« 双方にとって不可解な小野とレッズの動向 | トップページ | “バック・トゥー・ザ・フューチャー”未来へ向かうヴェルディ »

英国人には残念な、ブラジルづくしの年の暮れ

2005/12/22(木)

1人の英国人として、2005年の暮れはあまり楽しくはない。
今朝、テレビのスイッチを入れると、あらゆるチャンネルのスポーツニュースでブラジルが話題になっているのだ。
まず、ロナウジーニョが2年連続でFIFA年間最優秀選手を受賞した。
次に、日曜日のFIFA世界クラブ選手権の決勝でリバプールを破ったサンパウロが地元に帰り、トヨタカップのお披露目をした。さらに、サンパウロのGKロジェリオ・セニがMVPとしての活躍を評価され、市の「名誉市民」になった――しかも、この名誉を授与した市長は、サンパウロのライバルであるパルメイラスの熱烈なサポーターだというではないか!
ああ…。そして締めくくりは、先日勝利した試合でバルセロナの一員としてプレーし、スペインリーグがウィンターブレイクに入る前にチームが首位を確保するのに貢献した、ロナウジーニョの姿だった。

だからそう、英国人にとってはどうしても楽しい1日ではなかった。まもなく2006年になり、6月にはワールドカップがあるというのにだ。
ロナウジーニョが最優秀選手を再び受賞したことには、文句はない。だって、彼のプレーはランバードより、エトオよりも見事だったのだから。ロナウジーニョは、現時点では、この星でもっとも魅力的な選手。数年前、マンチェスター・ユナイテッドは彼を獲得するためにどうしてもっと頑張らなかったのだろう。

次にサンパウロについて。まあ、たくさんの人が、横浜でリバプールに勝てた(1−0)のはラッキーだったと言っている。コーナーキックの数はリバプールの17に対してサンパウロは0。リバプールは3つのゴールを取り消された。それから、ルガーノのジェラードに対する荒削りなタックルは退場に値するものだ。
勝敗を決するのは、ゴールの数。コーナーキックの数ではない。リバプールのゴールを取り消したとき、審判は適切な位置にいるように見えた。ただ、3度目はとてもきわどいものだった。それから、ルガーノはレッドカードをもらってもおかしくはなかったが、もし右サイドに流れてきたジェラードに対するあのファウルで実際に退場になっていたら、多くの人が驚いただろう。
そう、サンパウロのディフェンスは素晴らしかった。良いフルバックが2人いて、良いキーパーがペナルティエリアを支配していた。

私は、ベニテスは選択を誤り、用心しすぎて、その代償を払う結果になってしまったのではないかと思う。前半の1分に、ジェラードが右から送ったクロスに合わせたヘディングシュートをモリエンテスは決めておくべきだったが、シュートミスはサンパウロにとって救いだった。ブラジルのチームはまず守り、それから攻撃した。まさに、シンプルなサッカー。
ブラジルが他のライバルたちに対して大きな心理的優位を保ったまま、2006年を迎えるのは間違いない。それでも私は、イングランドがドイツで優勝する可能性もそこそこあるのではないかと感じている。

固定リンク | | コメント (0)

コメント

この記事へのコメントは終了しました。