すべてのプレッシャーはセレッソに
土曜日はどうなるのだろう?
いつもと同じように、Jリーグ・ウォッチャーには魅力的なオプションがいくつも用意されている。
しかし、今週の土曜日、シーズン最後の土曜日は、特別だ。
実際、5つのチームにまだ優勝の可能性があるという、信じられないような状況になっているのだ。
最近でも、優勝争いが最後までもつれたシーズンは何度かある。たとえば2003年のセカンドステージでは、久保がホームの磐田戦で最後の最後にゴールを決め、マリノスの優勝が決まったが、各チームが33試合を終えてこのような状況になったことはない。
今回はセレッソが主導権を握っている。セレッソは2位のガンバに勝点1差をつけており、ホームの長居スタジアムでFC東京と戦う。
FC東京に勝つのは容易なことではないだろう。ホームチームにはありとあらゆるプレッシャーがかかるだろうし、長居も――そうなって欲しいのだが――めずらしく満員になると予想されている。
セレッソは、過去にも同じような立場に立ったことがある。5年前のファーストステージは、ホームでの最終戦で川崎フロンターレに勝たなければならなかった。延長戦での勝利に与えられる勝点2(古いシステムが廃止されて、良かったと思いませんか?)でも十分だったが、負けてしまい、マリノスが国立競技場でどんでん返しのファーストステージ優勝を祝ったのである。
今回、セレッソはプレッシャーに対処できるのだろうか? どうなのか判断しがたいところではある。今季ここまで、セレッソにはまったくプレッシャーがなかったからだ。しばらくの間はガンバとアントラーズのマッチレースだったが、誰も気づかぬうちにセレッソが優勝戦線に浮上し、現在は優勝に最も近い位置にいるのだ。
優勝の行方は、自力優勝の権利を持っているセレッソ次第ということになる。
もしセレッソが失敗し、引き分けあるいは敗れるとしても、ガンバは等々力で川崎フロンターレに勝つために十分なモチベーションと決意を持って戦えるだろうか?この質問への答えも、やはり分からない。ここ数試合の敗戦で、ガンバは自信ではなく、疑心暗鬼のかたまりになっているに違いない。
セレッソと2差の勝点56の位置には、まだレッズがいるし、アントラーズもジェフもいる。
レッズはビッグスワンでアルビレックス新潟戦。アントラーズがホームに迎え撃つのは、またも悲惨なシーズンとなり、今回もJ1残留のためにプレーオフを戦わなければならないレイソル。ジェフはホームで名古屋と戦う。
33試合を消化した時点でこのような状況となるのはきわめて異例のこと。Jリーグのプランナーも、1996年以来の1ステージ制のシーズンがこれほどドラマチックな結末を迎えるとは予想していなかっただろう。
こうなったのも、思い切って2ステージ制を廃止したから。できれば2ステージ制はもう見たくない。
とはいえ、問題が1つある。Jリーグには、優勝トロフィーとそのレプリカがいくつあるのだろう? 土曜日には、優勝チームに授与するために5つの別々の都市で、5つのトロフィーを用意しておかなければならないのだ!
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