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チャンピオンズリーグ・アジアスタイル

2006/03/13(月)

3月10日発:先日のアジアチャンピオンズリーグ(CL)、蔚山戦でのヴェルディファンの揺ぎない応援は素晴らしかった。
敗戦が確実になっても90分間眠ることなく、歌い続けたその応援は実に感動的。しかし、あまりにも観衆が気の毒だったのではないだろうか?

アジアCLは、欧州チャンピオンズリーグのアジア版であるはずだ。しかし、そうなるのはまだまだ先の話だろう。
ヴェルディ対蔚山戦の当日、私は珍しく早朝に目が覚めた。
目覚ましのアラームが鳴るかなり前に私を起こしたのは、国立競技場で行なわれる“世紀の一戦”への興奮や緊張感であるはずがなかった。何か、他に虫の知らせでもあったに違いない。
無意識にテレビをつけた私の目に飛び込んできたのは、チェルシー戦でのロナウジーニョの素晴らしいゴールシーンだった。
何と言う色彩、スペクタクル、そして環境なのだろう…アジアCLにも、こんなものが叶う日は来るのだろうか?

現実を見よう。(ヴェルディ対蔚山戦のような)こうした試合は見るのは不愉快きわまりないと言わざるを得ない。なぜ、わざわざこんな試合を見に来なくてはならないのか?家で皿を洗ったり、もっと有意義に時間を使えるのではないかと思ってしまうのだ。
他国のクラブと対戦するということは、果たしてこの言葉が正しいのかはともかくとして、私を“おびき寄せる”はずのものではないだろうか。
しかしこうした試合、少なくとも日本で行なわれる試合については、ホームチームが強すぎる。もしくはアウェーチームが日本チームを何とか止めようと思いつく限りのトリックを使ってくる。
いずれにしても、ほとんどの試合はまるで茶番。時間稼ぎやチーティングなど程度の低いプレーに満ちた、見るに耐えないものになる。

例えば水曜日の試合では、韓国の選手達はことあるごとにグラウンドに倒れ、しかもたいがい大げさな叫び声を出していた。できればもう一度テレビのリプレーでこれらの疑わしいファウルの数々を見たいものだ。少なからずそれらのファウルについてはボディーコンタクトがまったくなかったか、最少だったように見えた。
そしてアウェーチームがリードするや否や、これらの猿芝居はますます酷くなっていった。

この世界の悪い部分である。しかし西アジアにいくと更に悪くなる。最も多く目にするのはゴールキーパーが怪我したフリをすることだ。コーナーキック、フリーキック、競り合いの度に倒れこむ。ゴールキーパーがピッチで転がるなか、他の選手達はレフェリーや対戦相手に試合を止めるようプレッシャーをかける。そしてこれらの見え透いた茶番が試合終了まで続くのだ。
韓国のプサンで行なわれた2002年のアジア大会で、パレスチナが日本に対してこうした手を使った。できるだけ長く0−0のまま試合を引っ張ろうとしたのだ。後半に入り日本がリードを奪うと、さすがのパレスチナもようやくサッカーを始めた。同点に追いつくためにはゴールが必要だからだ。もちろん彼らは練習でもそんな事はやったことがなかったはずだ。

ヴェルディ0−2蔚山、観衆4436人。これは韓国での観衆を考えると悪くない数字だ。
さて、ラモス監督と選手は別として、5月3日に行なわれる第2戦を見に蔚山へ行こうっていう人はいますか?
私はおそらく、日本に残って皿洗いをしているでしょうね。

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