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2005年5月

キリン杯の敗戦で守勢に立たされるジーコ

2005/05/30(月)

選手として、ジーコは攻撃の天才としてその名を馳せた。
しかし金曜日、彼は守備的な一面を垣間見せた。
UAE戦では見事なまでに相手の作戦にはまり、選手たちは守りきれずにカウンターで試合を決するゴールを奪われた。残念である。
試合後の記者会見でジーコは、チーム全体を、そして特にある1人の選手をかばった。
彼はさらに、この微妙な時期にはチームをサポートし、選手たちを励ましてくれるようメディアに要請した。こんなことを言えば、例えばブラジルのような熱狂的サッカー大国ではごうごうの非難とあざけりを受ける。

1人の選手がメディアからの非難の的にされていた。
それは誰か?
易々とラインを突破され、ゴールを許してしまった坪井をはじめとするDF陣だろうか?
緩慢な動きでそれほど鋭くもないシュートに対応できず、アングルもカバーできずにゴール隅にボールを蹴り込まれてしまった川口?
いや、それは鈴木隆行だった。彼は日本代表に選出されて以来ずっと、代表としての資質について色々と取り沙汰されてきた。
そこでこの機会に、私の鈴木についての見解を書いてみようと思う。

いま現在、彼はフォワードラインをリードするベストプレーヤーだ。ボールに対するカバー力、ディフェンダーを引きつけてチームメートにオープンスペースを作る能力は、チームのカギでもある。
金曜日はあまり調子が良くなかったが、長身でタフなバーレーンディフェンダーに対抗するには、やはり彼が必要になるだろう。
彼のサポートとして、大久保嘉人がいればなぁ…。しかしジーコはこの火の玉ストライカーを招集しようとしない。これまでにもこのコラムで述べてきたが、大久保はハングリーで、アグレッシブで、強烈なスコアラーだ。彼を招集しないのは監督のミスだろう。どうやらジーコは大久保のことなど忘れてしまったらしい。

私は、鈴木批判の尻馬に乗ろうとは思わない。彼は何度となく、自身の価値を証明してきているからだ。
金曜の夜、決定的なチャンスにヘディングシュートを右に外して同点にできなかったチームの新たなヒーロー、大黒を非難する人は1人もいなかった。ただ、大黒はこのミスをくよくよ考えることなく、また貪欲にゴールを狙っていくことだろう。
ただひとつ、誰もが賛同するのは、バーレーンでの次の一戦は非常に重要で難しいものになるだろうということだ。

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W杯に向け大久保がアピール

2005/05/26(木)

完ぺきなタイミングで、大久保嘉人がそのストライカーとしての才能を改めてジーコにアピールした。
セレッソ大阪のかつてのスター・ストライカーは、現在スペインのマジョルカに所属している。これまで順風満帆というわけではなかったが、週末には価値ある1勝をチームにもたらした。
デポルティボ・ラコルーニャに3−0で勝利した試合では大久保も3点目のゴールを決め、マジョルカにとって意義深いものとなった。
日本代表はホームのキリンカップでペールに0−1で敗れていたため、ジーコにとっては間近に控えたワールドカップ(W杯)予選の新たな検討対象となったことだろう。

心身ともに最高の状態にある大久保は、私にとってはやはり日本最高のストライカーである。彼はどん欲で、そして積極的だ。最高レベルの試合でゴールが次々と生まれるようになるのも、時間の問題だろう。
バーレーンと北朝鮮と戦うW杯予選で、大久保を鈴木隆行のような堅実なくさび役と組ませても良いのではないだろうか?
大久保は日本の救世主、切り札となり、2006年ドイツ大会出場を決めるゴールを挙げるかもしれない。

ジーコは大久保にチャンスを与えるのだろうか?
私は、与えると信じている。これまでずっと、ジーコは大久保を擁護してきたからだ。
玉田は、クラブでも代表でもゴールを決めていないし、大黒がJリーグから代表の先発に駆け上がるにはまだ時間がかかるかもしれない。しばらくの間は、大黒はスーパーサブ的な役割が向いているようにも思える。
高原は、テヘランでの試合とバーレーンとのホーム戦の2試合では、出来は良くないと思った。だから、彼の立場も微妙である。
大久保と鈴木の「コンボ」は、鈴木がフォワードラインを押し上げ、相手ディフェンダーをピッチのあちこちに引きつければ、なかなか危険なものになるだろう。
大久保はスペースを使えるし、ペナルティエリアに入り込み、両足で強力なシュートも打てる。ミスを恐れない。これが彼の良いところだ。

