように見えた。マルケスはまるで伊野波が自分の肩の上にいると感じながらプレーしているようで(そのときには同じ県内にもいなかったのに)、まったくゲームに溶け込むことができなかった。
いつも元気な坂田と獰猛な大島はペナルティボックスエリア内では危険な存在だが、岡田監督のチーム自体が単調で無気力なプレーを見せているため、終盤に起死回生の働きを見せることができなかった。
中澤と久保は代表チームのことを考え自重しているのかもしれない。もしそうなら、マリノスファンはW杯後のリーグ戦再開までにレッズにあまり大差をつけられないよう、ひたすら願うしかないだろう。

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