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2005年6月

鹿島に追いつくのはどこだ?

2005/06/30(木)

長い中断期間がもうすぐ終わり、Jリーグのファースト・ディビジョンが土曜日に再開する。
それぞれのチームがキャンプを行ない、調整試合を戦い、移籍話も活発だったから、まるでシーズンが始まる時のような、そんな感じがしませんか?
しかしもちろん、J1はすでに12節を消化しており、22節を残した状態。
つまり、鹿島アントラーズが勝点9差をつけてトップに君臨しているとはいえ、まだまだ先は長いのである。

ニューカッスル・ユナイテッドのファンとしての過去の辛い経験から、私は、シーズン当初に大差をつけて首位に立っていたチームがあっけなく崩れるケースがあるのを知っているのだ!
だから、第2集団にいるチームのファンには、自分のチームを見放さずにいて欲しいと思う。チャンピオンになるまでの長い道のりには、信じられないような、驚くようなことがたくさん待ち受けているからだ。

先日の外国スポーツライター協会の会合で、ゲスト・スピーカーを務めたマリノスの岡田武史監督は、1チームの独走状態になってしまうと観客数は減るのだろうか、という質問を受けた。
「あなたは、マリノスが鹿島に追いつけないと考えてらっしゃるのですか?」岡田監督は笑って答えた。
「優勝争いが2つか3つのチームに絞られれば、それ以外のチームのファンのなかには、シーズンの途中で興味をなくす人もでるでしょう」と岡田監督は続ける。
「しかし今は、1チームだけが大きくリードしていて、追いつく可能性のあるチームもいくつかあるという状況です」。

まさしく、アントラーズが頑張り続けられるかどうかが注目の的となっている。鍵になるのは、キャプテンの小笠原満男がチームに残るかどうかだろう。
噂によると、イタリア・セリエAのラッツィオが彼をローマに呼びたがっているそうだが、そうなれば、小笠原の抜けた大きな穴を埋めるのは不可能だろう。

では、鹿島に追いつけるのはどのチームか。
まあ、マリノスはそのなかの1つには数えられるだろう。アデマールと安貞桓(アン・ジョンファン)に代わる新たなストライカーの獲得に苦戦しているとも耳にしたけれど…。
ドイツでプレーしているアイウトンやルイゾンとも交渉しているそうだが、具体的なニュースはまだない。

浦和レッズはこれから調子を上げ、諦めることなくチャレンジしてくるだろう。また、ガンバ大阪にもチャンスはあるはずだ。
ガンバはあらゆるポジションに良い選手が揃っているが、特に攻撃陣はフェルナンジーニョ、アラウージョ、大黒と人材が揃っている。また、その後ろを支えるメンバーも強力で、宮本、シジクレイ、遠藤、そのほかにも経験豊富な選手が数多くいる。だから、ガンバを忘れるわけにはいかない。
良い選手が多いジュビロ磐田もうまく再スタートを切れるかもしれない。

さて。アントラーズを追いかける戦いが土曜日に再開する。私は、アントラーズがペースを落とし、これからの数週間で一気に混戦模様になると考えている。
そう、次の中断までが勝負なのだ!

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前進あるのみ!チームを牽引する宮本

2005/06/27(月)

ドイツワールドカップまで残り1年を切った。さらにチームを強化するために、今後何をしていく必要があるのだろうか?
バンコクでの北朝鮮戦勝利の後、“キャプテン・ツネ”が語った最も重要なことの1つは、ヨーロッパや南米のチームとの対戦をもっと増やすということだった。

コンフェデレーションカップでは、日本はFIFA(国際サッカー連盟)の6つの連盟のうち3つ、北中米カリブ海地区(メキシコ)、ヨーロッパ(ギリシャ)そして南米(ブラジル)のチームと戦うチャンスがあった。
メキシコ戦が残念な結果に終わった後、日本は大きく、フィジカルの強いギリシャにうまく対応し、そしてブラジルを本気にさせた。
そう、日本はそのどちらのスタイルにも対応できることを見せつけたのである。ジーコの次の課題は、中央に基盤を見つけることだ。
それはつまり、ディフェンスに強くフィジカルな選手たち、そしてまたスピードがあり創造的な攻撃力を持つ選手を揃えること。
ジーコ自身がドイツで語ったところによると、現在のところそれはバランスと組織力の問題で、うまく機能するコンビネーションを探っているところだという。