週末、素晴らしいタイミングでアピールした大久保。JFA(日本サッカー協会)には、スペインから、日本代表が6月3日のバーレーン戦に備えて合宿を行なうUAEまでの彼の搭乗券をぜひ予約しておいてもらいたい。
大久保の復帰は、日本代表に予想外のボーナスをもたらしてくれるかもしれない。

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カメルーンの“紳士な巨人”エムボマ

2005/05/23(月)

“その時”は、意外に早く訪れた。
さまざまな怪我と長きに渡って戦ってきたエムボマにとって、引退発表は仕方のないことだった。
ひょっとするとJリーグファンの方でも、彼がまだ日本に、ヴィッセル神戸にいたということを知らなかったという人も少なくないだろう。
たとえそうだとしても、寂しくなることでしょう。

“優しい巨人”のニックネームがピッタリな選手は誰かと尋ねられれば、それはパトリック・エムボマである。いや、彼の人間性に触れた人はみな心が暖かくなるのだ。「優しい」と言うより「紳士」という方がよりふさわしい。
長身で恐れを知らないカメルーン人の彼は、ガンバ大阪での最初のシーズン、Jリーグに火をつけた。彼の素晴らしいゴールはテレビ解説者をも感動させた。
どの角度からもボールをねじこむ彼のゴールはパワフルで、ボールを受け止めたGKごとネットにふっとばすか、ネットを突き破るかと思われるほど。

エムボマは来日する前の数シーズンをフランスですごしていたが、結果は出せずにいた。しかし、日本で挙げたこれらのゴールがヨーロッパのチームの目に留まったのである。
1998年フランスワールドカップ、私は凍てつくような夜にトゥールーズで行なわれたカメルーン対オーストリア戦を観た。試合後はエムボマがガンバを離れ、イタリアのカリアリに移籍するという話で持ちきりだった。
エムボマは選手として全盛期のうちに最高峰のイタリアで自身を試してみたいと考え、1998年のシーズン半ばに日本を去ることを決断した。
その彼が東京ヴェルディ1969に移籍して日本に戻ってきたのだ。私は少なからず驚いた。
彼はカリアリで、またその後パルマで苦戦していた。そしてさらにプレミアリーグのサンダーランド、そしてリビアでプレー。そんな時にヴェルディから誘いが来たのだった。

エジムンドに代わって、経験豊富なチームリーダーとしてエムボマは華やかというより安定したプレーをしていたが、故障によりヴェルディでも出場機会は減っていった。
イルハン・マンスズ獲得という高価な過ちを犯したヴィッセルではあったが、エムボマにラストチャンスを与える決断を選んだ。しかし、うまくはいかなかった。
それでもなお、エムボマは日本のファンからこよなく愛されていくことだろう。Jリーグが彼のサッカー人生の幕を開けたも同然で、彼も日本には恩義を感じているだろう。

2001年のコンフェデレーションカップの時、私は新潟のホテルでカメルーン代表チームを訪ねた。
選手たちが幸せな大家族のようにロビーで座っていた時、エムボマの携帯電話が鳴った。
他の選手たちはエムボマに配慮して静かになった。するとエムボマは子供の声真似をして「もしもし」と電話に出た。
チームメイトは大笑いでフロアを転げまわった。
エムボマが日本のサッカー界に与えたものは大きく、また日本が彼に与えたものも大きい。
カメルーンの“紳士な巨人”の時代には幕が下りた。しかし、人々の中で彼が忘れ去られることはないだろう。

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憂うつな午後を明るくしてくれた小野式CK

2005/05/19(木)

