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ブラッター的言辞ばかりの記者会見

2005/04/07(木)

皆さんご存知のとおり、火曜日にFIFAのゼップ・ブラッター会長が日本を訪れ、六本木ヒルズの豪華なホテルで記者会見を開いた。
公式には、来訪の目的は、12月に6大陸のクラブ王者が一堂に会して行なわれる新たな大会「FIFAクラブワールドチャンピオンシップ・トヨタカップ・ジャパン2005」のエンブレムのお披露目であった。

大げさなセレモニーのあとに登場したエンブレムは、まあ言ってみれば、他のほとんどのFIFAのエンブレムとあまりかわり映えのしないもの。
大勢のメディアが欲しかったのは北朝鮮についてのコメントであり、とりわけ6月8日に平壌で予定されている日本とのワールドカップ予選に関するものだった。
しかし、FIFAの会長であるのにもかかわらず、ブラッター氏は無関心を装い、先日のイラン戦での観客のトラブルについては規律委員会が調査しているとコメントした。

もっとも、あらゆる周辺状況から判断すれば、北朝鮮と日本の試合は予定どおり6月8日に実施されるだろう。舞台裏では、アジア・サッカー連盟(AFC)がメディアに提供する全書類の準備を進めているが、これが公表されるのはさらに先になりそうだ。
この試合が非公開となる可能性もわずかにあることはあるが、FIFAとAFCの両者が北朝鮮を刺激したくないと感じているのがうかがえる。北朝鮮がまたもサッカーの国際舞台から撤退するという事態も考えられるからだ。

ブラッター氏がそれ以上詳しく話さなかったことに、みんながっかりした。実際、彼の話し方はありきたりの言辞、つまり英語でいうところの「platitude(プラティチュード)」が満載の「Blattertudes(ブラッタチュード:ブラッター的言辞)」とでも言うべきものだった。
その日の午後に興味を惹いたのは、オセアニア・サッカー連盟(OFC)からAFCへの加入を申し出ているオーストラリアに関する話。
どうやら、この件には誰も反対していない様子で、実現しそうである。
もっとも、3年前にカザフスタンがアジアを離れてヨーロッパに加入したような、ある連盟から他の連盟への移籍はそう簡単に認められるべきではない、とブラッター氏は警告を発している。そうでなければ、それぞれの連盟が強い連盟と弱い連盟に分れてしまい、国際的なイベントを行なう意味が薄れるからだ。

公式会見が終了した後も、この件に関してはメディア間で活発な議論が繰り広げられた。大方の意見は、ブラッター氏の発言では不十分である、というものだった。
FIFAはアジアとオセアニアを再編成し、さらにアジアを東西に分け、東アジアにオセアニアの12ヶ国を統合させたほうが良いのではないだろうか。
言うまでもなく、オセアニアはFIFAに散々な目に遭わされてきた。当初、FIFAはオセアニアに対して2006年ワールドカップの出場枠を1つ与えていたが、南米からの圧力によりその枠を取り上げ、0.5枠としたのだ。
つまり、オセアニア予選の勝者はさらに南米予選5位のチームとホーム&アウエーのプレーオフを戦わなければならないのである。

しかし、FIFA会長の口からは事実上なにも目新しいことは語られず、大勢の報道陣にとってはまさに大いなる失望だった!
ジュビロとマリノスのいずれもが12月の世界クラブ選手権に出場できないという事態になれば、さらに失望は大きくなるだろう。

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