日本の特徴はもちろんスピード、動き、そしてテクニックだが、世界の最高レベルで成功するためには、これだけでは不十分である。
彼らに必要なものは、ピッチ上で1対1を制することができるフィジカルの強さ、そしてペナルティエリアで相手と戦える空中戦での強さだ。
UEFA(欧州サッカー連盟)のテクニカルディレクター、アンディ・ロクスブルグ氏はFIFAの公式サイトで、攻撃を焦らず、必要とあらばテンポを変えることを学ぶべきだと語っている。

あらゆる面でこの数ヶ月はやることがたくさんある。
南米やヨーロッパのチームとアウェーで戦うことは、日本が独自の特別なスタイルを確立させるのに役立つはずだし、それはジーコにとっても、選手を選択するうえでプラスになるはずだ。

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"ケルンの奇跡"は奇跡なのか?

2005/06/23(木)

さあ、今夜の準備はできていますか?
“ケルンの奇跡”は起こりえるのだろうか?
ひょっとすると、起こるかもしれない。とくに、ブラジルのカルロス・アルベルト・パレイラ監督の発言が本当で、コンフェデレーションズカップの重要な日本戦でロナウジーニョやカカーといった主力選手を温存するようなら、何が起こるかは分からない。

もっとも、誰が出ないかは問題ではない。ブラジル代表は誰が出てきても、みな良い選手なのだから。
私には、日本が克服すべき最大の障害はメンタル面の問題で、サッカーそのものではないように思える。
ブラジルが素晴らしいのは分かっているが、彼らだってスーパーマンではない。このことは、先日ブラジルを破ったメキシコが証明してくれた。
だから、日本がこのことを心に刻んで試合に臨み、その歴史と、おなじみのカナリア・イエローのシャツへの畏怖を忘れてプレーすれば、良い試合になるのではないだろうか。

勝てるかって? う〜ん、それは分からない。まず何より、ブラジルに得点させないようにしなければならない。これは困難な課題だ。
ブラジルが1度ゴールを決めれば、日本は2度、ゴールを奪わなければならなくなる。そして日本は、ゴールを量産するようなチームではない。ですよね?
それに重要なのは、ブラジルは引き分けで準決勝に進出できるけれど、日本は勝利が必要であるということ。実際、これは日本にとって悪いシチュエーションではない。
ブラジルは少しばかりリラックスして、引き分け狙いのプレーをするかもしれない。そうなれば、日本にも終了間際にパンチを不意打ちするチャンスが生まれる。決めるのは、もちろん、大黒だ。
このシナリオはありえない話ではない。だから日本は冷静かつ組織的にプレーし、0−0の状態をできるだけ長くキープしなければならない。勝利のゴールを狙うのはそれからだ。
日本があまりに早い時間にゴールを奪えば、寝ていたブラジルを起こし、怒らせることになり、仕返しを受けるハメになるかもしれない!

もっとも、今夜ケルンで何があっても、欧州王者のギリシャに1−0で勝ったことにより、コンフェデレーションズカップでの日本の戦いぶりは成功とみなされる。ギリシャ戦での日本のパフォーマンスは見事で、大柄で小回りの利かないギリシャをパスと動きで寸断していた。
ユーロ2004で優勝した時も、ギリシャはあの程度だったのだろうか?
そんなことはないだろうけれど、ギリシャはワールドカップ予選のリーグ戦でも良い試合ができず、その不調ぶりは日本戦でも証明された。
ギリシャは不調で、日本も見事なまでにチャンスをモノにできなかったが、それでも日本の成長は見てとれた。
ギリシャ戦の勝利は日本サッカーの歴史でも最大級の成果として評価されなければならない。コンフェデレーションズカップはワールドカップに次いで2番目に大きい、FIFAの大会だ。

だから、今夜の試合を前にして、私からファンの皆さんへのメッセージは次のようになる。「リラックスして楽しもうよ」。
日本が勝利を収め、強豪ブラジルには絶対に勝てないのだという思い込みを葬り去ることを心から願っている。