あれは、小野式CK(コーナーキック)と呼ぶべきものだった。
小野といっても、伸二ではない。
剛のほうだ。

土曜日に熊谷スポーツ文化公園陸上競技場にいた人なら——さほど多くはないだろうけれど——、大宮アルディージャ戦の後半にサンフレッチェ広島が見せた、CK前の独創的とさえ言える動きにきっと気づいたことだろう。
キッカーが左側からCKを蹴ろうとしているにも関わらず、大宮のペナルティエリア内にいるサンフレッチェの選手は1人だけ。
サンフレッチェは0−0でゲームを終え、アウェーで勝点を得られればそれで良い、という考えだったのだろうか?
いや、そうではなかった。5、6人の選手がペナルティエリアの外側10m辺りで一列に並び、CKのボールが上がると、一団となってゴール前に突進したのである。2チームが戦闘態勢に入り、グラウンドの中央で衝突しているようだった。
そのCKは成功しなかったが、交代で入った前田俊介が試合終了間際にゴール前をすり抜けて見事なシュートを決め、試合は広島が勝利した。

しかし、やっぱり気になるのはあのCKだ。
小野剛監督の試合後の話によると、あのような作戦をとったのは今シーズンで2度目だったそうだ。最初は横浜F・マリノス戦で、理由は同じだった。
「僕が考案した動きです」と小野は微笑みながら話した。
「大宮には187とか188cmぐらいの、長身で頑強な選手が何人かいるので、選手をマーカーから離しておきたい。キックの前に接触されるのを避けたかったんです」。

う〜ん、面白い。
大宮のディフェンス陣が、マークすべき相手を探しながら誰も見つけられなかった様子は、見ていてなかなか楽しいものであった。
憂うつな午後がほんの少し明るくなったのは事実だ。その日は寒くて、風が強く、どんよりとした雲に覆われており、5月中旬の午後3時キックオフなのに照明が必要な天候だった。
そのうえJリーグの試合には珍しく、ピッチも万全とは言いがたかった。
キックオフのかなり前から、グラウンドキーパーたちが芝のなかの小石を拾い集めなければならなかったほどで、まるで北朝鮮チームの試合直後のような状態。
試合が始まると、ピッチの一部には砂が浮き出ていた。しかし、なにより厄介だったのはボールがおかしなバウンドをすることだった。

「とてもひどい状態でしたね」と小野監督。「両チームにとって、ピッチの状態が悪いのはお互いさまですが、観客の皆さんにとっては迷惑だったでしょう」。
「ピッチ状態が良ければ、両チームとももっと面白くて、技術的で、戦術的なサッカーができたでしょうね」。

収容能力が小さいため、大宮公園サッカー場の使用は今シーズンが最後になるかもしれないという噂もあるが、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場のほうのリスクが大きいのは明白だ。

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今度はピッチ外で、レイソルの苦悩は続く

2005/05/16(月)

柏レイソルの状況は悪化の一途をたどっている。
一体どうしてしまったというのだろう。
資金も潤沢で、良い選手も揃っている。そして何より、情熱的なファンのサポートがある。
ところが、先日の名古屋グランパスエイト戦(0−2で敗戦)ではサポーターの数名が熱くなりすぎたようで、試合後にグランパスファンと揉め事を起こしてしまった。
この悲しむべき出来事に対して、金曜日、柏レイソルに過去最高額の1000万円の罰金を課すとJリーグから発表があった。
レイソルは、ここまでに得た勝点を何点か無効にされるのではないかと恐れていたが、無いものは無効にさえできない。
いや、それは事実じゃない。イエローモンキーズの皆さん、私のジョークに腹を立てられたのであれば謝罪します。結局、ファンの皆さんは十分に傷ついたのだから…。

実際のところ、財力のあるチームにとって1000万円の罰金はそれほど高額ではない。
その額はリカルジーニョが毎シーズン支払う病院代と同じくらいで、チームにとってそれほどの痛手ではないのだ。ただ、このことがチーム全体にとって恥ずべき出来事だということは疑うまでもない。
Jリーグから厳しい処罰を受けることを避けるためだろうか、レイソルは身元の判明した11人のサポーターを無期限入場禁止にし、代表取締役社長と取締役事業統括部長の2名を3ヶ月の減給処分にし、さらにホームゲームでの警備の強化を発表した。
他にも、日立スタジアムの場内ゲートを高くし、よじ登れないようにするそうだ。

