またも判明した、エメルソンの偽り
昔と同じように、エメルソンの最近のニュースも…偽りに関するものであった。
大げさに倒れ込み、大ケガを負ったかのように転げまわり、相手選手を退場に追い込もうと必死になる。あの、エメルソンのピッチでの姿を見ていた日本のサッカーファンにとっては、今回のニュースは驚きでも何でもないのかもしれない。
ゴールを量産してくれるから、レッズファンやコーチ陣はこうした行動には目をつぶっていたが、結局、エメルソンはファンやコーチをも欺き、昨シーズン、クラブを見捨ててカタールに移籍したのだ。
今回は、当局がついに彼の偽りに気づき、リオデジャネイロ空港から中東に戻ろうとしていたところを逮捕した。
パスポートには1981年9月6日生まれと記されていた。これは2000年2月、コンサドーレ札幌に入団した際にJリーグに登録したのと同じ生年月日である。
ブラジルの当局は事情を事細かに調べ、出生証明書の本来の生年月日が1978年12月6日になっているのを発見した。言い換えれば、エメルソンは私たちに信じ込ませていた年齢より3歳サバを読んでいたのだ。
(これを聞いて)みなさんは驚いただろうか?
いや、そんなわけはない。私も驚かなかった。
私はいつも彼の公の年齢を疑っていて、ナビスコカップの試合のメンバー表に掲載されている名前の横にアスタリスクが付けられているのを見ては笑いが止まらなかったものだ。
このアスタリスクは、ナビスコカップのニューヒーロー賞の資格がある選手を示していた。つまり彼も23歳以下だというわけだ。もっとも、私はこの賞にエメルソンを選ぶつもりはまったくなかった――全試合でダブル・ハットトリックを達成しても選ばなかっただろう。
エメルソンの実年齢は27歳。2000年のシーズン開始時にコンサドーレに入団したときは21歳だった。
不思議なのは、ブラジルへの出入国を頻繁に繰り返していた彼が、なぜ今になって逮捕されたかということだ。出入国管理局に密告した者がいたのだろうか?
それに、彼はなぜ出生証明書を改ざんしたのだろう? 年齢制限があるレベルのブラジル代表としてプレーするチャンスを、より多く得ようとしたのだろうか? 中東の湾岸で今のような富を築く期間をさらに延長させようとしたのだろうか?
もちろん、日本での得点記録は有効である。ゴールの記録と年齢は関係ない。とはいえ、みんなが彼の実年齢を知ったのは確かである。
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