*編集注
 このコラムは6月22日に書かれたものです

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ベンゲル的洞察

2005/06/20(月)

日本代表チームについて、“外部”からのコメントを聞くのはいつも面白い。
サッカー全般に対する広い知識を持ち、さらに内部情報を知っている“外部”のコメントは特に興味深いものだ。
コンフェデレーションカップ、メキシコ対日本戦のハーフタイムのアーセン・ベンゲル氏(アーセナル監督)の解説は、この試合のハイライトだったといっても良い。
ベンゲル氏は3人の日本選手、特に柳沢の前線での動き、右サイドでの加地のパワー、そして中田英寿のチームをまとめるオールラウンドな能力に感心したと言った。

前半の日本は非常に出来が良かったが、後半に入りメキシコが支配力を増していくとともにリズムとバランスを失っていった。
ニアポストから繊細なタッチでファー側の隅に決めた柳沢のゴールは、小笠原と加地の優れたボールコントロール、視野、そして技術から繰り出されたランとクロスによる産物だ。
一方、メキシコの2つのゴールは、日本の守備のまずさを象徴していた。
ロングレンジからうまく決められたとはいえ、1本目のゴールではディフェンスの前にスペースを空けすぎたし、2本目については空中戦の当たりが弱かった。こういう状況で、日本代表にとって中澤がいかに重要だろうか!

ジーコ監督の3−4−2−1システムは、非常に面白いフォーメーションだと思う。ただ、ポジションの人選について微調整がまだ必要だろう。
私なら中田浩二と福西を守備的MFに置いてディフェンスを強化し、中田英寿を小笠原と並べて前方に配置。俊輔はベンチに下げる。メキシコ戦の俊輔は疲れて動きも遅く、弱かったようだ。柳沢の下に中田と小笠原のペアを置く方が、よりダイナミックで効果的だと思う。

予選を突破するため、日本はギリシャに勝ち、そしてブラジル戦を引き分けに持ち込まなくてはならないという厳しい状況にある(*)。ただ仮に日本が準決勝へ進出できなかったとしても、私はそれほど心配することはないと思う。3年かけて、ジーコ監督は日本の長所を活かしたシステムを考え出した。
あとは、各ポジションにどの選手を使うか、それだけだ。

*編集注
このコラムは6月18日(ギリシャ対日本戦前)に書かれたものです

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レオン曰く「日本は10年前の方が強かった」

2005/06/16(木)

神戸のエメルソン・レオン監督(*)、ヴェルディのワシントン、まもなく始まるコンフェデレーションズカップ(コンフェデ杯)…。
先日、このようなことが一挙に脳裏に浮かび上がる瞬間があった。土曜日、レオン監督が低迷中のヴィッセルを率い、大宮でナビスコカップを戦っていた時だ。
みなさんは覚えてらっしゃるだろうか?日本と韓国で開催された2001年のコンフェデ杯では、レオン監督はブラジルの監督を務めていた。そして当時、ブラジルの攻撃陣を引っ張っていたのがワシントンで、ゲームメーカーは同じくヴェルディでプレーすることになるラモンだった。

土曜日の大宮戦の後、私は今月のコンフェデ杯についてレオン監督に尋ねる機会を得た。コンフェデ杯で、日本代表は22日にケルンでブラジルと再戦するのだ。
4年前のブラジルは、茨城でのグループリーグで日本と対戦し、0−0で引き分けた。しかし今度は、そんなわけにはいかないだろうとレオン監督は考えているらしい。

「今度の試合は日本のホームじゃない。戦いの場はドイツだ。これには大きな違いがある。ドイツでは、日本は勝てないだろう」。
実際、最近の日本代表について、レオン監督はどちらかと言えばあまり肯定的ではなかった。
もちろん、彼は日本のサッカーに精通した人物だし、エスパルス(93〜94年)、ヴェルディ(96年)の監督を務めていたこともある。その彼が、日本代表は10年前の方が強かったと考えているのだ!
レオン監督によると、ブラジルにはあらゆるテクニックが揃っているが、最近の日本代表は戦術だけ。傑出した個人がいないという。
「今の日本は別のチームになっている」。
「スーパースターがいなくて、ただチームがあるだけだ。いまは、試合の流れを変えるのはスーパースターなんだよ」。

