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オシム発言から生まれた「FIFAワールドプレミアリーグ」構想

2005/11/10(木)

ジェフがナビスコカップの決勝戦でガンバ大阪を破ったあと、ジェフのイビチャ・オシム監督から(いつものように)面白い発言が出た。
オシムは、優勝という結果は素晴らしいが、クラブが得られるのは賞金だけであるとし、ナビスコカップ優勝の価値について疑問を呈した。
オシムは、ナビスコカップとヨーロッパのカップ形式の大会を比較していたのである。ヨーロッパでは、国内カップ戦の優勝チームには次のシーズンのUEFAカップ出場権が与えられるからだ。
UEFAカップはヨーロッパでは2番目のクラスのクラブ大会。実入りが多く、ゴージャスな欧州チャンピオンズリーグ(欧州CL)とは比べものにならない。
しかしそれでも、ヨーロッパ規模の大会への出場権は、国内のカップ戦に対する意欲を高める大きなインセンティブとなっている。

ナビスコカップ決勝戦のあと、共同通信のインタビューでオシムは、ナビスコカップの優勝チームに次のシーズンのUEFAカップ出場権を与えてはどうだろう、と語っていた。
もちろん、冗談だと思う。だって、日本のクラブがヨーロッパでプレーできるわけがない。
不可能、ですよね?

まあ、カザフスタンが所属先をアジアからヨーロッパに鞍替えしたのはそれほど前のことではないし、オーストラリアもオセアニアからアジアに移ってきた。
ヨーロッパがもっと金儲けをしたいのなら――最近のサッカー界では皆そうだが、日本のチームを招待して、欧州CLかUEFAカップへの参加を認めるなんてことも、ありえる話だ。テレビの放映権料や関連グッズの販売、チケット収入などで、かなりの金額になるだろう。

言うまでもないが、遠征や日程という難問もあるだろうし、アジアの統括団体はおそらく参加を認めないだろう。
しかし、将来のことなんて誰にもわからないし、欧州CLが発展して「FIFAワールドプレミアリーグ」なんてものができるかもしれない。そうなれば、出場チーム総数は12くらいで、試合は国内リーグ戦とヨーロッパのカップ戦のスケジュールの合間に組まれるようになり、なにかと問題のタネになりつつある、FIFAの定めたインターナショナルマッチデーは廃止されるだろう。

そりゃあ、私だって、突飛で、非現実的なコンセプトであるのはわかっている。しかし、サッカーの世界はどんどん狭くなっており、全世界からの需要を満たすには新しいアイデアが必要なのだ。
FIFAワールドプレミアリーグ。う〜ん、私にはそう悪くないように思える。
11月の、風が強くて、じめじめした水曜日。市原臨海競技場でのジェフド対バルセロナなんて試合。
ロナウジーニョは、この真剣勝負の場でマーカーを務める、実力と意外性を備えた斉藤を何回くらいかわせるのだろう!
ま、たぶん、そこのところはオシムがうまくやるだろうけどね。


 

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