中田がついにイングランドへ
このコラムを皆さんが読んでいる頃には、中田英寿のボルトン・ワンダラーズ移籍が決まっていれば良いのだが…。
もうそろそろ、イングランドへ移るべき時だろう。
サッカーキャリアの歯車が狂い始めたパルマ時代から、中田はイタリアであまりにも無為な時間を過ごしてきた。
今回、当時パルマを率いていたプランデッリ氏がフィオレンティーナの監督に就任し、それに伴い中田の移籍も容易に予想できた。
私は少なくともこの2年間、中田はイングランドへ移るべきだと言ってきた。そういう意味では、彼のエージェントがきちんと仕事をしてきたとは思えない。
中田は英語も上手いし、パワーもあり頑強で、タックルも厭わず挑戦を怖れない。彼のプレースタイルはまさにイングランドスタイルにマッチしているのだ。
彼は自身の能力ほどにはゴールを挙げられていないが、ボルトンではきっとうまくやっていけると思う。
ボルトンはイングランド北部、私の故郷の近くのペニンヒルズの反対側にある。
イタリア、特にフローレンスという美しい町からイングランドへ移籍することは彼にとっては大きなカルチャーショックだろう。しかし中田はそろそろ復活しても良い頃だ。
ボルトンでは出場機会も得られるだろうし、スタジアムが半分空席のイタリア(フィオレンティーナは違ったが)と違ってサッカーを取り巻く環境は新鮮でエキサイティングなものになるはず。
これこそ中田に必要だったものだし、マンチェスター・ユナイテッドやアーセナル、チェルシーといったプレミアリーグの強豪相手に彼の力を見せつけ、きっとうまくやっていってくれるはずだと私は思う。
もちろん、中田はロンドンのクラブに行きたかっただろう。2年ほど前にはチェルシー移籍が濃厚に思われたが、チェルシーはパルマのムトゥと契約してしまった。
しかし中田にはまだまだ時間が残されている。そして日本のサッカーのイメージをより良くする力を持っているのだ。
周囲がいかに疑問符をつけようとも、私は彼の才能と意欲を信じている。
彼はまだまだ群を抜く日本のベストプレーヤーなのだ。
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