中田英寿はこのカテゴリーには入らないのか、と私は示唆/抗弁した。
「入らないね。日本にはビッグスターもいない。スーパースターっていうのはロビーニョやロナウジーニョ、ジダンのことだ」。
う〜ん…。これは非常に面白い。
日本代表のフィリップ・トルシエ前監督がこの言葉を耳にしたら大変なことになっていただろう。トルシエの哲学は、サッカーのチームではあらゆる選手がそれぞれ具体的な役割を担い、どの選手も等しく重要であり、スーパースターは必要ない、というものだからだ。
もちろん、レオンの意見も尊重されるべきだ。ロナウジーニョのような選手なら、その優れた技術の一端を披露することでスコアレスドローの試合を1−0の勝利に変えられる。こうした指摘には誰もが納得するだろう。

しかし、10年前の日本代表の方が強かった、なんて意見には賛同できませんよね? 10年前、実際には1995年6月だったが、私はイングランドでアンブロカップに出場する日本代表を追いかけ、ウェンブリーでのイングランド戦、グディソンパークのブラジル戦、ノッティンガム・フォレストのスウェーデン戦を観戦した。
当時はカズやゴンがフォワードで、バックには井原や柱谷がいた…。
しかし中盤には中田や小野のような資質をもった選手はいなかった。
いずれにしても、2003年のコンフェデ杯から日本がどれくらい進歩したかは、もうすぐ分かる。

*編集注
このコラムは6月15日、神戸のレオン監督解任が発表される前に書かれたものです

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バンコク雑記

2005/06/13(月)

そう。1997年のジョホールバルとは状況が少し違ったが、2005年のバンコクも、“日本代表”の歴史に刻まれる都市となるだろう。
1968年のメキシコシティのように歓喜に包まれたり、1993年のドーハのように悲観に暮れたり。歴史に刻まれるその理由は様々だ。

バンコクは疑うまでもなく、真のサッカー都市。その証拠は至るところにある。人々が世界の有名チームのレプリカユニフォームを着て仕事をしているのだ。
レアル・マドリード、インテル、バイエルン・ミュンヘン、リバプール(当然ながらいま最も売れている)、そして…ジェフ!?
いや、本当なんだ。

北朝鮮対日本戦が行なわれる日の朝、私はバンコク国立競技場周辺のスポーツショップを見て回った。そう、黄色を避けながらね。どうしてかって?黄色といえば、やっぱりブラジルだ。それは遠慮したい。
ところが、黄色の山の中に少し違った黄色、緑のエリの付いたものを見つけたのだ。ラックから引っ張り出してみると、そこにはまぎれもなく赤、黄、緑の紋章とその上に「ジェフ市原」と書いてある。
もちろん買いましたとも!ホームシックだったしね。結局全部で7枚買って、合計2800円、1枚400円だった(アディダスさん、ごめんなさい!)。
他の6枚はすべて代表チームのもので、それぞれ違う色、デザインだった。これは誕生日やクリスマスのプレゼントにピッタリだ。

それにしても、だ。ジェフのユニフォームがなぜバンコクに?
店員に尋ねてみたところ、製造元のオール・リーグ・スポーツが、日本のチームの中で最も良いデザインだと考えた1チームを選んだのだという。ジェフはホームゲームの何試合かを蘇我だけでなくバンコクでも開催してはどうだろう。

え?試合?日本が北朝鮮に負けるなんてことは、これっぽっちも心配していなかった。
そんなことよりも試合前に売店で飲み物を買った時、お金をちょろまかされるんじゃないかってことの方がよっぽど心配だった。
とにかく猛烈に暑い。ミネラルウォーターを5本買ったのだが、財布には1000バーツ札(約3300円)しかなかった。
水は1本10バーツ。私が店員にお金を渡すと、彼はお釣りを取って来ると言い、ニコニコと愛想の良いアシスタントに売店を任せて出て行った。
10分待っても彼は戻ってこない。私は自分の犯した間違いに気付き始めていた。1000バーツといえば、おそらく売上げの少ない日の2日分に相当するだろう。そして彼は、私が試合を見に来ていることも、じきスタジアムの中へ入っていくであろうことも分かっていたに違いない。
そうやって最悪の事態を思い浮かべながら、私は汗にまみれていた。彼が10枚の100バーツ紙幣を手に戻ってきたとき、どれだけホッとしたことか。
彼は「100バーツで10本買わないかい?」と言ってきた。
しかし私は5本しか買えないと答えた。なぜかって?だって、ジェフにお金を全部つぎこんでしまっていたからね!