グランパスには特に処罰は下されなかったが、厳重注意を受けた。
これは一体何についての厳重注意なのだろうか?
レイソルファンから自分自身を守ろうとしたことに対して?
確かに、何人かのグランパスサポーターはレイソルサポーターに野次を飛ばし挑発したが、これは別に犯罪でも何でもない。しかしこうした行為が広まらないよう、Jリーグは取締まることにした。

順位表を見てみると、レイソルは11試合を消化して勝点10で17位。その下には楽天ゴールデンイーグルス、いや失礼、ヴィッセル神戸がいるだけである。
レイソルの挙げたゴールはわずか9。とにかくゴールを決められない。玉田圭司はいまだ無得点だ。
そういえば今、ウェズレイは何をしているんだろう?
彼は自己中心的だし、チームプレーもできない。さらにピッチでも手抜きが多い…。が、得点力はある。ゴールを量産できる。
たとえば、ウェズレイがレイソルに移籍したら…?彼にはスコアレスドローの試合を1−0の勝ち試合にする力がある。うん、これはいいかもしれない。

さあレイソルサポーターよ、胸を張ろう!
あとは良くなっていくだけじゃないか!
そうだろう?

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関西期待の大阪ダービー

2005/05/12(木)

Jリーグが発展を続けるにつれ、「ダービー・デイ」の重要性がますます大きくなってきているようだ。
その良い例が、土曜日、セレッソが長居スタジアムにガンバを迎える「大阪ダービー」である。
面白い試合になるのは確実だろう。両チームとも、素晴らしい状態を維持しているからだ。

セレッソは瞬発力と組織力を活かしてプレーしており、攻撃陣は森島、古橋、西澤が危険なトライアングルを形成。とてもバランスの良いチームになっている。採用するフォーメーションは3−4−3か、ひょっとすると西澤を前線のターゲットとする3−4−2−1になるかもしれない。
一方のガンバは、相変わらずあらゆるポジションに良い選手が数多く揃っている。大黒はチャンスメーカーとしても、ストライカーとしても絶好調。さらにフェルナンジーニョとアラウージョというブラジル人のサポート役が2人いるため、こちらも攻撃陣は強力だ。
宮本が3バックの中央に復帰しているため、シジクレイと遠藤のコンビが「エンジン・ルーム」となっている中盤は、堅牢さを増しており、コンパクトにまとまっている。
シジクレイはとても安定していて、効果的な仕事をし、日本のサッカーを熟知している。いつもシンプルにプレーしてチームを機能させるよう努めており、まさに優れた「ボランチ」の見本と言える。
どちらのクラブも、大阪ダービーを盛り上げるために懸命な取り組みを続けていて、今週号の『週刊サッカーマガジン』誌ではカラー・ページでこの試合が採り上げられていた。

イングランドでは、地域のダービーは次シーズンの試合日程が発表されたときにファンが最も楽しみにする試合だ。
私の出身地は(マンチェスターとリーズの間にある)ハリファックスで、ハリファックス・タウンは現在、プロのフットボール・リーグより1つ下の「カンファレンス」(5部相当)でプレーしている。
私は次々と組まれるダービー・マッチに育てられたようなもので、たとえばブラッドフォード・シティとハダーズフィールド・タウンはともに4マイルか5マイルくらいしか離れていないところにある。
ダービーのある週は興奮が高まり、学校の友達が仲の良い敵となったものだ。友達が相手のチームを応援する場合、ダービー・デイ当日に彼と並んで応援するなんてことはまったく無理な話だった。
相手チームが得点した時の痛みは、堪え難いものだ。自分のチームのゴールネットにボールが突き刺さるのを見るのは、自分のチームの選手が意気消沈するのを見るのは、相手のファンが大騒ぎしているのを見るのは(そして、それを聞かされるのは!)、楽しい経験とは言い難いものだった。

しかし自分のチームが勝てば、特に敵地で勝てば、その時の順位に関係なく、人生は素晴らしいものになったっけ…。
ダービーで勝てば学校では友達に大威張りできるし、友達は手のひらを返したようにともて慎ましやかに、物静かになった。
そう、ダービーの結果が生活や街の雰囲気に影響を及ぼしていたのである。
Jリーグが創り出そうとしているのは、こうしたものだが、このような伝統を築くには長い時間が必要となるだろう。
長居に大勢の人が詰めかけ、両チームのファンの間で、激烈だが親密なライバル関係が見られれば良いと思う。
え、結果?
今回はめったなことは言えないので、2−2と予想しておこう。ちなみにこれはハーフタイムのスコア予想だけどね!
後半に何が起るかは全く予想できない。
ダービー・デイとは、そういうものなのである。

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ジーコはキリン杯というチャンスを活かせる?

