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遅すぎる平山のプロ転向

2005/08/04(木)

ここ最近ずっと、日本のある選手が私にはどうも不可解な存在となっており、その状態がいまだ続いている。
その選手とは平山相太である。平山は現実のサッカー界ではさほど大きな功績を残していないにもかかわらず、日本ではメディアのお気に入りとなっている。
読者の皆さんならお察しいただけるかもしれないが、私には、メディアが平山をこれほど持ち上げる理由が理解できない。

オーケイ。平山は年齢のわりに背が高い。同世代の日本人選手のなかでは際立った長身で、よって学生レベルでは空中戦で抜群の強さを発揮できる。
オリンピック代表のデビュー戦でも、ファーポスト側に素晴らしいヘディングシュートを決めているが、やはりまだまだ未熟。これから一皮剥ける必要がある。
正直なところ、平山にオリンピック代表のエースを任せるのは時期尚早だったように思えたし、彼に多大の信頼を寄せたのは山本監督の失敗だったと、今でも思っている。高原が使えない状況ではあったが、鈴木隆行でもはるかに良い仕事をしていただろう。

しかし、これは過去の話。このコラムの論点ではない。
先日、平山がしばらくの間フェイエノールトの練習に参加するという記事を読んだ。興味深い動きだし、驚きでもある。というのも、平山は筑波大学での活動に専念し、大学を卒業するまでプロでプレーするつもりはないのだと思っていたからだ。
国見高校卒業後にJリーグのクラブに入団せず、筑波大学に進学するという平山の選択は、私にはまったく不可解なものだった。22歳で大学を卒業し、それからプロになるというのでは6年遅いのである。
無駄にした6年の間に、若い選手は実戦で非常に多くのことを学ぶことができる。22歳からステップアップするのはとても難しく、26歳から28歳を選手としてのピークと考えれば、そこに到達するために残されている時間は6年か7年しかないことになる。
おそらく平山も後悔していて、それがフェイエノールトの練習参加という動きに結び付いたのかもしれない。

フェイエノールトが獲得するとしたら、平山にとっては申し分のない状況となるだろう。小さなリーグの大きなクラブでプレーし、特定の試合だけに出場させ、じっくり育てる方針を持ったコーチの管理、教育を受けられるのである。
日本では過大評価されているが、平山はまだ完成品には程遠い。しかし、オランダで彼が自分自身の本当の価値を知れば、まだまだチャンスはある。あるいはJリーグでプレーしても、同じような学習効果は得られるだろう。
平山が今後も日本に残り、筑波大学でプレーするのなら、それは時間の無駄だ。そして日本では、彼の価値、あるいは潜在能力が正当に評価されることはないだろう。

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