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アレックスには罰金を

2005/06/09(木)

うん、今回はジーコに脱帽だ。
プレッシャーのかかるバーレーン戦(8日)では、このブラジル人監督の打つ手がすべて当たったのではないだろうか?
私は、彼の3−4−2−1のフォーメーションが本当に気に入った。理由は、代表の強み、つまり中盤を活かしていたからだ。
このフォーメーションのおかげで、小野を故障で欠いても6人のミッドフィルダーを起用できたし、ついに正しいバランスを見つけられた。
バックの3人は安定し、ピッチの左右に並んだ中盤の4人は日本チームに堅牢さと十分な広がりを与えるものだった。
7人の選手が守りに備えているので、残りの3人は攻撃に集中すればよい。
中村と小笠原は自由に動き回ってワントップの柳沢をサポートすることができた。この3人プラス中田英が入った連係で、この試合唯一のゴールが生まれたのである。

UAE戦後、ジーコは鈴木を擁護したものの、この試合では彼を先発で起用せず、アントラーズにおける彼のかつての同僚を攻撃の前線に送りだした。
その夜はすべてがうまく機能し、日本が試合の主導権を握ってボールを支配し、バーレーンには決定的とも言えないチャンスを2、3度与えただけであった。
ゴールが生まれると生まれないのでは、なんと大きな違いがあることだろう!
突然、日本代表はリラックスし、楽観的になった。もう予選突破が決まったみたいに…。
実際には、予選突破はバンコクの北朝鮮戦で決めなければならない。
出場停止で中村、中田英、アレックスを欠いても、最終予選で0勝4敗のチームに勝つか引き分けるのは、日本にとって十分可能なことだろう。

それはそうとして、アレックスは一体何をしていたのだろう?
ペナルティキックを得ようと不必要なダイブをし、またもイエローカードをもらうなんて、まったくばかげた行為だ。
JFA(日本サッカー協会)には、アレックスに罰金を科して欲しいものだ。今回のような行為は日本サッカー全体に悪影響を及ぼすからだ。
2年前のコンフェデレーションズカップ、ニュージーランド戦でアレックスに退場処分が下されていたら、その後の結果はかなり違っていたかもしれない。
その試合でアレックスは序盤に無様なファウルで警告処分を受けていたが、相手のペナルティーエリア内でのダイビングには2枚目のイエローカードが出されるべきだった。アレックスは罰則を免れ、日本は3−0で快勝。そうして、このことは忘れ去られた。
JFAは、彼に欺瞞的な行為をやめ、きちんと“サッカー”をするよう申し渡すべきである。

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“レイソル&トルシエ”こそパーフェクトコンビ!?

2005/06/06(月)

ここ最近何かと話題を提供している柏レイソル。
勝点が多いわけでなく、ゴール数も多くない。それでも、このクラブには退屈させられないのだ。
まず、先週土曜日のジェフ千葉戦。1−5の敗戦後に起きた、監督解任などを求めての“座り込み”についてはっきりしておきたいことがある。
レイソルファンは何か問題を起こしたわけではなく、もちろん暴力に訴えたわけでもない。
当然のことながら彼らはただイライラし、案じていたのだ。それでも、抗議行動は平穏に行なわれた。

聞くところによると、いくつかのメディアでレイソルファンがまた騒動を起こしたと報じられ、クラブ側は憤慨しているという。
そうではない。彼らは溢れる情熱の中で、自身の想いを聞いてもらいたかっただけ。そして、「柏レイソル」と叫び、チームへの支持を示したのだ。
1人の年配のサポーターがファンの大多数が支持する提案をしたとき、おそらく3歳か4歳ほどの子どもも含めて100人くらいの人々が歓声をあげる様(さま)は面白いものだった。
レイソルファンは、直ちにクラブの社長もしくは監督と話し合いの場を持つことを要求。これに対し、クラブ側は今季の成績について深々と頭を下げ謝罪し、日曜日の午前に日立台で行なうサポーターズカンファレンスの前に彼らをなだめようとした。