2005/05/09(月)

ジーコがキリンカップの日本代表メンバーを発表する月曜日(9日)を目前に控え、私はなんとか自分の気持ちを盛り上げようとしている。
というのも、毎回のように期待しては裏切られるからだ。サプライズもなければ冒険もなし。毎度おなじみの顔ぶれ…。
新しいメンバーを試す機会があってもジーコの人選はいつも予想の範囲内だし、慣れっこになってしまった。
唯一の話題はヨーロッパ組の中で誰が呼び戻され、誰が体調も良く、誰が先発し…いや、こんな話にも飽きてきた。

そもそも今回のキリンカップ、ペルー戦、UAE戦にヨーロッパ組の選手達をなぜ呼びたいのか、全く理解できない。
長いヨーロッパでのシーズンも終了間近。ベンチでシーズンを過ごしたにしても、彼らに休息を与えてはやれないのだろうか。なぜ「今月末にUAEで会おう。6月3日のワールドカップ最終予選、バーレーン戦の練習に参加してくれ」と言えないのか。
その方がより合点がいくし、ジーコにとっても、プレッシャーの少ないキリンカップは新しい選手を見るチャンスだと思うのだ。

では、ジーコのドアを叩く選手としては、誰がいるだろうか?
実際のところ、それほど多いわけではない。しかしそれでも、代表でどれだけできるのか見てみる価値のある選手が2〜3人はいると思う。
まず、左サイドには三都主の交代要員が必要だ。5月4日に行なわれたジュビロのホームゲーム、ガンバ戦では早々に交代してしまったが、村井がそのポジションには最適かもしれない。
村井がだめなら、ヴェルディの相馬(崇人)はどうだろう。ジーコは、相馬が横浜F・マリノス戦でこれまた右サイドの加地の交代要員として候補に挙げられる田中隼磨と対戦するのを見た。
相馬には可能性がある。しかし彼はまだ未熟で、代表入りは1年後といったところだろうか。サンフレッチェの服部(公太)は27歳と年齢はいっているが、コンシスタントで能力も高い。選ばれれば面白いと思う。

また、私はこれまでFC東京のトリオ、茂庭(照幸)、今野(泰幸)、そして石川(直宏)を支持してきた。しかし現在チームは6連敗中。昨シーズンの好調時でさえ彼らを選ばなかったのに、調子を落としている今この時に彼らを選ぶ道理はない。
ただ、3人の中で今野は見てみたいと思っている。

前線では、ヴィッセルの播戸(竜二)はどうだろうか。最悪のシーズン開幕を切り、自信を失っているかもしれないが、彼には爆発力がある。他のストライカーとは一味違い、途中出場でチームに活力を与えられる選手だ。
先にも述べたが、現時点でJリーグで活躍している選手は少ない。しかしジーコにはこの機会を利用して、少なくとも将来の日本代表候補を見てもらいたい。
月曜日にはそれもはっきりするけれど、期待はしない方が良いだろうな…。

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大宮公園サッカー場のイングランド的雰囲気

2005/05/05(木)

2002年のワールドカップを契機として、日本のあちこちに壮大な建造物がいくつも存在するようになった。
しかし正直に言うと、私はより小さな、よりコンパクトなスタジアムでのサッカー観戦が好きだ。
大宮アルディージャがJ1に昇格してくれたおかげで、飽和状態の関東エリアでも中立の観戦者に新たな選択肢が与えられるようになった。

ここ数週間、私は大宮公園サッカー場に2度足を運び、Jリーグの試合を観戦した。いずれも素晴らしい雰囲気だった。
特にヴェルディ戦では、ビジターチームのファンがゴール裏を濃い緑色に染め上げていたが、それを取り囲むように、スタンドの他の場所は明るいオレンジ色が支配していた。
スタジアムには陸上トラックも、遮蔽物(しゃへいぶつ)もなく、ピッチと観客席の距離がとても近い。
大分戦のように5,000人のファンしか入らなかった試合でも、やっぱり独特の雰囲気があった。大宮が時おりホーム戦を行なう埼玉スタジアム2002では、たとえ観客数が2倍になってもスタジアムの巨大さゆえにこのような雰囲気は醸し出されないだろう。

