« 北朝鮮戦はシンガポールで | トップページ | レッドカード事例のテレビ討論を求む »

“新・シュンスケ”を守りたい小野監督

2005/04/18(月)

“シュンスケ”は1人では足りなかったのかもしれない。どうやら、日本のサッカー界にはもう1人の“シュンスケ”が誕生したようだ。
その人とは、サンフレッチェ広島の前田俊介(18)である。
高校在籍中の昨年、すでに11試合に出場し1得点を挙げているので、Jリーグファンの皆さんの中には彼を知っている人もいることだろう。

水曜夜(13日)の味の素スタジアムで“新・シュンスケ”は、“旧・シュンスケ”こと中村俊輔に劣らないほどメディアから注目を浴びた。
ヴェルディを4−1で粉砕したその試合で前田は先制点を挙げ、快活で生き生きと活躍した。
コーナーキックからのボールを、身長わずか173cmの選手にフリーで、しかもヘッドで決められるというヴェルディの不甲斐なさが、前半なかばの前田のゴールにつながった。

かつてサンフレッチェやヴェルディでプレーした元日本代表のCF、高木琢也氏から試合前に前田のことを聞いていた私は、ユース出身でプロ1年目の彼のプレーを見るのをとても楽しみにしていた。
私は素晴らしい左足と飄々としたプレースタイル、中背細身で外見も中村にそっくりな選手だろうと思っていた。
しかしこの“シュンスケ”は、外見は中村よりも奥(大介)似。シャツをパンツの上から出し、ソックスは半分下げて履き、どちらかというとだらしない姿をしていた。
またプレーヤーとしても、中村とは似ても似つかなかった。
まず、スピードとオープンでの爆発力があり、大久保のように最前線で忙しく動き回る。さらに彼は1対1を好み、ヴェルディのDF陣に悪夢のような一夜を味あわせた。

スターに飢えた日本のメディアは試合後、必然的に前田俊介に群がった。最初はテレビクルー、そしてレポーターと、前田は20分も壁の前で捕まっていた。
サンフレッチェの小野剛監督は喜ぶべきか憂うべきか、戸惑っていた。
もちろん、チームとしてはメディアの注目は必要である。そして日本人スター選手も必要だ。しかし小野監督は、あまり早いうちから多くの注目を受けることは若い選手に「自分はスターになった」と勘違いさせてしまうと分かっている。

「彼を守らないとね」と小野監督は言う。
「彼には才能がある。しかし、ディフェンスやボールを持っていない時の動きなど、まだ学ばなければならない事がたくさんある。まだ若いし、必要以上の注目はかえって良くない」。
監督の言は正しい。
しかし勝点3も獲得したことだし、この夜だけは彼に群がるメディアを小野監督は歓迎したのだった。

固定リンク | | コメント (0)

コメント

この記事へのコメントは終了しました。