チームの経営陣には、当然ながら多くの疑問が投げかけられることだろう。
個人的には、レイソルが抱える最大の問題の一つはチームに即しない外国人選手の獲得だと考えている。
フロント陣の弱さ、つまり経営陣の弱さが、レイソルを代理人が思うままの扱いやすいクラブにしてしまったのではないだろうか。新たなネットワークを構築し、ブラジルや韓国以外にももっと目を向けるべきだ。

今チームに在籍している選手の中では、クレーベルは良い選手だ。しかしチームのこうした状態が続けば、果たして彼もいつまでチームにいてくれるだろうかと考えざるを得ない。
コーチ陣を見てみると、チームはこれまで、ブラジル人、イギリス人、そして日本人を試してみた。しかし、その誰もがチームの現状を打破できなかった。この点も、チームの問題の一つであるに違いない。
そしてタフな監督。これこそが、今チームが必要としているものだ。フィリップ・トルシエ氏の監督就任の可能性を確認してみても良いのではないだろうか?彼なら安易な妥協はしない。とは言え、彼を柏に迎えることは、これを嫌がる選手やスタッフも多いだろうが…。
まぁ良いではないか!ひょっとすると、これこそがチームに必要なものかもしれない。

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2度目のトルシエ・ジャパンはありえない!

2005/06/02(木)

先日のフィリップ・トルシエのコメントを、皆さんはお読みになったでしょうか。
どうやらトルシエは日本代表監督への復帰を希望しているようで、選手をピッチ上で自由にプレーさせていない、とジーコを批判した。
これは本当にトルシエの発言なのだろうか?
もしそうなら、ずいぶんご立派なご意見である。トルシエは、フォーメーションや戦略における融通の利かなさでは定評があるからだ。もっとも、才能のある若手選手には惜しまずチャンスを与えたし、タフな選手に育て上げようとはしていた。

では、近い将来、トルシエが元の仕事に戻る可能性はあるのだろうか?
私には、答えは分かりきっている。ありえない、だ。
バーレーンでの試合、それからバンコクでの北朝鮮戦で日本代表が芳しい結果を残せず、ジーコの更迭が不可避になった場合でも、JFA(日本サッカー協会)の川淵キャプテンが次の代表監督候補にトルシエを挙げる可能性は全くないと思える。
なにかと話題を呼んだ日本代表監督就任当初、トルシエはJリーグの日程を延期し、親善試合のための準備時間をもっと与えて欲しいというような趣旨の発言をした。その試合は、実際に彼の代表監督第1戦となった、大阪・長居でのエジプト戦だったと思う。
それから数日後、当時Jリーグのチェアマンを務めていた川淵氏はトルシエの発言に対してコメントを求められ、代表監督を辛辣に批判した。

「彼は10年間アフリカで仕事をしていた。日本にやって来て早々、Jリーグそのものを変えようなんておこがましいにもほどがある」というのが川淵氏の発言の主旨だった。
だから、ありえない話なのだ。
日本を出てからのトルシエは、順風満帆というわけではない。最初は(右ひざの)手術を受け、長いリハビリ期間を過ごさなければならなかった。それから、カタール代表監督の仕事も短期間で終わり、マルセイユでの数か月は苦労続きだった。

私は、トルシエが中国代表監督に就任する可能性ならあると思う。混乱状態にあるプロリーグではあるが、信念を持って選手を選びだして新チームを作り上げ、2007年のアジアカップ、それから、もちろん、より大きな意味を持つ2008年の北京オリンピックを目指すのである。
トルシエにはこの仕事がぴったりだ。若い選手を抜擢し、少しばかり厳しく当たることで、よく走り、よく組織され、高い規律を持ったチームを作り上げる。
トルシエ中国代表監督。
私には、日本代表監督よりこちらのほうがふさわしいと思える。

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