大宮公園サッカー場は、在りし日のイングランドのノンリーグ、つまり4つのプロリーグに所属していないクラブのグラウンドを思い起こさせる。
イングランドのFAカップのとりわけ1回戦では、下位のプロリーグのチームが地域リーグのクラブとアウェーで戦うことがあった。
こういう時、FAカップの「ロマンス」が生まれ、地域リーグの、パートタイムの選手ばかりのクラブがアウェーのプロチームを破るという番狂わせがよく起った。肉屋や教師、パン屋、配達員の選手たち…決勝ゴールを決め、プロリーグのチームをFAカップから敗退させると、全員がニュースの主役となるのである。

さまざまな街にある、さまざまなスタジアム…やがて屋根裏部屋に積み重ねられる運命にある、試合の日の記念プログラム…ひょっとしたら、ピッチには勾配があるかもしれない…それから、ハーフタイムに食べる、選手たちのワイフが作り、売っていた温かいミートパイ。
休みの日はいつもこんな感じだった。大宮のような素朴な雰囲気のスタジアムを訪れると、このような思い出で胸の中がいっぱいになる。
収容能力は小さいけれど、大宮公園サッカー場にはいつまでもJリーグのホームスタジアムであって欲しい。大宮公園サッカー場は、ファンが間近にプレーを見ることのできる、真の意味でのサッカー・スタジアムだからだ。

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FIFAの“観客なし”の裁定は行き過ぎ

2005/05/02(月)

6月8日に行なわれるワールドカップ(W杯)アジア最終予選、北朝鮮戦の開催地が平壌(ピョンヤン)から第三国に変更されるというチューリッヒからのニュースに、協会関係者、選手、そしてファンは一様に喜んだことだろう。
前回のイラン戦での北朝鮮のファン、そして選手たちの酷い行ないを考えれば、FIFA(国際サッカー連盟)の決断は勇気ある正しいものだった。
新たな開催地はまだ発表されていないが、日本サッカー協会の川淵三郎会長が提案するクアラルンプールと、それたからシンガポール。候補地は2ヶ所あるが、いまだ決定には至っていない。
平壌への輸送や管理の面倒から解放され、日本にとっては肩の荷が下りたといったところだ。
しかしFIFAはなぜ、試合を観客なしで行なうことまで命じたのだろう?
この決定は行き過ぎだ。2万スイスフラン(約180万円)の罰金を課された北朝鮮に、さらに経済的制裁を加えるようなものだと思う。

仮に、試合がシンガポールで開催されるとしよう。
東南アジアには何千という日本人が住んでいる。彼らが試合に押し寄せてくるだろうし、さらには香港など東アジア、そしてもちろん日本からも大勢の日本人がやってくるだろう。
シンガポール人も世界のサッカーファン同様、自国のサッカーが好きで、1966年W杯での北朝鮮の快挙を今も忘れていない。
すなわち、2万人近い日本人、プラス1万人もの現地の人々が集まり、中立国での開催でも素晴らしい環境が整うわけだ。
日本にとってはホームゲームのようなもので、おそらくFIFAは、この状況は避けたいのだろう。
開催地を平壌から変更すること自体、政治的に微妙な現在では日本贔屓(びいき)ととられる。そのうえ、日本の第二の“ホーム”ゲームの状態にすることは度が過ぎるとみられるかもしれない。

個人的には、中立国で、観客を呼んで開催するのが良いと思っている。そうすれば、北朝鮮サッカー協会にも入場料収入が入るのだ。
北朝鮮は金曜の発表から3日の間に上訴することができ、また、その後7日間で彼らの言い分を主張できる。
北朝鮮には“観客なし”の決定について異議を申し立ててほしいし、要請があれば、日本にもそれをサポートしてもらいたい。できればシンガポールで、観客を入れて開催することをFIFAが認めてくれると良いのだが…。
しかし、それで万事めでたし、とはいかない!

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